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花の祭典チェルシーフラワーショー。とにかくたくさんお花を楽しみたい。②フラワー編。フラワーアレンジメントの写真たくさん。

英国選りすぐりの花生産者のディスプレイとフラワーアレンジメント。

テントの中

 雨が降ってきたのでパビリオン(テント)の中に入ります。
 ここは、花、植物生産者さんたちのディスプレイと植物販売です。
 みなさん、このチェルシーに合わせて花のコンディションを最高に仕上げて展示されています。入ってすぐに目に飛び込んできたのが、peony(芍薬)の展示。

peonyのディスプレイ

 季節はまだ、芍薬が咲くには早いのですが、ここでは綺麗に満開の花がボリュームタップリに活けられています。
 見物する人たちはお気に入りの花の名前をチェックしたり、ブースにいる人に育て方のコツを教わったり。専門家に色々直接質問できるのがいいですね。
 ナーサリー(種苗場)のディスプレイは、一つの花の専門店ばかりではありません。
例えば高山植物を取り扱ったナーサリーのディスプレイはこんな感じ。

「青いケシ」ことメコノプシス
高山植物を専門としたナーサリーのディスプレイ

 こういった、ちょっと特別な植物を集めたナーサリーの展示をたくさん見られるのもこのチェルシーの楽しみ。まるで小さな植物園を見て回るようで、飽きることがありません。

あまりに綺麗な青色なので何枚も写真を撮ってしまいました。
盆栽はイギリスでも大人気

さあ、フラワーアレンジメントを見に行こう

Laura Pannitt, Helen James Flowers

 ここからは、フラワーアレンジメントを見て回ります。
 とにかく人が多くてなかなか写真も撮れなかったのですが、辛抱強く機会を待ちました。

Glazes by Elder & Wild

 イギリス国旗模様のハートのボードには、「ベスト・オブ・ブリテン、全ての花はイギリス国産であることに誇りを持っています」みたいなことが書かれています。
 オアシスなどを使わない、国産の植物を使う、というトレンドがよくわかる例ですね。

Peach Perfect by Gentle Blooms

  こちらなどは、アレンジャーの方が、オーガニックな肥料などにこだわってご自分で育てられた花ばかり。柳で逆半月のフレームをつくり、しっかりした茎のキツネノテブクロを効果的に使うことでこのボリュームを維持してるのでしょうか。黄緑色のスイートピーの若いツルが、クネクネと全体を囲んで視線を楽しませてくれます。
 私も庭の花を切り花として活けたりするのですが、とにかく水揚げが難しい。同じバラででも、お店で買ってきたバラと庭のバラでは日持ちが全然違う。花を庭から切る時間帯、水揚げ、管理など花ごとに丁寧に行わないとすぐに萎れてしまいます。これほどの花をこの状態で展示できるなんて、どれほどの手間をかけられたのかと、ただただ感心するばかり。 

Natures Spectrum by Allison Hood Flower School

 こちらもベスト・オブ・ブリテン、つまり国産の花のみを使ったアレンジメントです。ちょっと花を入れすぎ?と思うけど、実際目の前にしていると奥行きもあってとても豪華です。

The Capital of May
by Laura Rose Flowers

 グリーンのみのアレンジメント。真ん中のアンティチョーク、誰かに食べられちゃった?って思うほど真ん中が凹んでます。これがデザインなのかな?

Spectrum of Fire by Lara Thorpe-Wild at Heart

 火炎をイメージしてます。

Opera Splender;A Floral Ode by Bonnie Chu

 ユニオンジャックの3色を使ったアレンジメント。ナチュラルなアレンジが多い中、マテリアルで魅せてくれる作品でした。

Colour & Transparency by Julie Pearson Design

 今、フラワーアレンジメントのレッスンなどで一番よく聞く言葉が「Transparency」。透明性、透かし、などの意味です。
 細く長い縦線に、試験管のような細長いガラスを固定して花を入れていく技法がこのところ大流行りです。例えば次のもそう。

The cracks which appear, and the things that grow from them
by Days of Dahlia

 スコットランドの母娘で経営する花屋さんの作品。この花も彼女たちが育てた花です。
 スクリーンの裏にも花が活けられています。上からガラス瓶を吊るしているようですね。
 日本には上から花器を吊るす釣り花や、茶道などで壁に花を入れていく廻り花などの伝統があり、このような見せ方は馴染みがあると思います。ガラスの瓶だけでなく、焼き物など使ってみたら面白いアレンジメントができるかもしれません。

Awakening by Moreton Morrell College

 イギリスで本格的にフラワーアレンジメントを勉強するとなると、カレッジに行くのが一般的です。フローリスト、つまり花屋になる勉強をするのです。
 これはそういったカレッジの展示。上の大きなほうきの先っぽ見たいのはDNAらしいのですが、ちょっと見えにくかった。大きくて、これでもかと明るい花をさしています。

Vertical Veg
by Lucy vail for Cadogan

 キャベツとポピーのハイブリットかな?

As above So below, Seed to Ceiling
by Kitten Grayson Flowers

 こちらは種から花、花から種、という永遠のサイクルを表現したそう。上から垂れ下がる花はドライフラワーです。これは花であると同時に、雨をイメージしたそうで、下のボウルはその水を受け止めているのです。

 自転車の車輪に糸を巻くのにどれぐらい時間がかかったのだろうか。
 コンテンポラリーな作品は、毛糸やファイバーで巻かれたオブジェが大好きなイメージがあります。これはその代表ですね。巻くという単語bindからくるbinding(バインディング)はフラワーアレンジメントの中で確立された分野のテクニックの一つです。

きのことバラと

 フラワーアレンジメントを堪能したので、あとは私の気に入ったディスプレイ。

きのこ

 まるでキノコの国のような展示。妖精が飛んでいるのが見えたような?

David Austin ROSES

 英国を代表するバラ、デービット・オースティンの展示。

 いやいや、歩いた、疲れた。雨だし、寒かった。
 お土産買いました。

小さめ

 このバック、入場してすぐに買ったのですが、帰りには品薄になってました。よかった買っておいて。
 以上、2024年のチェルシーフラワーショーでした。
 
 今日もいい花が摘めました。 carpe diem.



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