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【名著】無病法 〜極小食こそ最強〜

前書き

皆さんは健康的な食生活というと、どのようなイメージを持っていますか?最近では白い炭水化物を控えた食事や野菜や魚、ナッツ類などを中心とした地中海式食事など、様々な健康食事法を耳にしますが、今回紹介する本書は、食べる量を最小限まで減らした「極小食」こそがあらゆる体調不良や病気を改善し、寿命すらも劇的に伸ばしてくれる最高の食事法なのだということが著者であるルイジ・コロナロさんの生涯の体験から学べる、素晴らしい一冊です!

ルイジ・コロナロの生涯

まず本書の著者であるルイジ・コロナロさんは1464年にイタリアの貴族として生まれ、若い頃は毎日のように暴飲暴食を繰り返していました。しかし、30代に入ると次第に病気がちになり、40代になると生死の縁を彷徨うくらい体調を崩すような状態になってしまったそうです。ありとあらゆる治療方法を試しても、どれも効果はなく、もはや打つ手がないと思われていた時に医師から「食べる量を小食よりもさらに少ない量にするしか助かる見込みはない」と忠告されたことをきっかけとして、当時45歳であったコロナロさんは助かりたい一心で食事量を極少量まで減らすことを決意しました。すると2ヶ月もしないうちに回復の兆候が見え、もうしばらくすると患っていた病気が完治してしまったという。さらに1年もしないうちに、全ての疾患が消え、完璧な健康体になり人格すら穏やかになったそうです。その後は仕事でも大きな成果を上げ、70歳で馬車に引きずられて大怪我を負い、余命4日と思われていたが完全治癒、80歳を超えてもアクティブに登山などを楽しみ、晩年まで執筆活動を続け、102歳の時に足腰も強く、目も歯も耳も完全な状態で昼寝をしながら息を引き取りました。極小食の威力をものすごく感じられる素晴らしい生涯ですよね!

そんなコロナロさんの極小食とはどのようなものだったのでしょうか?次の項目で見ていきます。

ルイジ・コロナロの食事

本書で書かれているコロナロさんが1日に食べていた食事は、パンと卵の黄身、少しの肉か魚、そしてスープを飲むだけで合計約350gに厳しく制限していたという。それに加えてワインを1日に約400mlほど飲んでおり、この内容の一日2回に分けて摂取していたという。また1口ごとに最低でも120回は咀嚼して食べていたそうです。これを聞いて「人間ってそんな少ない量の食事で生きていけるのか?」と考える方も多いと思いますが、実際にコロナロさんは、この食生活を続けることで心身ともに健康になり、逆にこれよりも食事量を増やすと体調不良になるそうだ。またコロナロさんによると、全ての人が極小食にする必要はなく、メニューもわずか数品目に限定する必要もないとのことです。さらに注意したいのが、食事の回数を一日一食に制限しても、その一度の食事で満腹まで食べるのは、消化に負担がかかり適切とは言えず、一回の食事を満腹になるまで食べた人もまた長生きできないといいます。極小食を貫くのはかなり難しいそうですね。。。

極小食の実践で得られるメリット

ここまで見てきて極小食とまではいかなくてくても、食事の量を制限することで得られる健康効果はお分かりいただけたと思います。そこで極小食を実践することで得られるメリットを科学的視点から以下にざっくりと挙げていきたいと思います。

  • 長寿遺伝子「サーチュイン」の活性化

  • 体内の活性酸素の減少

  • 腸内細菌叢が最適な状態になる

  • 体内酵素の消費が抑えられ、効率よく機能する

  • 消化にかかるエネルギーが減少し、疲れづらくなる

サーチュインなど、あまり聞き馴染みのない単語も出てきましたが、とにかく極小食によって体内のあらゆる要素が最適な状態になって、見た目が若返り、疲れづらく、気分が爽快になるといった目に見える効果も実感できるそうなので、ぜひ実践していきたいですね!

本書のまとめ

日本でも昔から「腹八分目に医者いらず」や「腹六分目は老いを忘れる」ということわざもあるほどに、小食は古くから健康効果が非常に高いことだと考えられてきました。本書の著者であるコロナロさんは45歳以降極小食を生涯にわたって実践される中で様々な名言や教えを残されており、その中のいくつかを紹介したいと思います。

  • 極小食を続けると憂鬱や怒り、不安といったネガティブな情念が生じづらく、心身ともに快活な状態を保てる。

  • 大きな困難が襲いかかったとしても、それを前向きに捉え、乗り越えていけるだけの強いメンタルを持てる。

  • 年老いても、体調・気分ともに非常に優れ、頭脳も明晰で判断が鈍ることもなく、記憶力もよく、心はいつも喜びで溢れている。

このほかにも紹介しきれていない大切な教えや名言が多くありましたので、気になった方は本書を手に取って読んでみてください。

いかがだったでしょうか。本書の内容を通して極小食によってもたらされるメリットとコロナロさんの幸福感に溢れる生活が伝わってきました!1日350gの食料とまではいかなくても、意識的に食事の量を制限することが、理想的な健康状態を維持するための重要なポイントですね!

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

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