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ブロードウェイミュージカル観てきました

2024年9月に3泊4日のNY旅に行ってきました。夢の「一晩1ミュージカル」を達成できたので、その感想と記録を残したいと思います。
観劇したのは以下の3本です。
・MJ the musical
・Back to the Future the musical
・Aladdin

ブロードウェイミュージカルを見るまでの過程とそれぞれの感想などをネタバレなしで書いていきたいと思います。


下準備

何を見る?

まずは前提として今ブロードウェイでなんのミュージカルが上演されているのかをチェックする必要があります。
特に下調べなしに「ライオンキング」「ウィキッド」「シカゴ」などロングラン作品を選んでも、もちろんクオリティも高くて最高ですが、やはりトニー賞にノミネートされたり、実際に何かを受賞したりしている作品はかなり実物なので下調べしてからいくとかなり楽しめると思います。
またブロードウェイミュージカルはサブスク(apple music)でサントラが配信されているケースがほとんどなので、それでヒット曲を聴いて選ぶというのも一つの手かなと思います。
例えば2024年6月のトニー賞では、作品賞にノミネートされている作品が"The Outsiders"(2024作品賞受賞), "Hell's Kitchen", "Illinoise", "Suffs", "Water for Elephants"でした。その中から実際に観劇する日に上演している作品を選ぶというのはまず有効な手段の一つです。Water for Elephantsはサーカス風の大道具が話題になっていて気になっています。
または助演男優賞、主演男優賞など役者から選ぶのも手です。2024トニー賞では助演男優賞にダニエルラドクリフ、主演男優賞にジョナサングロフが選ばれましたが、二人とも"Merrily We Roll Along"に出演していました。こちらはリバイバル作品賞を受賞したミュージカルでした。
私はトニー賞授賞式の中で行われるパフォーマンスを見て決めます。今回は2022年に見たMJのパフォーマンスが忘れられず、MJ the musicalを見る決め手になりました。あとはMacy's parade(NYのデパートが主催しているサンクスギビングのパレード)で上演されるパフォーマンスもトレーラーのように見所を紹介してくれるのでよく確認しています。パフォーマンスの様子を公式チャンネルでアップしてくれているので、日本にいても名シーンを体験することができます。
上映中の作品一覧はPlaybillのサイトから見られます。チケット購入もここから可能です。

予約の仕方

地球の歩き方などにも載っていて調べれば無限に出てきますが、私はPlaybillから予約しました。まず最低価格の座席から紹介してくれますが、座席は自分で選べます。シアターの大きさにもよりますが、2階でもそんなに遠くはなく見やすいと感じました。同行者の感想は「ディズニーシーのBBBのシアターくらい」だそうです。(まあモデルにしてるので・・・w)
もちろん1階の方が臨場感などもありますが、前の方で端っこの席だったりすると舞台センターが見えなかったりするので、良し悪しです。

2階席の奥の方だと100ドルちょっとで買えますが、1階席のセンター付近だと300ドル以上する席もあります。そこは自分のお財布と相談ですが、役者の表情が見えると劇の臨場感もかなりUPして最高です。

チケットはデジタルチケットが主流なので、ネットで予約すると購入履歴からQRコードが手に入るような仕組みになっています。シアターによって異なる部分もあり、PDFで発行されるパターンもありますが、「スマホの画面を見せる」でOKでした。(紙印刷は不要)Aladdinはスクショのできないe-ticketだったので、事前に一度はログインなりして確認しておくことが必要です。

MJ the musical 

上演場所はNeil Simon Theatreで、かなり歴史のあるシアターですが、MJ the musicalは2021年に始まった新し目のミュージカルなので照明機材がめちゃめちゃあり、シャンデリアを視界から塞ぐほどでした。
2022年のトニー賞の作品賞にノミネートされ、主演のMyles Frostが初主演ミュージカルで主演男優賞を取得したことでも話題になっていましたが、実在の人物を描くミュージカルのシリーズの中でもすごくアイコニックな人物がモチーフなのでどういう風に描かれるのか気になっていました。Mylesは高校生時代にBillie Jeanを歌って踊った動画がミュージカル製作陣の目に留まり、主演に抜擢され、トニー賞まで取ってしまうという伝説的な存在ですよね。声質まで似せるのが本当にすごい。残念ながらMylesは2023年に舞台を降りていますが、ミュージカル自体は2024年9月現在上演しています。
音楽はマイケルジャクソンのヒットソングを扱うのでオーディエンスはライブを見ているような盛り上がりような上に、ダンスもブロードウェイ仕込みのキッレキレなので見所満載です。特に主演のElijah Johnsonがマイケルの歌い方、ダンスを完全にコピーしていてまるでマイケルがその場にいるようで感動しました。少年期マイケル役、青年期マイケル役ももちろん素晴らしい演技で、大人MJにどうなっていくかが交わっていくところがとても良かったです。MJ以外のキャラクターの衣装はトレーニング着だったり、豪華絢爛でザ・ミュージカルという感じではないですが、ダンスの迫力で勝負してきたり生の圧をすごい感じました。マイケルの音楽が好きな人は特に楽しめると思います。隣の席に座っていた中年の男性は楽しそうに歌を口ずさんだり、踊ったりしていて、そこもブロードウェイのミュージカルならではだな〜と思いました。

Back to the Future the musical

上演場所はWintergarden Theatreで、入場した瞬間デロリアンの内部のような演出がされていました。ブルーライトで照らされる会場で電子音のような音が響いていました。
Back to the Futureは言わずもがな80年代超有名映画タイトルですが、それが40年越しにミュージカルになるということでかなり気になっていました。2024年トニー賞ではドク役のRoger Bartが主演男優としてノミネートされていましたが、パフォーマンスはなかったので色々テレビに出演した動画とかMacy's paradeとかの動画を見まくっていました。
劇団四季が2025年に日本に輸入するということでも話題になっていましたが、せっかくならブロードウェイで本物を!ということで今回見にいくことに決めました。
内容としてはBack to the Future Part1に沿った内容で、デロリアンを中心としたプロジェクションマッピングの演出がすごすぎました。最新技術ミュージカル!という感じです。MJとはそこは全然違うなと思いました。重要な時計台が舞台のセンターにあったり、デロリアンもセンターに位置することが多いので、端の席にしたら少し見切れてしまいました・・・。
セットも衣装も役者さんのセリフや演技も原作リスペクトがすごくて、原作が好きな人にはとっても刺さるし、コメディミュージカルならではのボケの応酬でお客さんがドッカンドッカン笑うのでとても楽しかったです。お話の展開の中で絶体絶命→大団円!なところもさすがブロードウェイのお客さんは大歓声をあげていました。
ショップがシアターの外にあり、同行者が「BTTFのグッズが作られることなんて今後ないかもしれない・・・!」と色々買い込んでいました。マーティの赤ベストなども売っていて笑いました。

Aladdin

上演場所はNew Amsterdam Theatreでタイムズスクエアからとても近いシアターです。もうロングランミュージカルの一つですね。2014年のトニー賞でJames Monroe IglehartのFriend like meを見て度肝を抜かれたのを覚えています。彼はその年の助演男優賞を取りましたが、主演では?と思ったのを記憶しています。
あまりにもその衝撃が凄すぎて2016年にJamesがジーニー役を降りる前にNYまで見にいきました。本当に素晴らしかったのを覚えています。今回は2回目の鑑賞でした。
劇団四季がブロードウェイの演出のまま上演をしているので、日本でも楽しむことができますが、やはりブロードウェイ本場で見ると迫力と歌唱力とダンスの勢いがすごいなあと感じます。
あらすじがわかりやすいので、英語が苦手な人や子供でも楽しめるミュージカルです。ブロードウェイらしい豪華絢爛なセットでダンサーに囲まれながら歌い上げたりするシーンは壮観です。魔法のじゅうたんはどういう機構で飛んでるのかわからず本当に飛んでるみたいですごいな〜と感動してしまいます。作曲者はアニメと同じAlan Menkenなのも激アツポイントです。Friend like meやPrince Aliも良いですが、ミュージカルオリジナルのThese Palace WallsやA Million Miles Awayが私は好きです。

公式で色々な動画が出てはいますが、私はこの歴代ジーニーたちが集まって歌っている動画がめちゃ好きです。

終わりに

3本もブロードウェイを見るなんて贅沢な旅!と思われるかもしれませんが、それだけの価値はあったと思っています。もちろんロングラン作品はそれだけの需要が継続してあるわけなので初めての方にはおすすめですが、「ブロードウェイでしか見られない」「唯一無二」「最新技術」「攻めた演出」などを求める方は、トニー賞をチェックしたり下調べしてから行くことを超絶お勧めします。

ブロードウェイミュージカルが好きな方やこれから行かれる方の参考になれば幸いです。
以下では好きなミュージカルについていくつか紹介していきたいと思います。よろしければお付き合いください。

おまけ:私の好きなミュージカル

Hamilton

もはや伝説になったミュージカルで、見ようか最後まで迷っていた作品です。作詞・作曲・脚本・主演のLin Manuel Mirandaはもはやディズニーのサントラなどもバンバン担当するようになりましたね。もう彼をミュージカルシーンで見ることはできないのか・・・
In the Heightsも大好きで、映画も大喜びで映画館まで見にいきました。ハミルトンは次の展開はないものか・・・
ディズニーチャンネルでオリジナルキャストの舞台が見られたので、それを見るためだけに一時ディズニーチャンネルに登録したほどでした。次回のブロードウェイチャレンジでは是非とも見たいです。
好きな曲はThe Schuyler Sistersです。この作品は日本では見れないだろうし、日本語では見たくない作品です。

Hades Town

これは2019年のトニー賞で一番記憶に残った作品でした。ジェームスコーデんが司会でオープニングアクトも大好きだったんですが、授賞式でパフォーマンスした"Way down Hades Town"がカッコ良すぎてぶち抜かれたのを覚えています。André De Shieldsがカッコ良すぎるんですよね・・
全部のストーリーは把握してませんが、黄泉の国的なダークな感じをジャジーなテイストで表現するのがすごく刺さりました。

Dear Evan Hansen

2016年のトニー賞で一番うわああってなったパフォーマンスでした。Ben Plattもそこで知り、作詞作曲のBenj Pasek and Justin Paulのことが大好きになりそこから色々なものを追いかけるようになりました。(The Greatest Showmanとか)
舞台演出とかも感動して、これをブロードウェイでみたいなと思っていましたが、今はブロードウェイでは残念ながら上映していません。世界中で上演しているようなので、いつか日本にも来るかな?
映画にもなったので、曲はそこで楽しめますが、1曲目のお母さんの歌がカットされてて残念だったことを覚えています。でもベンプラットがエヴァンを演じてくれて良かったです。

School of Rock the musical

これも有名な映画のミュージカル版ですが、主役のシュニーブリー先生をAlex Brightmanが演じていてとってもロックで最高です。トニー賞のパフォーマンスで少年少女たちが楽器を弾きこなしてるのが印象に残っています。音楽がアンドリューロイドウェバーなんですよね。
私はブロードウェイでは見れませんでしたが、ロンドンで観ました。めっちゃ良かったです。
そして最近Alex Brightman繋がりで、Beetle JuiceとかHazbin Hotelとかにもハマっています。

SpongeBob the New Musical

2018年のトニー賞で話題になった作品で、いわゆる2.5次元舞台的な感じの色物ぽい雰囲気を漂わせながら、音楽は色々なアーティストが書いていてちゃんとブロードウェイなところが好きなポイントです。SpongeBob役のEthan Slaterが本当にハマり役で声質も寄せてて今でもサントラを聴きまくるほど大好きな作品です。Gavin Leeが助演男優にノミネートされていてパフォーマンスもSquidwardのI'm not a loserでめちゃめちゃ良かったですね。今も世界でツアーしてるみたいですし、いつか日本にも来てくれるかなあ。英語で見たいです。
しかし2018年のトニー賞授賞式ってFrozenやらMean GirlsやらSpongeBobやらHarry Potter and the Cursed Childが出てたとんでもない回でしたね。

Mary Poppins Musical

これはYoutubeで見すぎたミュージカルです。スーパーカリフラジリスティックイクスピアリドーシャスのダンスのキレと子役達のダンスがすごくて見入ってしまいました。イギリスでは2024年にもツアーをやるくらいロングランのようですが、ブロードウェイはアラジンに取って代わってしまったという感じでしょうか・・・Bert役は上記のスポンジボブミュージカルでSquidwardをやってたGavin Leeです。


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