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2023年大相撲秋場所の総括

大相撲秋場所の千秋楽。大関・貴景勝が4回目の優勝🏆。重い突きはさすがの実力。しかし優勝決定戦の立ち合い変化は頂けない。太り過ぎで、連戦や取り直しに耐える体力がないように見える。


 圧倒的に強い力士が、手負いの横綱・照ノ富士以外はいない。ここのところ優勝ラインが12勝まで下がっていたが、とうとう過去最低の11勝ラインまで落ちてしまった。白鵬がいた時代には、14勝の逸ノ城が優勝できないくらいだったので、考えられない現象。誰しもが優勝の可能性のある戦国時代というか、もはや番付に意味がなくなってきた。これでも九州場所は、貴景勝の綱取りと言えるのだろうか。以下、秋場所の主な感想。
【幕内】
① 場所の主役は熱海富士だった。「青年よ大志を抱け」を見た思い。笑顔が抜群に可愛い。同じ部屋の先輩である翠富士に、優勝パレードの旗手を頼んでいた話しも笑えた(横綱・照ノ富士が『俺がやる』って言ったらどうするんだ⁈)。熱海市役所のパブリックビューイングは残念だった。それでも幕内での初勝ち越しどころか敢闘賞の受賞おめでとう㊗️。


②新大関・豊昇龍は立ち合いで変化したり、中盤までメンタルで墓穴。叔父さんもさぞやガッカリ。霧島もカド番脱出でクンロクがやっと。名大関・霧島の四股名が泣く。大関に上がった途端に凡庸な力士になるケースが多いのは、守りに入る姿勢ゆえか。


③高安は「優勝」という意味で不運な力士。いつも目の前で青い鳥が逃げる。
④初三役となった怪力の錦木も負け越しで、名古屋場所の輝きはなかった。いったいどうしたのだろう?


⑤元大関陣。朝乃山が上位陣には通じない(くなった)。謹慎期間中に多くの力士が実力をつけて成長した。正代と御嶽海はやや復調気味。


⑥宇良は何度も土俵際で宙を舞って、観客は勝っても負けても大喜び。
⑦鮮やかな翠富士の技の冴え。肩透かしで6勝。師匠の伊勢ヶ濱親方は「同じ技ばかりだと警戒される」とクールだったが、舞の海の言うように「技能賞くらいあげて欲しい」。


⑧負け越したが、琴恵光は小力が強い。筋肉隆々。勝負を諦めない執念。同じく平戸海もシュアでいい力士だ。


⑨新鋭三景。豪ノ山は押しに徹するひたむきさがいい。湘南乃海は若ノ里を彷彿させる。金峰山も地力がある。


⑩北青鵬は化け物。相撲が遅く、棒立ちでも、身体があれば二桁勝てる。


【十両】
①大の里は準優勝だったが、名古屋場所での苦戦とは見違えるようになった。


【番外】北の富士さんが放送席にいないのが寂しい。

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