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映画「12月にハバナで会おう」

大学の後輩、池田敬二さん。「12月にハバナで会おう」(監督ヤマモトマナブ)は彼が主人公の映画。インタビューと演奏が交互に構成されている、1時間39分もの長尺ドキュメンタリー。キューバロケまである。チェ・ゲバラを愛し、竹原ピストルを愛し、佐藤泰志を愛する道産子。彼の周りにはキューバを愛する人々が集まる。大使館員、シンガーソングライター、旅行会社、区議会議員、自治会長、日本独立作家同盟、舞台女優、カメラマン、セーラー服おじさん、アニメ好き、通訳、キューバ人、アメリカ人、韓国人。知っている人も、続々出てきたのが可笑しかった。仲俣さん、岩嵜さん、島田さん、横井さん。彼がいかにあらゆる世界に飛び込み、みんなに愛されたかがよくわかる。
 自らが歌うシーンをInstagramに投稿し、それが世界の注目を集める。今でも何処でも何時でも、ゲバラのTシャツを着て、ギターをかき鳴らして、ハーモニカ吹きながら、歌いに来てくれる。映画エンディングは「ゲリラ闘争記」に拍手喝采。荒々しく、雄々しい、魂の入った歌声である。そして「神保町は本の街」まで、映画に登場したのが仰天。まさにゲリラライブである。オープンマイクとは、彼のためにあることばだ。最後に、これでも彼は真っ当なサラリーマンなのである。

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