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大相撲どすこい研

NHK-BSで「大相撲どすこい研」という番組があることを知った。司会は今田耕司、ゲストにNHK藤井康生アナ、スー女の市川沙耶。メインゲストは元横綱・稀勢の里こと荒磯親方。第1回は「上手投げ」で、私が観たのは9月6日の第2回「立ち合い」だった。大相撲にとって、立ち合いがいかに大切か。そして力士によって、いかに工夫しているか。これらを科学的に究明する番組。立ち合いは僅か70cmの距離で、平均体重160kg台の力士が激突する。この一瞬を科学する。例えば現役力士では、立ち合いの低さでは炎鵬(高さ)、速さでは白鵬(速度)、強さ(速度×重量)では朝乃山がNo.1。待ったの多い日は中日。立ち合い第1歩と第2歩の距離が、力士によっていかに違うか(これは押し相撲だと第1歩が短く、四つ相撲だと第2歩が長い)。非常にマニアックな観点から、相撲にメスを入れてゆく。
 一方でゲストの稀勢の里こと荒磯親方が、立ち合いについて力士が何を意識して、どういうことを考えているかという心の面を明かしてくれる。「待った」の大半は、相手に先に手を土俵につかせる狙いがあるが、駆け引き上手の白鵬などは相手より先には手をつこうとしない。もっと驚いたのは、仕切りで、どちらが先に塩を撒くのかも牽制し合っているという。そういう意味で、いかに立ち合いを自分のペースに持ってゆくか。その成否で勝負の9割は決まると言う。右足から踏み込むか、左足から踏み込むか。腰を立てるか、上げるか、下げるか。場所や時代によって分析すると、著しい違いが生じる。これも全て考えた末の作戦だと言う。そこまで考えているのかと感心。
https://www.nhk.jp/p/ts/G9W71XY6L3/

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