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【良書】超一流脳の作り方 〜IQを高める〜

まえがき

超一流と言われているような人たちはみな、先天的に与えられた才能を持って生まれた選ばれし人というイメージをお持ちの方は多いかもしれません。しかし、著者は自身の30年以上にわたる認知科学・脳機能科学の研究の経験から見ても、彼らは決して生まれ持った特別な才能があったという訳ではないそうです。では、超一流の人と、そうでない人との間にはどのような違いがあるというのでしょうか?著者は決定的に違う点として、大きなゴールを掲げ、それを達成するために、余すことなく突き進んでいけることだと言います。

前例主義が脳を退化させる

近年の厳しい就職状況やコロナ禍の影響も相まって、正社員という身分であることは既得権益かし、独立して勝負する企業やフリーランスのような働き方を危険視するような声も多い。確かにサラリーマンは、毎月一定の収入が約束されていることから、先の見通しも立つため、ローンも組みやすく、病気で休んでも有給を取れるなど、その安定性によるメリットは大きい。ただ、著者の専門である脳科学の視点に立つと、脳の思考力を低下させるというとんでもない副作用を持っているという。そして会社が脳の思考力を低下させる大きな要因は、「前例主義」によって過去の事例やルールに照らし合わせた問題解決する点だという。このような問題解決方法をとっていては、脳にとってはルーティンの繰り返しで、前頭前野を刺激するようなクリエイティブな問題解決が生まれず、脳の思考力はどんどん低下し、やがては思考を放棄して使い物にならなくなってしまうという。ただ、脳には、回復機能も備わっているため、既に思考力が低下してしまっていても、トレーニング次第では十分に復活させることが可能であるとのことなので、意識的に脳を使いたいですね

IQを無限大に高める方法

著者は子供の頃からIQテストでは、いつも測定不能になる程高いIQの持ち主でありますが、どのようにしてIQをアップさせていけばいいのでしょうか?IQが高いということは、次の2つの点において優れていることであると言います。1つ目は、知識の量。バラバラにある情報を統合して思考するには、知識の量が必要であると言います。知識量はある一定値を超えたときに急に賢くなるそうです。具体的には目安として1000時間程度の時間をかけて基礎スキルを学習すると、ある地点で急激に賢くなるようです。そして2つ目は高い抽象度。抽象度とは、視点の高さのようなもので、普段見ている世界を一段階高い視点から物事を俯瞰して見れるようになれば、これまで気づかなかったような問題解決方法が閃きます。IQを高めるということは、断片化した情報を統合する力を高めること、閃きを生み出すことの2点が重要だそうです。そして本書には、こうしたIQを高めるための具体的なメソッドも多数紹介されています!

超一流脳を持つ人のマインド

ここで、超一流脳を持つ優秀な人材はどのようなマインドを持って、何を求めて働いているのでしょうか?著者が言うには、超一流脳を持つ人はシンプルに、「毎日楽しく生きられる」かどうかという一点に集約されていると言います。平日はやりたくないこと仕事でお金を稼ぎ、週末を楽しみに働いているサラリーマンが多い中で、超一流脳を持つ人は一週間をすべてハッピーに過ごすにはどんな仕事に就くべきだろうか?と考えるそうです。本当に大切なことは、あなたがどんな人生を生き、どんなゴールを目指すのかということであるので、あくまでも自分のやりたいことを基準にして選ぶべきなのです。こうして365日楽しく生きられるような仕事を選び、お金を目的とせず、やりたいことをとことん追求するというマインドが、人生を本当の意味で豊かにします!

おわりに

最後に本書で紹介されていた素晴らしい考え方を紹介したいと思います。一つ目は、「よい未来から逆算して俯瞰的に見れば、どんな現在も過去も肯定的になる」というものです。一般的には、これの逆で、過去や現在の延長線上に未来があるという前提で物事を見がちですが、未来ベースの時間観を持つことができれば、未来に自分の思い描く最高の理想像に向かって、今この瞬間から良い未来を掴むためにこれまでの思考や行動が大きく変わることでしょう。そして、もう一つが、「自分のゴールと関係ないものはすべてゴミ!」といういうものです。自分のゴールを明確持つと、そのゴールに合わせて自分の視点が上がり、ゴールとは関係ないマイナスな感情や、余計な情報に惑わされることがなくなり、結果として高い抽象度から物事を見ることができるようになると言います。ここで紹介したマインド以外にも、睡眠や仕事術などの著者独自のメソッドが多数紹介されておりましたので、ここまでの内容で興味を持たれた方は、ぜひ本書を手にとって見てください!

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