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本日は、お日柄も良く

久しぶりに小説を読んだ。

「本日は、お日柄も良く」原田マハ 徳間文庫

ドラマ化もされているこの作品はスピーチの本だということは主人に聞いていたが、なかなか興味をそそることがなく、読むのを後回しにしていたが、結論、もっと早く読んでいたら良かった。

日常にも使えるスピーチ(人前で話す時)のヒントが書かれている。
簡単にあらすじを書く。

主人公のこと葉が片思いしていた幼馴染の結婚式に出席し、気分が落ちていたところに、涙があふれ出るほどの衝撃的なスピーチ(祝辞)をするスピーチライターの久遠久美に出会う。空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉は久遠久美に弟子入りし、その教えを受け「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢されるという感動的なお仕事小説である。

政治の話が多いので理解できるかと思っていたがきちんと説明がセリフになっていたりするので、知識の無い私もどんどん読み進めれる。

難しい話かと思いきや、登場人物それぞれの想いが主人公目線ではあるがしっかりと描かれているので感情移入しやすく、とても心温まる作品だ。

結婚式のシーンもいくつか出てくるのだが、初めの20ページくらいから私はもう涙が出ていた。どうも感動的な祝辞系には弱い。涙もろい人はハンカチを用意しておいた方がいいだろう。

祝辞だけでなく、日常的に人前で話すことが多い人はどう話せば相手の心に響くかも考えながら読み進めると良いだろう。
この作品を読んでから私は仕事の朝礼で発言することが多くなった。
すぐには上手く伝えられなかったが、より質の良い朝礼にするため色々この本の文章構成の仕方を参考に発言していたら、上司から朝礼の発言を褒められるようになった。スピーチというほどの事はしたことないが、誰かに何かを伝えたい時も少し参考になることがあるかもしれない。

是非手に取って読んでいただきたい作品の一つである。

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