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Facebook のモデレーター

 Facebook のグルメコミュニティで美味しいお店の情報収集に勤しみ、自分の行ったことのある店を投稿してみたりしている。そのうちの「昔ながらの街の洋食屋さん」の管理人から「モデレーター」を頼まれた。参加メンバーが15千人いる、比較的大きなコミュニティである。モデレーターとは座談会やイベントでの進行役を指すが、ここでは参加者の投稿が会の趣旨に合致しているかどうかの承認、非承認を判断する役割。モデレーターは3人で、投稿を随時ジャッジする。例えば町中華のオムライスやサイゼリヤでの食事などは、会の趣旨から逸れている。また宣伝目的のお店参入や、ヘイトスピーチ目的の趣旨を履き違えた参加者も存在する。そもそもSNS情報は玉石混合で、参加者も善意悪意入り乱れ。投稿が完了して掲載されてから、投稿を取り消すと、取り消された側からすると気分を害することが多いので、「昔ながらの街の洋食屋」では、事前に判断するルールになっている。
 この手のグルメコミュニティは数多存在し、蕎麦、うどん、カレー、中華などジャンルも多岐に渡っている。それぞれにこだわりがあり、管理人や参加者も結構シビア。例えば「昔ながらの街中華屋さん」(29千人)というコミュニティでは「町中華というカテゴリーは日本人経営に限る」(そんな変な理屈はないと思うが)と主張する。ここでは「杏仁豆腐を出す店は中国人経営であると」いう仮説⁈を立てて、投稿の可否を分別している。他にも「全国立ち喰いそば放浪記」(6千人)では、価格表示が義務付けられているので、投稿された価格が正しいのか厳しいチェックがかかる。「今日の町中華」(2千人)、「そば・うどん大好きな人が集う場所」(12千人)というコミュニティでは、過去ではなく、今日行ったかどうかが取り沙汰される。美味しいお店の情報を交換したかっただけなのに、あまり細かいことをガーガー言われるのもストレスなので、ほとんどは脱退か静観となった。そんな制約をつけられないために、業界の先輩である菊池壮一さんが始めたのが「小粋な飲食店紹介」コミュニティ。現在は156人の参加だが、ここならうるさいことも言われずに自由に情報のやりとりが可能。

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