24/7/1 相手を知ること

先日、スヌーピーミュージアムへ行ってきた。

スヌーピーミュージアムとは、東京都町田市に位置し、アメリカ・カリフォルニア州サンタローザにあるピーナッツ・ファンの聖地、シュルツ美術館の世界で唯一の公式サテライト(分館)である。ピーナッツ(スヌーピー)、や作者のシュルツについて、深堀り出来る施設となっている。

私は、もともとスヌーピーが苦手だった。
雑貨屋ではスヌーピーグッズがないことがない、というほど大人気の様子だが、見た目はどちらかと言うと地味で、いつもどこかませたような、にこやかに世の中を達観したような表情・態度をしていて、それが生意気だと感じていた。
あと、スヌーピーの線は強弱があって、さらっと書いているように見える。そのこ慣れた感じの線が、どんな雑貨もおしゃれに見せている。逆にそれが、「こんなタッチの絵がみんな好きでしょ」というような、こなれ感を醸し出してきて、あざとく、いやらしいなあという印象をもっていた。

極めつけは、私はおさるのジョージが好きなのだが、ジョージとほぼ同時期から売り出されている割に、私の周りをみると、圧倒的にスヌーピーの方が知名度・人気ともに高い。みんな子供の頃におさるのジョージにあこがれて、ワクワクをもらって、お世話になってきていると思うのだが、なぜかスヌーピーの方が人気である。USJにいったときは、ジョージとスヌーピーのお土産の充実度の差に、愕然とした。

そんなこんなで、なんとなくスヌーピーが好きではなかったのだが、先日テレビでスヌーピーの誕生秘話や、スヌーピーミュージアムの特集をやっており、心が動いた。私があざとく、いやらしいと感じていた線は、実は扱いがすごく難しい特殊なペンで書かれていたことがわかった。弟子の方は、このペンを使いこなすのに、10年かかったという。簡単に見えていたが、こんな努力があったとは驚きだった。

この時点でだいぶスヌーピーへの印象はよくなっていたが、ちょうどタイミングがあったので、スヌーピーミュージアムにも行ってきた。すると、また新たな発見。これまで、達観したような、ませていて、かわいげのないと思っていたスヌーピーは、たしかにスポーツ万能、頭がよく、たまに毒舌もはくが、それらを全て許せてしまう、おちゃめで自由奔放な一面があるのだとわかった。テニスの公式大会に出るために、一人(一匹)でカンザスシティに行く、というエピソードは、この自由奔放ぶりを表していて好きだった。今まで雑貨に書かれたスヌーピーしか知らなかったが、漫画やアニメーションで動きがつくと、こんなにも愛嬌のある犬なのかとびっくりした。

そんなこんなで、スヌーピーのドキュメンタリー、またスヌーピーミュージアムによって、今まで知らなかったピーナッツに込められた本当の想いや、スヌーピーの性格に触れた。

日常生活でも、ついつい「わかった」気になってしまうが、実は全然上っ面しかわかっていないこともあるのだと学んだ。特に、歴史やパーソナルな部分は、「本当にこれが真実なのか?」と、問うようにしていきたい。


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