新卒で入庁してから1ヶ月が経って。

はじめまして。

私は今年から某県庁の児童相談所に勤務することになった新卒職員です。昨年度の地方上級福祉職の試験をなんとか合格して内定を獲得しました。今年、児童相談所をはじめとした福祉・心理系の職種を目指している方は是非参考にしてください。

簡単に自己紹介を致します。

私はかつて児童相談所から通所措置を受けていました。その経験から児童相談所職員を目指しました。

就活に要した時間は1年。とても長い間活動し続けたなと思います。面接を受けたのは官公庁のみで、民間企業や社会福祉法人は一切受けなかったです。結果は国家と某県庁からの採用内定獲得しましたが、国家は諸事情により辞退しました。

長い間就活をしたせいで大学生活4年目は特に遊んだ記憶もないし、挙げ句の果てには卒業旅行や卒業式が無くなりました。福祉系学部の4年目と言えば国家試験(社会福祉士)の受験が年度末に控えてます。そのため殆どの学生が4年目は勉強漬けでしょうが、私の本命が国家専門職であったことまもあり、社会福祉士が不要だったために夏場に受験を断念しました。結局地上に進んでしまったちまに受けなかったことについては後悔してます。公務員試験の延長線上で受験できたんじゃないかなぁと思ってたり。公務員試験終了後に勉強に専念できなくなったのもありますけどね。

こんな人生を歩んでいた結果、4月から児童相談所の職員となりました。個人的な話ですけど、今年は感染症の世界的流行もあり卒業式も入庁式も相次いで中止になり、「なんだか本当に社会人になったのかな〜」と、スイッチの切り替えがやけに遅れてしまったことに反省しています。

ところで皆さん、児童相談所の運営体制についてどのような印象をお持ちでしょうか。こんな記事も書かれていたりします。

児童相談所の壮絶ブラックな労働実態。残業時間は過労死ライン超え、親から罵声は当たり前(business journal)

児童相談所の運営体制はブラックだ、死亡事件が起これば児相は世間の袋叩きに会う。そんなイメージをお持ちですよね?私も弊所に入庁する前は確かにそう思っていました。

そこでなんですけど、読者さんは児童福祉司(社会福祉士)って人口何人につき何人設置できるかご存知でしょうか?

人口約4万人につき1人です。足りないと思いません?

それに児童福祉法では、都道府県・政令指定都市・特別区のみにしか児相設置権力がありません。

例えば茨城県。土浦にある児相の管轄は、   「土浦市、石岡市、龍ケ崎市、取手市、牛久市、つくば市、守谷市、稲敷市、かすみがうら市、つくばみらい市、稲敷郡美浦村、稲敷郡阿見町、稲敷郡河内町、北相馬郡利根町」

一つの児相でこれだけの市町村の児童を管轄しています。人口の比もありますが、これだけ見ても多いと感じませんか?私でもこうしたデータから見ても人口約4万人に対して1人は少ないと思います。

大体ですが、1人の児童福祉司が数百人の児童を扱うケースなんて当たり前です。過酷ですし、ケースも様々ですので抱えきれるかどうかの問題もありますし、併設される一時保護所も殆どが定員が少ないため上限に達しやすいです。ここは毎日のように入所退所の繰り返しで入れ替わりが激しかったりもしますし、中には家裁にかけて長期滞在されてる子も一定数いますから、24時間開設する必要があります。

入庁してからの感想は「定時で帰れることはほぼない」です。まぁ部署とか時期とか色々な要素はあるかもしれませんが基本定時退庁はないと思った方がいいです。偏見かもしれませんが、社会福祉法人の運営する施設職員の方がよっぽど定時に帰れるんじゃないかと思うレベルです。「公務員だから定時に帰れる!」なんて思って福祉職受けるのはやめといたほうがいいです。安直です。ちなみに私が1番お世話になっている先輩は昨日8時半に退庁しました。

これ余談ですが、弊所の所長や事務職員などの管理職は全員一般行政職枠の職員です。先輩方も定時には帰れてません。配属先決定とか言う運ゲーもあるかもですが、サービス残業なんて余裕であるんで一般の公務員考えてる方々もよーく考えた方がいいです。昨今の地方自治体は財政難ですから、今後は公営事業もどんどん民営化していくことも大いに考えられますので公務員のリストラなんてものも起こりうるかもしれません。

主観ですが、憲法上の問題もあり福祉系の公的職種が民営化されることは難しいと思います。そういった観点からすると、他の社会福祉施設などと比べれば公的機関の給与の高さや身分の安定は保証されるかもしれません。

はてさて、まあブラックか否かは本人の捉え方かもしれませんが、私は少なくともブラックだと思ってます。これから一人前の児相職員を目指して突っ走ります!


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