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退職する際に大切なこと

私には二度の退職経験と二度の再就職経験があります。
そしてこの春、三度目の退職を果たしました。
現在は今年日本の働き方がもっと柔軟になることを願い、 ご縁に後押しされる形で自身の志を叶える会社を設立。

  • 日本企業を2度の流産を経て退職し娘を出産
    → 3年のブランクを経て外資転職

  • ワーキングマザーとしての苦悩の末に退職
    → 3年のブランクを経て外資転職

  • トランジションを目指して退職
    → 『ハタラクをもっと愉快に爽快に』をビジョンに掲げ Bright Work Hub 株式会社を設立

本コラムは私自身のブランク付きの子持ち女性としての外資再就職経験と、転職アドバイス中に得られた学びなどをご紹介しています。

ワーキングマザーであるなしに関わらず、ブランク有無に関わらず、転職を検討する際の参考になれば幸いです。

アドバイスを求められた際に紹介してきた【転職メソッド】を 『ブランクからの外資転職』コラムとして紹介中。 
2022年は娘と旦那さんの日本企業からの転職も無事に果たす


退職する際に大切なこと


再就職となる転職はブランクの有無関係なく、退職を意識する前段階から再就職の準備が始まっているような気がしてなりません。
当然、転職を理由に退職される方「当然のことじゃないか」と思われるかもしれませんが、私のように単に退職を選択し、長期の空白期間が存在する場合でも、ブランク後の再就職の準備が退職前から始まっていたと確信が持てます。

よく言う『点が線で繋がった』という状態に近いものなのだと思いますが、プッツリ切れたキャリアが、新しいキャリアの再開において「あの切れた点はここにつながっていたのか」と再就職後に何度も納得する経験をしました。

人生における広い視野で伝えるとすると『どんな状況にあろうとも必ず今のあなたは未来のあなたと繋がっている』ということになります。
そしてその未来はきっと幸せです。将来や夢を描く余裕がなく、諦めだらけの現状であると行き詰まり感を抱えていても、その『今のあなたは必ず幸せな未来に繋がっている』。もし今そう思えなくてもそう信じてみてください。確かにそうなのですから。

私自身の転職前・転職後相関関係

私自身の就職先との出会いを端的にまとめると
・1度目の就職は、社会人スタートとしての就職
・2度目の就職は、私の1社目で得た知識・経験が役立ち、面接での出会いが就職に結びつけてくれたから
・3度目の就職は、私の1社目と2社目で得た知識経験が役立ち、2度目の就職で働く姿勢をご存知の同僚からの推薦による就職


私の場合、ブランクありにも関わらず、就職に役に立ったものは1社目で得た専門知識と、職場はもちろん職場以外でも繋がる人脈でした。

「きっと専門分野を突き詰めたから、転職に役立ったのですね」と言われることがありますが、実は私自身、志のままに異動を繰り返しているので、転職の支えとなった技術の専門分野の知識を積み上げてはいないのです。IT業界の中で関連する業務を浅く広く経験しました。

光伝送装置のハードウエアー設計エンジニア
光伝送装置のハードウエアー方式エンジニア(製品仕様決めるエンジニア)
ーーーー1社目の経験


光伝送装置のセールスエンジニア(営業に同行してお客様へ製品を提案するエンジニア)
光伝送装置のプロダクトマーケティング(日本市場の製品動向を把握し、日本向け仕様をグローバル製品に導入してもらうように働きかける業務)
移動体通信の営業(通信事業社へ携帯電話設備を販売する営業)
ーーーー2社目の経験


ネットワークコンサルティングサービスのプロジェクトマネージャー(お客様先へシステムを導入するサービスのプロジェクトマネージャー)
移動体通信の営業(通信事業社へ携帯電話設備を販売する営業)
クラウドSaaSソリューションの製品スペシャリスト(関連パートナー様向けWeb 会議ツール等の製品営業)
ーーーー3社目の経験



組織風土改革のコンサルティング会社起業
ーーーー現在

何か一つの技術を突き詰めたという形ではなく、また何か一つの業務のスペシャリストになったわけでもなく、様々なソリューションを設計したり、提案したり、社内に交渉したり、導入を支援したり、販売方法をレクチャーしたりと様々な業務でしたので、IT業界というエリアには属していましたが、その中での経験は様々です。

そして現在の、組織風土改革のコンサルティング会社起業は、ITとも全く関係のない分野の業務内容なので、少し異様に見えるかもしれませんが、やはりこの仕事も点が線で繋がった状態です。現在の仕事についてはまた改めてまとめることにして、今回は転職ということにフォーカスしていきます。


私自身の転職の流れをよく見ていただく分かると思いますが、転職前・転職後の業務内容が一致していません。

方式エンジニアで退職し セールスエンジニアとして入社
営業として退職し プロジェクトマネージャーで入社
セールススペシャリストで退職し 現在は自分のコンサルティング会社の代表


退職するタイミングで、私がその仕事へのキャリアチェンジを望んでいたものではありません。退職時点では、私自身は以前の章でお伝えした通り、ただ大切なものを大切にしたいという思いが先行して退職し、ブランク後の再就職では、ただ大切なものを大切にしたいという思いと、私自身の好きと才能と得意が活かされて楽しく働いていそうな姿のイメージ、この二つの思いだけをしっかり携えて、ブランクの後の再挑戦した結果、出会うことになった私にとっては新しい職種です。

そしていずれの転職も、私自身が楽しく働いていそうな姿のイメージ通り期待以上の新鮮なワクワク体験を私に与えてくれました。
これらの結果を持って、私にとってこれらの転職は「大成功だった」すなわち私にとって、『点が線でつながる』体験となりました。


私の『点・線・アハ』体験

具体的な私の経験はかなりの『点・線・アハ』体験を持ちますが、そのうちいくつかを紹介します。

2社目のセールスエンジニアとしての新しい業務の中でのことです、

新入社員で入った最初の会社では、私の教育担当(現在の旦那さん)は出張の多い方だったので、他の同僚のように隣席で手取り足取りハードウエアー設計を教えていただくことができませんでした。その代わり国際標準のドキュメント翻訳の宿題を与えられ、出張から戻ると数時間不明瞭な内容について教えをいただくというスタイルで日々孤独な翻訳の毎日を過ごしました。コーチと一緒に回路設計の体験をしたり、半導体の設計会議に同席したりする同僚の横で、ひたすらに一人で延々と翻訳する毎日でした。

ようやく6冊の翻訳が完了し部門内へ発表されました。技術用語が乏しいだけでなく英語力も乏しい私の日本語翻訳版の評価は想像通りです。「切ります。混ぜます、順番に組み立ます・・・」というフレーズが続く怪しい日本語版は料理本のようだと笑われてしまいました。翻訳版としては内容も怪しく役に立たない失敗作ですが、国際標準仕様の6冊の翻訳経験を通して、私の頭の中にはしっかりと国際標準仕様のイメージ像が出来上がりました。このイメージ像は2社目のセールスエンジニアとして専門用語で理解できない方へ詳細を伝える際に大変役立ちました。お客様へ障害理由など説明する際に頭の中に理解する図式を用いてわかりやすく解説図やフローを作成するなど、新しい会社では「図に書けるってすごいね」と褒めていただきましたが、私のスキル構築は少し寂しさを覚えながらの1社目のお料理本的国際標準仕様翻訳経験です。

また、1社目の海外向けの製品の方式設計をする際に、海外の合弁会社側では仕様書をWordやDrawで作成していました。当時日本ではまだワープロ時代で、Windowsも出たばかりで一人1台のパソコンも割り当てられておらず、ワードを使いこなせる人がいませんでした。それでも急ぎ作成する必要があるので、まだまだ新人状態の私がイギリス人の同僚にイギリス国内向け仕様文書を送ってもらい、ラップトップパソコンを購入してもらい、英国国内向けワードドキュメント完成版を元にWordの機能を手探りで学び、仕様書・マニュアルを作成しました。その時にDrawで図を描きWordでマニュアルを作成するスキルが、当時まだ普及していない時代でしたから、その後の様々な仕事で役立ちました。

2社目でのちょっとした経験も3社目に活かされるシーンが沢山あり、3社目のちょっとした経験もあの時のあの経験はここにつながっていたのか・・・」と、会社を起業した現在でも『点・線・アハ』体験を持つことがしばしばあります。


『退職する際に大切なこと』とは

『退職する際に大切なこと』としてこれからのあなたへ伝えるとすれば、会社を辞める理由もしっかりと隠さずに自分の経歴の一部にするということです。あなたの全ての経験を経歴の一部にするのです。

とは言っても、退職・転職については様々な理由が想定されます。
自分自身が置かれた状況・将来の夢といった前向きなことだけではなく、周囲からの嫌がらせ・孤独感・業務の過酷さ・・・など、自分自身が起因すものではないものについても、自分自身の経歴の一部にするというのは納得がいかないと思うかもしれません。

当然ながら、仕事に関わることだけでなく、人間関係は温かくもあり厄介です。特に職場となると、立場による利権も重なり、ただでも厄介な人間関係が複雑になりがちです。
「素直にいうと、理不尽だし人間関係に疲れた、だからやめる」という本音もちらほら聞こえてきます。

私自身も、理不尽だと思う経験や、決して尊敬できるとは言い難い反面教師な方とご一緒することもあります。また、時には故意的か故意的でないのか絶妙に不明瞭な嫌がらせをされることもありました。

これまでご相談を受けた、転職を考えるきっかけパターン別に「私ならどう整理する」として自身の経験やこれまで相談を受けた際に答えた内容を元にまとめています。「あなたならどう整理する」はきっと私とは異なる可能性が大ですが、私の整理方法を見て違和感があれば修正、共感するなら参考という程度に利用してください。

まず、説明をする前に、明らかに故意的な嫌がらせや命を脅かすもの、または犯罪に位置付けられるものは、社内・社外問わず専門家の窓口へすぐさま相談してください。

ここから私が紹介するパターンは上記に当てはまらない、日々のちょっとした退職を考えるきっかけに対する整理方法として紹介しています。
この「ちょっとした退職を考えるきっかけ」の回数が増して、ある日突然のように転職を決意するという経験をされた方も多いと思います。ぜひ当時のことを思い出して「私なら・・・」と思いながら読んでください。


「これって嫌がらせをされているかも・・・」の場合

故意的?故意的でない?嫌がらせ?親切?思いやり?。対峙する社内外の相手や組織全体の雰囲気など、少し居心地の悪い感覚が発生するケースにおいて、「最初はあまり気にしてなかったんだけど、なんだか最近回数増えたのかな・・・気のせいかな?」と曖昧な場合について。

もし、「これが続くのは絶対にいやだ!」と力一杯言える状況なら、
私はその場からすぐに逃げます。
私にとって逃げるパターンは2種。

① 心を逃す
「心をその場に置き去りにしない」という決意をします。別の言い方をすると「相手にオープンに接しない」です。自分自身の素を見せないように注意を払います。「完全に分離された環境・人」と整理し、一旦自分自身の心を守り、汚染されないと言い切れる心の距離を保った上で、この組織・人の分析を始めます。「なぜこの組織・人たちは私にそんな酷いことをするのか?」という仮説条件の上で分析します。この時「私の勘違いかもしれない」という思いは私の気持ちなのでその気持ちは一旦安全な守られたところにおいたまま仮説条件を分析します。

分析した結果、矛盾がなければ、「嫌がらせをしている」は自分の中で事実として整理してください。
もし辻褄が合わない場合は、少しづつその仮説をずらして分析します。例えば「なぜこの人・組織は私が疲れている時に限って酷いことをするのか」など。

このように自分自身の心とは切り離した状態で、相手の組織・人を分析し客観的に一度理解します。
理解できた上で、自分の心へ問いて見てください。「逃げますか?・様子見しますか?」

この結果「逃げます」となり、退職を決意した場合でも、客観的に分析した内容を転職先の相手に伝えれば理解してもらえます。この説明に感情を入れると複雑となり、感情の方が印象的に伝わりやすいので「(あなたが)嫌だったのですね」と誤理解を産む可能性があります。あくまでも客観的に分析した結果とあなたの決断としてまとめてください。客観的な状況説明とあなたの決断はあなたの一つの経験談となりあなたの人となりを知る良い情報となります。

②物理的に体を逃す
「異動・転職・退職」の行動に直接的に結びつきます。
この場合「物理的に体を逃す」の決断に至った強い感情と向き合う必要があります。
決断に至る強い感情があるからこそ、強い理由があるはずです。自分自身を深掘りしてください。「仕事をする上で大切にしているもの」確認方法で紹介した方法で、決断を下す、自分自身の強い願いと向き合うと良いでしょう。あなたが願うポジティブな強い思いが強ければ強いほど、小さなネガティブ要因が大きな反発や批判となり、大きな行動に結びつく可能性があります。
深掘りで、自分自身の強い思いを発見できれば、貴方の退職の理由のきっかけはネガティブなものであったが、自分自身の大切にしている〇〇に気づくきっかけとなり行動することができた。だから異動・転職・退職の行動を起こした。」という、こちらもあなたを紹介する経歴の一部にする事ができます。


「なんだか最近面白くない・・・」の場合

「私も転職しよーかなぁ、なんだか最近面白くないんだよね」という声もよく聞きます。

これはもう本当によく聞く言葉なので、ある意味お決まり愚痴トークでしょう。その会社や業界のつまらなさを知っている人ならば「わかるよー、そこ面白くないもんね!うちにおいでよ!!」となり阿吽の呼吸で受け入れてもらえるかもしれませんが、自分自身の辞める理由を自身の経歴として語れるようになるためには、「何がどうでないから面白くない」を自分の言葉で説明できるようにしましょう。

ここでも自分自身の深掘りです。
何がどうだったら面白いか?最高に面白い!はさらにどんな状況なのだろうか?それを達成するために何か必要なものがあるか?その必要なものは手に入れられているか?必要なものを手に入れるにはどうしたらいいか? またその面白いは場所・時期・年齢にも関係するか? 条件を全て満たすのは何か?・・・

など、「最近面白くない」 の逆の「いつも面白い」をゴールに描くとしてそこへ向かうまでの逆算の条件を探っていきます。

この逆算の条件があなたにとって、確率高く短期間に揃う組み立てをすれば完成です。

私が辞めたのは「いつも面白く仕事をしたいから」そのためにはカクカクシカジカであると判断し、会社を辞める決心をしました。カクカクシカジカ部分は貴方が抱いた課題感やあなたが大切にしているもの、すでに持っているスキルとの照らし合わせ、今後どうなりたいかなどのプランとなり、あなたの人となりを理解してもらえる立派な一つの経歴として紹介する事ができます。


「上司と折りが合わない・・・」「上司が尊敬できない・・・」の場合

上司と折りが合わない・上司が尊敬できない も実はよく聞くフレーズです。仕事をする上で密接に関わり合い、かつ力関係を持つ関係性なので、退職理由の一つになるのも当然です。

前に紹介した「これって嫌がらせをされているかも・・・」のケースに当てはまる場合は、前の方法で整理してください。もし嫌がらせをされているわけでもないけど、なんだか折りが合わないとか、私が上司を尊敬できないというケースの場合についての整理方法を紹介します。

まず初めに、「上司は偉くない、上司は尊敬できる人とも限らない」と3回心で唱えてください。相談を受ける方の多くは「上司なのに、偉くないのです!」「上司なのに尊敬できない人なのです!」という、上司は素晴らしい人間性であるべきというべき論前提でお話しされるケースがありますが、残念ながら上司も人間です。いいところも悪いところもある普通の人です。

一方で上司へ期待を抱くのも無理はありません。上司・部下の関係が ピラミッド構造の上・下という関係性に整理されている方が多いので、期待してしまうのです。一度、=(イコール)の立場として頭をリセットしてください。上司は今そのポジションにいる人、部下の私は今このポジションにいる人、それだけと思ってください。

長く仕事をしているとよく見る光景ですが、部下だった方が上司になり、上司だった方が部下になるということもよくある話です。ポジションは役割なだけ、あくまでも上司役の上司さんと、部下役の私なのです。

上司というものは素敵な上司であるべき・尊敬すべき上司であるべきという考えを一旦整理して、あいだみつおさん的に「だって人間だもの」を置いて上司の方を対等に眺めてくてください。

一度対等に並んだら、今度は貴方が上司より一つ上の段に登り、上司を俯瞰してみてください。心の中で上司の上司になって、上司の評価を下している気持ちで、上司を眺めてください。いいところ・もう少し頑張れば成長すると思えるところを見つけてみてください。

「いいところないんだよねー」と思っても、あなた自身があなたが期待している素敵な上司になった気分で、部下を伸ばす上司役としていいところ・もう少し頑張れば成長すると思えるところ を見つけてください。

もう少し頑張れば成長するところで、あなた自身が持つ力が生かされる事がありますか?もしあなた自身の力を使ってあげたいと思える人ならば、次の1:1で上司へ提案してみてください。上司のいいところと思えるところも、相手に上手に伝えてみてください。

上司・部下というポジションを外して人間同士の関係として「上司と折りが合わないか」「上司を尊敬できないか」と、もう一度確認してみてください。

「はい、折りが合いません・上司を尊敬できることが一つもありません」となれば、人事や社内の相談できる方へ相談してみるといいでしょう。その際に、上司に対しての自分が持つ視点を、自分自身の最初の視点だけではなく、ご紹介した上司を俯瞰した視点も使って、折りが合わないポイント、尊敬できないポイントをお伝えすると分かりやすいかもしれません。

社内で相談すると、上司・同僚、関係なしに、人間関係として、あなたの改善点も指摘されるかもしれません。まずはその指摘事項を把握することに努めてください。自分自身が鵜呑みにしないように、しっかりと相手が自分に対してどのように言っているのか受け入れる・受け入れない関係なく相手の言葉の意味を理解する姿勢を持ってください。

相談して得られた改善・自分への指摘事項など全般的なことを再度俯瞰して眺めるとこれまであなたを取り巻く環境について情報が加わり、あなた自身にとって、客観的に決断しやすくなります。

継続する・異動する・転職する・退職する・・・いずれの場合でも、自分だけの視点で見ている世界でなく、第3者の視点も通して自分の置かれている環境を把握し、その上で自身の決断をすると良いでしょう。

そうして決定した際、あなたが持つ退職の理由は、単なる「上司と折りが合わない」「上司が尊敬できない」という理由ではなくなっているはずです。もう少し俯瞰した、あなたがどうありたい、どうしたい、職場に期待すること、会社に期待することなどさまざまな要因を持つ事ができます。その整理した結果は退職理由としてだけでなくあなたの理解を深める経歴の一つとして整理できるようになるでしょう。


「転職・退職したいけど・・・できない」の場合

「転職したいけどできないと自身できちんと整理できているからそれでいいじゃないか」と思うかもしれませんが、最近は「周りが転職して、なんだか羨ましい・・・そろそろ自分も考えないといけない思っている」という焦りの気持ちから来る相談が多いので、実は自分自身で整理がついていないケースが多いのが特徴です。

「できない理由は?」 と聞くと 様々です。
「転職したい理由は?」も様々です。

もし、転職・退職ができないだけななら、安心して今のままをキープで問題ありません。転職・退職も目的ではなく、その先に何を実現したいかが大切でその手段に過ぎません。もし実現したい何かが今の職場で実現できなくて、異動・転職・退職・起業するしか方法がないなら、行動するしかないから行動する。それだけのことだと思っています。

「もちろんやりたいことはあるけど色々な理由で、転職・退職したいけどできないのだ」
とおっしゃる方へ
「生活費が・・・」と強くおっしゃる方へは、
「転職ならお給料上がる可能性も大です。今の職場の方がやりたいことが実現しやすいなら今のままでも全然大丈夫」

「時間が・・・」と強くおっしゃる方はへは、
「柔軟な働き方ができる会社は沢山あります。今の職場の方がやりたいことが実現しやすいなら今のままでも全然大丈夫」

「勇気がなくて・・・」とおっしゃる方へは、
「実現しやすいなら勇気はいらない。今の職場の方がやりたいことが実現しやすいなら今のまま勇気がないままでも全然大丈夫」


転職も退職も 何か叶えたい先の目的が存在するための手段であって、それ自体がゴールではありません。
状態の継続をネガティブに捉える必要は全くなく、貴方が叶えたいことに近づける近道が何かをまずはじめに探るべきだと思っています。

もし、今何か叶えたいものが見えていないなら、まずはそれを探せばいいですし、叶えたいものが強い欲求に変わり、叶えるための道が転職・退職にしかなければ、勇気の有無関係なしにいずれ体が動くでしょう。

きっと「転職したいけどできない」の裏側の気持ちを深掘りすると「叶えたいものが本当に叶えたいものかわからない」という気持ちに辿り着くのではないかと思っています。

まずは何を叶えたいか、どうありたいか、自分の気持ちに向き合いましょう。


『退職する際に大切なこと』は社内異動でも大切

『退職する際に大切なこと』は、は異動でも同様に大切です。
社内異動する理由もしっかりと隠さずに自分の経歴の一部 にできるようにしましょう。

私は、退職・転職だけでなく、社内異動も多く経験しています。

1社目でも1回 職場結婚で強制異動(当時は一般的でした)
2社目でも2回 SE  → 製品プロダクトマネージャー → 営業課長
3社目でも2回 プロジェクトマネージャー → 担当営業 → 製品担当営業

初めに異動に柔軟に対応する抗体ができたのは1社目の会社で結婚による強制異動を経験したおかげだと思っています。

職場結婚を理由に異動を命じられた際に、最初は不本意で不満を抱きましたが「同じ会社でも同じ事業部の仕事でも、部が変わるとこんなにやることも考え方もコミュニケーションも変わるのか」とすぐさま新しい発見に感動しました。その新しい扉を開くワクワク感がその後の異動の抵抗を低くしたように感じます。

強制的部署異動には理由よりも、上層部の判断理由の咀嚼が必要となりますが、自発的異動であれば、転職と同じようにしっかりと理由を説明できるようにしておくといいでしょう。
私は転職よりもハードルの低い異動はどしどしチャレンジされることをお勧めします。転職のいい練習にもなりますし、何より視野が広がり自身の柔軟性・対応力も広がります。


あなたのありたい・やりたいを叶える、あなただけの人生地図としてのキャリアデベロップメントプラン

会社が作るキャリアデベロップメントは、ピラミッド構造の組織の階層を上へ上へと登るキャリアデベロップメントプランが一般的ですが、自分自身のキャリアを含む人生は、自分自身で描く必要があると日頃から強く思っています。

私自身のキャリアを振り返り、出てくるキーワードは 『就職・異動・転職・起業・再就職・派遣・バイト・フリーランス・副業・起業・学生・専業主婦・ボランティア・投資・キャンパー・旅人・プロマネ・営業・エンジニア・・・』などなど、多くの言葉があります。 多かれ少なかれすべての経験が実となっていると感じる今は、このキャリアデベロッププランは自分自身でしか描き得ない、自分自身でしか成し得ない、キャリアデベロップメントプランだなぁと振り返ります。

ゴールはもちろん自分自身のありたい姿。自分自身が描きたい未来のゴールへ自分自身が信じる方法で達成する道筋を想像して描く・一歩前進を繰り返す必要があると思っています。

一つの会社に勤め、組織のピラミッドを上へ上へで幸せを得られる人はきっと階段を上へ上へのモデルを描く事がその人のキャリアの成功。

自分自身の経験の幅を広げたい方は上へ上へではなく国取りマップのように範囲が点在することがその人のキャリアの成功。

一つの技術をトコトン突き進みたい人は縦一直線上に技術を深めていくことがキャリアの成功。

様々な技術を組み立てて新しい技術を実現し普及させたい場合は、横一直線に技術横断的にわたるパイプを太くしていくことがキャリアの成功。


などなど様々なキャリアモデルの形があります。
モデル自体に優劣があるのではなく、本人が求める喜びとの結びつきが太ければ太いほど優秀という考えです。

また、私のようにブランクを持ち、キャリアデベロップメントのモデルが平行線で一旦保留状態になる場合もあるかもしれません。または育児の関係で負担の軽い仕事への異動でキャリアが降下するように見える場合もあるかもしれません。それでもその時期が幸せを上昇するための選択であれば正解です。

もしかすると想定していなかったキャリアの空白が生まれ、それまで描いたキャリアデベロップメントモデルが破綻する可能性もあります。その場合はもう一度現状を俯瞰してみてください。あなたのありたいを実現する方法は他にないか、何が必要か、すでにもっているか、どの順で組み立てれば実現するか? 「なんだか最近面白くない・・・」の場合と同じように逆算で自分自身の未来に向けての分析をしてみてください。


現状維持ではダメですか?

もちろん、現状維持も一つの英断だと私は思っています。
そこに「本当は〇〇したいのだが、とりあえず現状維持しておこう」ではなく、「めちゃくちゃ現状維持したい!」とワクワクしながら今を継続するのであればそれは素晴らしい英断です。

環境や条件を変える変化にワクワクでも、現状維持にワクワクでも、どちらも自分自身が描きたい未来に向けてワクワクし続ける形を求めて決断し行動を起こす。

その場に居続けても、中で変わっても、外に出ても、辞めてしまってもいいのです。大切なのは理想と決断と行動が一致していることです。

自分の理想を叶えるために行動を起こしたものであれば、その理由を求められた際に自分の言葉でどのように決断したのかを説明できます。


退職はキャリアデベロップメントの大切な一つの選択


様々あるキャリアの選択肢において、何をあなたのキャリアとして位置付けるかはあなたの自由です。大切なのは先にも伝えたように、『あなたの理想と決断と実行が一致しているか』です。

「何を選択したから」「どう組み立たか」で誰かに支援されるのではなく、いずれの選択でも、あなた自身の信念で出される「何を成し遂げたいか」の答えに沿って行動した結果であれば、あなたの行動は周囲に理解され支援されます。
 全員でなくても、あなたと同じ志を持つ方には必ず支援されます。

そのような意味で、退職後の転職活動で、あなたの決心の行動が理解してもらえない会社があるとすればきっとご縁がない会社です、だから受からなくて大正解!

あなたの決断を理解してくれる会社がちゃんとあります。だから正直にどうして退職したのか、あなたの本当の理由を伝えられるように、退職であれ、異動であれ、転職であれ、自分自身に偽りのない決断をし堂々と行動をしてください。



今回は私の「退職する際に大切なこと」を自分自身の経験と相談いただいた際に答える内容とでまとめました。
会社を辞める理由もしっかりと隠さずに自分の経歴の一部にして、理想と決断と行動を一致させてください。


今のあなたは必ず幸せな未来に繋がっている! そう信じてください。




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