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エンタメ名言名場面集2 特等添乗員αの難事件

軽視されがちなエンタメ名言名場面たちに愛を込めて

ゲームはインベーダーかせいぜいゼビウスまで、最近のものはついていけないと語る中高年は、それゆえ信頼できる存在ですか?AKBのメンバーの顔の区別がつかないとか名前を知らないというのが自慢になりますか?いずれも大きな勘違いといえましょう。いつの世も、どのような分野であれ知識の幅は広ければ広いほどよいのです。
~特等添乗員αの難事件 能登廈人~

 これはガツンと頭を殴られたような気になりましたねー。確かに今の流行や遊びを低く見る傾向って誰にでもあるかも。
 『特等添乗員α』は、人の死なないミステリの金字塔『万能鑑定士Q』のスピンオフ小説。主人公の浅倉絢奈はかわいいけどド天然屁理屈ニート。彼女がイケメン官僚エリートの壱条那沖と出会い恋に落ちながら、ラテラルシンキング(水平思考)の才能に目覚め、添乗員という天職を見つけて羽ばたいていく、日本版マイフェアレディみたいなストーリー。
 その壱条那沖から教育係を任された明治時代の紳士のような老人が能登廈人で、広範な知識と柔軟な発想をもった理想の教師。そんな気難しい紳士がいつもプレステを手放さず、格闘ゲームに興じている。そのことに違和感を覚えた絢奈に能登廈人が放った言葉が、この名言です。
 軽視されがちなエンタメの名言を愛するこのコーナーにとっては、至言と言えるでしょう。
 しかし確かに年をとるにつけ、新たな流行についていけず、それを知らないことを自慢げにして自己正当化している中高年、多いですよね。私もその一人かも。しかし、「どのような分野であれ知識の幅は広ければ広いほどいい」のはそのとおり!ははー!と平身低頭したくなります。
 ゲームもアイドルも日本の誇るべき文化。100年たてば素晴らしい古典文化として称揚されていることでしょう。
 自分に言い訳せず、死ぬまで全てに好奇心をもって生きたいものです。

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