24/5/30 📚『本質思考 MIT式課題設定&問題解決』


本書の概要

本書は、表面的な理解ではなく、本質的な理解をするための思考法をまとめた本である。

本質思考から遠ざかる9つの良くない癖

①裏返しの結論…見えている現象を裏返しただけの結論
 例)顧客が減っている→顧客を増やそう
②一般解にとどまる
 例)顧客を増やすには、マーケティング4Pを向上させればよい
③フレームワークで満足
④カテゴリー適用…例外が見えなくなり、論理的な説明にならない
 例)理屈っぽいよね→理系だからか
⑤キーワードで思考停止
⑥初期仮説に囚われる
⑦考える目的を見失う
⑧プロセス説明…プロセスを考えただけで思考した気になる
⑨他人の頭に頼り切り…共感ばかりする

本質思考とはなにか

①本質思考の公式
本質=現象のモデル(物事を生み出す構造)×ダイナミズム

例えば、参考書を買ったら成績が伸びた、という現象があったとする。
この現象の本質は、「参考書を買う→やる気が出る→勉強時間が増える→成績が伸びる」

思考したとしても、本質を見誤って「筋の悪い」答えを出すと、失敗する。

②システムダイナミクスとは

物事には、部分に細かく分解しても、わからないということがある。
システムダイナミクスは、要素分解主義へのアンチテーゼとして生まれ、物事の全体を全体として捉える視点の事である。

モデル作りの4ステップ

①モデルを描く
構成要素と関係を1枚の絵で表す。1枚というのがポイント。

②正のループと負のループ
正のループはエスカレートするループで、負のループは、均衡に近づけるループである。
インプットとアウトプットの間にあるのがモデルとダイナミズム。インプット元、アウトプット先。←よくわからないので復習

③因果関係が本当にあるのか、単なる相関関係なのか、チェックする
相関関係は、モデルに入れる必要なし。サザエさんを見ている人ほど寿命が長い、というのは、因果があるように見えるが、たまたまマッチしただけの相関。

④他人に見てもらい、チェックする
議論をすると、思考が深まる。ただし、日との意見を聞くときに「でも」は使わないように。本質であるほど、潜在的なところがみえて、面白いと感じるので、面白いと思ってもらえるかは一つのポイント。

ダイナミズムのステップ

モデルにもとづくダイナミズム

①ストックとフローを分ける

②線形と非線形
線形とは、こうすればこうなるが成り立つ関係で、非線形とは、これが成り立たないこと。←よくわからないので復習

③作用と反作用
日本企業はオペレーション、組織を強みとする。そのため、環境の変化という作用に対し、我慢して乗り切るという反作用をしがち。これは、かつて日本の家電、半導体業界で起こったこと。これに対し、アメリカは反作用として他のことを目指すので、変化の激しい現代で上手くいっている。

ダイナミズムの見分け方

①変曲点

②層が変わる そうてんい

③物語を語れる

④根源的ドライバー

根源的ドライバーは、長年の不満のようなもの

レバレッジの効いた打ち手

問題解決において、現象は直接変えられないので、モデルを変えるしかない。問題解決には、①根本治療 と、②対症療法 がある。根本治療が望ましい。根本治療のためには、最小の努力(変化)で最大の効果を出す「レバレッジポイント」を見つけることが求められる。

レバレッジを効かせた打ち手をつくるポイント

①前提、他人の意見を鵜呑みにしない
 例)トヨタ自動車のカンバン方式はこうして生まれた。
「そもそも?」と、直面する問題を考えてみる

②原因と結果は近接しているとは限らない

③考えている範囲を広げる
影響のあること全てに目を向けると、精度の高い判断ができる。

④視座を高める

⑤まず考える基準、判断軸を考える

⑥行動し、実践からのフィードバックを得る
本当の理解まで考え抜き、他人にぶつけてみる。また、現実からフィードバックを得る。

本質思考の磨き方

①新聞の見出しから、内容のストーリー(モデル、ダイナミズム)を推測する新しい視点を集める のに役立つ。

②アナロジーに使える思考の雛形を増やす
事例を知っておく。

③マイナスの差別化モデル

④ゼロサムゲームからの脱却

⑤面白い話をストックする

⑥思考の見える化する

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