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ALIVEで次世代リーダーが夢中になるワケ

これまで4年間で、ALIVEで取り上げてきた社会の課題は32団体、参加した企業の次世代リーダーは511名。その次世代リーダーが、どの社会団体のテーマに対しても夢中になった、そのワケ。

ALIVEは、大企業の次世代リーダー60人が、リアルな社会課題3つをテーマに15チームほどに分かれ3ヶ月で本気で課題解決提案。この経験を通じて次世代リーダーが自分の当たり前が通じない環境で本物のリーダーシップを学ぶ。年間3回運営。https://www.alive0309.org/

1.なぜ企業内部では夢中になりにくいのか?

 自分個人のやりたいことは、大企業にあってはあまりに小さい。また、社会の中で解決したい何かを見つけて、企業の力を使って解決したとしても、喜んでくれる人は、役割分担した組織体制ではあまりに遠く、実感を持つことは難しい。  

    でも会社の誰も、夢中になるなとは言っていないし、社会の課題を企業を通じて解決すべきではないとも言っていない。あくまで組織の中でそのように感じてしまっているだけで、会社としては仕事でも夢中になって欲しいし、社会の課題を企業を通じて解決して欲しいと思っている。だから企業の人事も多くの次世代リーダーをALIVEに派遣をしてくるのだ。


2.最初は、「競争」

 学生時代から、そして社会に出ても企業間・組織内で熾烈な競争に勝ち抜いてきた次世代リーダー。一番簡単なスイッチが競争。チーム内で異業種のメンバーと切磋琢磨する機会は、どうしても競争意識が働く。

 また、セッションごとの提案のプレゼンテーションは、お天気ボードでの快晴から雷雨までの5段階での、答申先・アドバイザーから評価される。チーム間で負けたくないと言う競争意識が高まっていく。

 多くの次世代リーダーが参加するALIVE。その中にはもちろん社会の課題を解決したいという意識の高い参加者もいるが、いつもの会社の研修に派遣されたという感覚の人も多い。「自分の学びを得るために、そこそこのアウトプットを必要最小の労力で出したい。」このような人が最初に夢中になるきっかけを得るのが、チームのなかで負けたくない・他のチームに負けたくない、という競争意識であるのは正直な所であり、実は率直にいうとプログラムの設計上織り込んでいる部分でもある。


3.そして、「共創」

 ただ、競争意識がプログラムの中で夢中を呼び起こす中心的なポイントかというとそうではない。意識の高い人も研修の意識できていた人も、それぞれリミッターが外れ、今まで想像のつかないパワーを発揮する。その原動力は、同じキョウソウでも共創である。

 答申先が、企業とは比べ物にならないほど少ないリソースで、どうしようもない想いだけで、社会の課題に取り組んでいる様を見た時に、次世代リーダーたちが夢中になって共に創る想いが高まり、知らずに自分の中で効いていたリミッターが外れ、爆発的な力が生まれてくる。

 競争は着火するのには最適だが、リミッターが外れたまま夢中で走り続けるためには共創の意識が重要なのだ。


4.競争と共創が発生する条件

 まず大きく捉えると、競争で大きく網をかけた方が全員の掛け合わせで共創への夢中度が大きくなる。これが共創だけで網をかけにいくと、当初の研修意識の人の大部分が、普段の企業でのいつもの活動と同じく、省力モードのままで、意識の高い人もどちらかというとそちらに引っ張られて夢中になれない。

 そして、この競争から共創の一段階目の競争意識が発生するためには、ゴールが明確であること。その上で、共創意識に全員が到るためには、答申先の想い。自分より大きいとてつもないものに自分を顧みず夢中で本気で変えようという想い

 この辺りは、また別の機会に。




 

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