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2023-24年イベリア半島周遊その3(リスボン3日目)

 あっという間にリスボン最終日。いよいよ念願のジェロニモス修道院、それにベレンの塔とご対面だ。市電でベレン地区に向かい、早速ジェロニモス修道院へ。遠くからでも分かるその威容に期待が高まる。

多くの観光客が詰めかけていたのだが……

 勇んで入場列に並ぶこと5分程度。何かがおかしい。確かに列は進んでいるが、人が修道院内に入っている形跡はなく、代わりに列から離れていっているのだ。筆者も一旦列を離れて様子を伺ったところ、どうやらこの日(12/31)は臨時休業とのことだった(信徒向けのミサをやっていたようだ)。この情報は事前に入手できていなかったのでかなり残念だったが、これも年末年始旅の難しさということで今後に活かしたい。

 気を取り直して修道院向かいの発見のモニュメントへ向かう。エンリケ航海王子の没後500周年記念として1960年に建てられた、教科書・資料集にも頻出の有名モニュメントである。

意外と大きい
エンリケ航海王子を先頭に、探検家、学者、修道士たちが並ぶ
逆サイド。ヴァスコ・ダ・ガマ、ザビエルなどはこちら
モニュメント前の広場には「発見」の年が添えられた世界地図が

 実はこのモニュメント、内部にも入ることができて、最上階は展望台になっている。が、この日は休館ということで外観のみの見学となった。

 お次はベレンの塔。16世紀に建てられた要塞・監視塔で、ジェロニモス修道院とともに世界文化遺産に指定されている。

圧倒的な存在感

 こちらも例によって休館中で、内部には入場できなかった。ベレン地区には多くの積み残しができてしまったので、再訪必至だ。
 この日のメイン観光地が軒並み休業中だったため、この時点で時間をかなり持て余してしまった。とりあえずベレンの塔近辺をぶらぶらしていたところ、軍事博物館を見つけたので入ってみた。展示内容としては可もなく不可もなくという感じだったが、兵器や軍事史に興味があれば、暇つぶしにはちょうどいいのではないだろうか。筆者は濡れた階段で足を滑らせて腰を強打した。

絶妙に鄙びている
WW1時の風刺画
オタクの部屋?

 善後策を考えつつ一度修道院まで戻ってみると、修道院に隣接する海洋博物館はどうやら開いているようだ。もともとの計画にも入れていた場所なので、これ幸いと入館してみる。

海洋博物館入口
入るとすぐにエンリケ航海王子の像がお出迎え
ポルトガル黄金時代を知るにはもってこい
各種船舶の実物展示は圧巻

 ポルトガルという国のアイデンティティは15~16世紀の大航海時代にその淵源があるのだということがよく分かる博物館だった。かつて海洋帝国を築いた国のひとつとしての矜持を感じる充実ぶりで、海に興味があれば是非行ってみてほしい。
 
 ベレン地区のもうひとつの目当て、パステイス・デ・ベレンも営業中だったので訪問。ポルトガル銘菓パステル・デ・ナタ誕生の地である。大行列のようにも見えるが、テイクアウトであれば10分も待たないうちに買うことができた。

次は中で食べてみたい
大ぶりで素朴な味。白砂糖とシナモンもついてくるのでお好みで

 ジェロニモス修道院とベレンの塔に半日かけるつもりがアテが外れてしまったので、急遽アジュダ宮殿に行くことにした。19世紀に建てられた比較的新しい王宮で、王政が廃止されるまでここがポルトガル王家の居城だった。

中庭の様子
宮殿正面

 一応開館はしていたものの、宮殿内部は休業中で王家の宝物展のみ見学可能ということだった。若干の消化不良だが、きらびやかな財宝の数々が見られたのでまぁ良し。なお、この後東洋博物館も覗いてみたが、見事に休館日だった。
 そうこうしているうちに腹も減ってきたので昼食がてらリベイラ市場へ。市場といいつつその実はフードコートで、ポルトガル料理をはじめとする各種グルメが手軽に楽しめる、観光客には嬉しい施設だ。
 ここではポルトガル名物のひとつ、ビファーナ(豚肉のサンドイッチ)を食べることにした。実は市街地の名店に目を付けていたのだが、年末だからか閉まっていて機会を逃していたのだ。ここで食べたのは正確にはビファーナバーガーだったが、味の染みた豚肉がバンズとマッチしており、とても旨かった。

広大だが席争いは熾烈
席争いに敗れて立ち食い。この頃日本では年が明けた

 リベイラ市場を出た後は町中をぶらつきつつお土産を探す。下の写真のA Vida Portuguesaはなかなか質の高いポルトガル産のお土産が多く、イチオシだ。

A Vida Portuguesa。リベイラ市場にも入っているらしい
主張

 夕方、宿で荷物を回収し、地下鉄で空港へ向かう。次の目的地は英領ジブラルタルだが、まずはそこへの移動の起点となる都市マラガへ飛ぶ。

リスボンは早くもこれで見納め。また来ます
TAPポルトガル航空初搭乗

 リスボンから1時間程度でスペインのマラガに到着。Uberでホテルまで移動し、無事チェックインしたあたりで、こちらでも年が明けた。2024年もどんどん色々な場所へ出かけたいものだ。最初同チェーンの別ホテルに行ってしまったので、まぁまぁな額をドブに捨てる羽目になった。Uber使うときは気を付けましょう。

マラガ到着時はギリギリ2023年だった

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