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若木未生「ハイスクール・オーラバスター・リファインド」シリーズ、32年で遂に完結‼️

若木未生「ハイスクール・オーラバスター・リファインド 最果てに訣す」(トクマノベルス)。電子書籍版はこちら↓
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若木未生「ハイスクール・オーラバスターズ外伝集アンダーワールド・クロニクル the world」(トクマノベルス)。電子書籍版はこちら↓
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 これはすごい。執筆32年も脈々と続いた大河シリーズの完結編である。集英社コバルト文庫から23巻を刊行して、その7年後にトクマ・ノベルズに引き継がれた。空の者と妖の者が争う空前のファンタジー。それぞれが高校生の心身を術者として借りて、秘術を尽くして、自らの存亡を賭けて戦う。おそらくは天使と悪魔の闘いになぞらえている。著者は旧約聖書に素材を多く得ているところも、クリスチャンとしては興味深い。例えば創世記のソドムとゴモラで塩の柱となるロトの妻に題材を得た閻果の結晶化の術など。正直ずっと読んでいないと、この本のありがたみはわからないし、自分に物語を評する資格があるとも思えない。斎伽忍、崎谷亮介、水沢諒、里見十九郎、和泉希沙良。登場する若者たちは、大人と同等の財力や能力を持つ。才長けて朧麗しである。いずれもリスペクトし、お互いを愛する魅力的な存在であることは、読んでいて感じとることができる。雰囲気としてはサイキックBL小説(女性も登場はするが)。尚、「ハイスクール・オーラバスターズ外伝集アンダーワールド・クロニクル the world」はシリーズ完結に際して刊行された外伝集。同人誌作品なども含めて網羅されている。

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