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献血で健康管理⑤ ヘモグロビンが低い時

献血はあくまで健康な人のできるボランティアです。
いくら血液が不足していても、献血をした人が不健康になってしまってはいけません。
ですから、採血ができる基準というものがあります。
その採血基準の一つにヘモグロビン値があります。
献血ルームでは本採血前に行う少量の採血で
、この数値が基準値に達しているかを確認します。
200mL献血では女性は12.0g/dL以上、男性は
12.5g/dL以上
400mL献血では女性は12.5g/dL以上、男性は13.0g/dL以上
が献血できる基準になっています。
これは、採血をしても貧血にならない数値ということで、正常値とは異なります。
正常値を下回ると、貧血と診断されます。
「貧血」とは、血液中の赤血球や、そこに含まれるヘモグロビンという物質が少なくなった状態です。ヘモグロビンは血流に乗って身体のすみずみまで酸素や栄養を運ぶ働きをしています。

そのため、赤血球やヘモグロビンの量が低下すると身体の組織に十分な酸素や栄養が行き渡らず、めまいや疲れやすさなどのさまざまな不調があらわれるようになります。

低血圧の症状と似ているため混同している方が多いのですが、貧血に関しては血液検査の検査値で判定されます。

献血すると、サービスで検査結果を頂けます。これは病院で採血した時と同じ方法で測定したもので、自分の健康状態を知るのに大変参考になります!
 結果を見ると、基準値(正常値)は以下のようになっています。

RBC (赤血球数)
男性:418万~560万(/μL) 
女性:384万~504万(/μL)

Hb (ヘモグロビン量)
男性:12.7~17.0 (g/dL)
女性:11.0~14.8 (g/dL)

Ht (ヘマトクリット量)
男性:38.8~50.0 (%)
女性:34.6~44.6(%)

 最近、こうした数値は正常でも、身体に蓄えられている鉄(貯蔵鉄=フェリチン)の数値が低い「かくれ貧血」というものがあることが知られ始めましたが、この数値は献血ではわかりません。
こちらの望ましい値は
男性:50(ng/ml)以上 40以下だと低い
女性:40(ng/ml)以上 30以下だと低い
となっています。
気になる方は病院で検査すると調べてくれるでしょう。
では、貧血になるとどんなことが起こるのでしょうか。次回以降見ていきたいと思います。

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