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【名著】 「原因」と「結果」の法則の要約

はじめに

本書は、今から一世紀以上も前の1902にジェームズ・アレン氏によって執筆され、聖書に次ぐベストセラーとまで言われるような自己啓発の源流でもある本になっています。本書の著者であるアレン氏は38歳の時に執筆活動に専念し始め、他界するまでのわずか9年の間に19冊もの本を世に送り出し、世界中の無数の人々を勇気づけてきました。著者は本書を通して、「自分こそが自分の人生の創り手である」という真実気付くことを促しており、心こそが人格や自分を取り巻く環境を作り上げていると提唱しています。今自分が思っていることや置かれている環境のことを意識しながら、本書を読み進めていただければ何か大きな人生のヒントや気づきが得られると思います。

環境は思いから生まれるものである

まず、人間の心を庭に例えて考えてみましょう。もしあなたが、自分の庭に美しい草花の種を蒔かなければ、そこにはやがて雑草の種が無数に舞い落ちて雑草まみれの庭となってしまいますよね。逆に、庭を耕し、雑草をこまめに取り除き、美しい草花の種を蒔き、それを育み続けたのなら、やがて美しい草花に彩られた素敵な庭が出来ますね。これは私たちの人生同様で、素晴らしい人格をもって生きたいのなら、自分の心という広大な庭を耕し、そこから不純で誤った思いである雑草を一掃し、清らかな正しい思いを植え続け、それを育み続けなければならない。この作業を日々着実に続けていくとやがて、「自分は自分の心の園芸主任であり、自分の人生の総責任者である」という事実に気づくことになります。自分の人格、環境、および運命の形成に、自分の思いがどのような影響を与えているのかを理解することができれば、私たちの環境が、私たちの内側の状態と常に調和しているということに気づきます。心の中に蒔かれた思いという種のすべてが、それと同種の行いという形で花開き、やがて外側の環境という実を結ぶことになるため、自分が好ましい環境を獲得するには、それにふさわしい思いを日々持ち続け、良い行動を重ねていくことが重要です。

人間を目標に向かわせるパワー

あなたは何か人生における目標を持って生きていますか?人生の目標がないという場合は、著者が言うには、あまりにも大きい弊害があるといいます。実際には目標を持たないために人生の海原を漂流している人たちがほとんどのようですが。。私たちは人生の目標を持っていないと、つまらないことで思い悩んだり、余計な苦悩を負ったり、ちょっとしたことですぐに絶望してしまう傾向にあります。そのため理に適った人生の目標を心に抱き、自分の思いを集中して向け続けることで達成を目指すべきだといいます。仮にその目標の達成に繰り返し失敗するようなことがあったとしても、それを通じて身につけることのできる心の強さは、その先にある成功の確かな礎として機能することになるので、個々の失敗は、それぞれが輝かしい未来に向けた新たな出発点に他なりません。現在大きな目標を発見できないという人は、目の前にある自分がやるべきことに、自分の思いを集中し続け、完璧にやり遂げようと努力することで、集中力と自己コントロール能力を確実に磨いていくことで、やがてより大きな目標が見えてきます。そして、恐れや疑いといった活力や行動力を低下させてしまう要素を意識的に排除し、人間を目標に向かわせるパワーである「自分はそれを達成できる」という信念を強くもって、あらゆる困難に立ち向かうことが人生における望ましい態度だと言えます。

あなたは、あなたが夢見た人間になる

かつて未知の世界のビジョンを抱き続け、それを発見したコロンブス、他の無数の世界とより広い宇宙のビジョンを抱き続け、それを証明したコペルニクス、けがれのない美しさと完璧な平和に満ちた精神世界のビジョンを抱き続け、その中に進入した釈迦など、気高い理想を掲げ、そのビジョンをみ続けている人間は、いつの日にかそれを現実のものにしてきました。私たちも各々に理想を抱き、そのビジョンをみ続けることが大切です。あなたの心を最高にワクワクさせるもの、あなたの心に美しく響くもの、あなたが心から愛することのできるものをしっかりと胸に抱くことです。そのような中から、あらゆる喜びに満ちた状況、あらゆる天国のような環境が生まれてくるのです。もし、あなたがそのビジョンを見続けたのならば、あなたの世界は、やがてその上に築かれることになります。あなたが心の中で賛美するあなたのビジョン、あなたが心の中の王座につけるあなたの理想、それにしたがって人生は形作られていきます。それこそが、あなたがやがてなるものであるのです。

おわりに

いかがでしたでしょうか。本書には今回紹介しきれていない心のあり方についての教えがたくさん詰まっています。日々心抱いている思いというものが、私たちの身の回りの環境や人格、人生においての目標にまで影響を与えていることがお分かりいただけたかと思います。長年にわたって染み付いている好ましくない思考のクセを意識的に変えるのは、なかなか難しいことですが、なるべく良い思いをもって理想的なビジョンを実現できるよう前向きに生きていきたいですね!

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