2023年NPBクライマックスシリーズ面白かった⚾️
今年のCS(クライマックスシリーズ)が終わった。自分はもともとCS(クライマックスシリーズ)という制度に賛成ではなかった。セ・リーグで阪神が2位に11.5ゲーム、パ・リーグではオリックスが2位に15.5ゲーム差もつけて、ぶっち切りで優勝しているのに、今さら「下剋上」もないだろうという印象を持っていた。これがたとえ僅差であっても、やっぱりレギュラーシーズンの結果は大切にして欲しい。結果的に阪神とオリックスが日本シリーズに進めてよかった。
とは言うものの、今年のCS(クライマックスシリーズ)は面白かった。特にファーストステージが面白かった。パ・リーグでは、10回表でソフトバンクに3点リードされた絶体絶命のロッテが、その裏に藤岡裕大の3ランと安田尚憲のタイムリーで逆転サヨナラ。観ていて大興奮のドラマだった。『野球は9回2アウトから』というセリフを実感させた。ただ打たれたソフトバンクの津森宥紀投手に、SNSで中傷が多く寄せられたことは残念だった。セ・リーグでは、広島が代走・羽月隆太郎の三盗と菊池涼介のスクイズでDNAに勝利をもぎ取った。最多勝の東克樹投手を打ち崩せずに、ほとんど負けに近かった試合を、これぞ作戦勝ちという鮮やかさ。
さらにファイナルステージで、広島の末包昇大が阪神・ノイジーの打球を後逸してしまって、同点に追いつかれて敗れた試合。新井貴浩監督が末包昇大のことを「何とかランナーを三塁に行かせたくないという、そのスエの気持ちは買います」と責めることはしなかった。これを聞いて自分は『このことばで末包は救われただろうな』と思った。これが過去の猛将だったら、末包はコテンパテンにやられて、2軍行きだったかもしれない。2年連続Bクラスで、鈴木誠也をMLBに送り出したのに、セ・リーグ2位になれたのは、新井貴浩監督の人徳によるものと感心した。