見出し画像

2024春 学生インターンの受け入れをしました

2024年春、大学の休みを充てて、ぷかり堂に学生さんのインターンが来てくれました。約10日間のインターンで何を体験し、学んだのかレポートにまとめてくれました!
職場体験・島暮らし・そして20歳の彼女の目に映った屋久島、そして屋久島の日常をぜひお読みください♪

目次
1はじめに
2素敵なぷかり堂
3屋久島の大きさを感じた日
4“生涯現役”
5“働く”
6屋久島で暮らして


1はじめに


こんにちは。ぷかり堂でインターン(職場・社会人体験)をさせていただいた武内優里です。大学2年で普段は教育を学んでいます。
10日間屋久島で、ぷかり堂でお世話になりました。そしてインターンを終えた今、

「屋久島以外の生活ってなんだ?」「帰るってなんだ?」

と屋久島での10日間が日常になっている状態です
「本当に大好きな日常だったなあ」と感じます。

屋久島での10日間を振り返ると軽く小説のようになってしまったので(笑)
一部分をここに書かせていただいて、ぷかり堂や屋久島の自然、日常について一大学生が感じたことをお伝えできればと思います。


2素敵なぷかり堂


ぷかり堂で、5日間実際に働かせていただきました。
まず初日に社長の荒木政孝さん、店長の真理さん家族のお夕飯にお邪魔して。

ほろ酔いでぷかり堂が辿ってきた道を話してくださる社長。
「ご飯作りながらちゃちゃ入れてくから!」と“はつらつ”な真理さん。
この温かい雰囲気に包まれながら、早くも屋久島最高だなあと感じながら私も、ぷかり堂の道筋をたどっている気持ちでお話を聞かせていただきました。
(ちなみにお夕飯はお刺身たくさんの手巻き寿司!みんなで話しながら作って食べる手巻き寿司、最高に美味しかった~!)

「始めた当初店は小さかったけど思いだけはデカかった」
「旅の最後を笑顔で飾る」

そう話される荒木社長の生き生きさが印象的。ぷかり堂、屋久島を大事にされているんだな、思いが溢れているお店なのだなと感じていました。

また生産者さんとの関係性を大切にされていて。生産者さんとは商品をやり取りするだけでなく、
“販売する中で感じたことを生産者さんにフィードバックする。時には現実を伝えることも”というお話が。“生産者さんの思い・良いものをたくさんの人に届けたい” という思いを持ち、関係性を大切にされています。
その生産者さんとの関係づくりが、お客様の旅の最後の笑顔、思い出を作っているのかなと感じていました。

そして
“生産者と販売店” “お客さんとお店”
の関係性ではなく、きっとどこに対しても誰に対しても
“人と人”
として関わられているのだろうなと。

このぷかり堂が大切にされている思いを感じ
「実際にどのようにして生産者さんやお客様と関わっているのか見たい!」
と明日からが楽しみになった初日でした。
“うわあすごいなあ。”としみじみ浸りながら一人暮らしの宿へと帰って行きました。



3屋久島の大きさを感じた日


二日目は屋久島の大自然に会いに行った日でした。
(屋久島に6回来ていながら初めての!念願の)白谷雲水峡に連れて行っていただきました。目指すは太鼓岩!
ゆっくりコーヒーを飲んだり、時には「走って登るぞ!」と元気な社長について行き、無事到着しました!

ここで感じたことは1日目に引き続き「人とのつながり」。
すれ違う人と“こんにちは~” “行ってらっしゃい” “ありがとうございます”
と数えきれないほどの言葉を交わしたり。
社長のお知り合いも本当にたくさんいらっしゃって。私も挨拶させていただいたり、お話を聞かせていただきました。社長も皆さんもとてもフランクで。場所や肩書き、やっていること、そこに縛られることなくとにかく「人と人」としてつながる関係性、ブレのなさ、一貫性。山でこれほどに人と人との関係性を見るとは思ってもいませんでした。場所は関係ないのだと思い知りました。

人の手を感じない森、人の手が入った森、人が住む里。
今日は大迫力の、人が立ち入れないような自然を感じ、雨が降っていたこともあり自然に敵わない感覚、少し怖ささえ感じました。屋久島に来る人はこれを求めてくるのかもしれない、とその一面を見、感じた1日でした。

初日にクリスタル岬、
3日目にまたまた念願の千尋の滝にも連れて行ってくださいました😊


白谷雲水峡で社長とパシャリ
若干クライミングもしたクリスタル岬
千尋の滝から流れが下るトローキの滝


4“生涯現役”


屋久島3日目には
やわら香の渡辺優子さん、島結レーベルの笹川美貴さん、女性漁業士の川東繭右さん。
3人の素敵な方々にお話を聞く時間をいただきました。
特にフォーカスして話していただいたのは「今まで辿ってきた道」。

皆さんのお話をお聞きしながら「自分だったら?」と置き換えたり「私もそうかも!そうしたい!」と自分の好きに気づく瞬間があったり。
そのまま真似たい在り方をいただいたと同時に、
「自分がやりたいこと、ぶっ飛んでいること、“なんでも”やって良いんだ。」
と、行動を制限する枷を緩めていただいたような感覚があります。

お店のドアを開けると木と優しい香りと、笑顔が素敵な女性が迎えてくださいました。
最初にやわら香の渡辺優子さんを訪ねました。
社長と優子さんの和やかなランニング談から
「ごめんごめん全然違う話を笑」と優子さんが現在まで辿ってきた道を聞かせてくださいました。

優子さんは全く違う業界から好きなことをするためにシフトしたり、自分の「好きを大切にされてきたそう。
しかし今されている「アロマ」。
最初の入りはそうではなかったそうです。
「大好きなものに入ると平常心を保てない。好きだから楽しいけど無理もしてしまう。」
とおっしゃる優子さん。
てっきりアロマも「大好き!」から入られたのではと思ったので意外でした。
確かに、好きなことはどんどん突き進める、きっと無理もしてしまうし時間も手間もかけることができる。好きだから、苦にならないから。
そう考えると大きな手間をかけてやったものは簡単にはやめられないな、と思いました。
かけた手間が、離れることを躊躇わせてしまう。
好きなことで苦しむ未来もあるのかもしれないなと感じました。
「自分の好きなことを」
というのが大きなベクトルになっている今、この優子さんのお話は何か縁のような気がしました。
「好きだから苦しむかもよ」
その考えを持ちながら、選択していこうと思います。

最初にあげた「生涯現役」は優子さんの言葉。
お会いした三人の女性の在り方、にとてもぴったりだったのと私もそうありたいと感じ、テーマにさせていただきました。

次にお会いしたのは島結の笹川美貴さん、通称やりちゃん!
お魚をさばき、乾燥させ、加工して商品を作る。
その工程を一箇所でされていると実際に案内してくださり驚きました。
ふんわりと優しいあごだしの香りに包まれながら、やりちゃんの道を聞かせていただきました。

やりちゃんがお魚の加工をされているのは
「私が少し無理してもいいかな、と思ったから。」
「屋久島の一次産業が廃れないようにしたい、と観光客にいいものを」
という思いから。
最初は生きるため、一仕事として始められたことをそこまで大切に考えるようになって責任を持っている。(格好いい、、、、、!!)

そして今は魚加工をされていますが、
「これからのことはわかんないよね!まだまだ模索中よ。死ぬまでどうなっていくかわかんない!」
とはつらつとおっしゃる姿が、優子さんの「生涯現役」と重なった感じがしました。

最後にお会いしたのは女性漁業士と学校の図書司書をされている川東繭右さん。

「与えられたものの中で上手に暮らす」
「本来の人間らしい暮らし」
「柔軟な働き方、ダブルワークができる」
それが屋久島だとおっしゃっていました。

元気で可愛い息子さんも一緒に

「本来の人間らしい暮らし」
というものはその時の繭右さんからも感じ取ったことで。お話の中でも多くの方の名前が出てきて、繭右さんが多くの人と近く繋がりながら生きていることを感じました。
実は繭右さんと話している時、不思議とスーパーでたまたま会って話しているような感覚がありました(笑)

人と人とのつながりの有り難さ、時に難しさ。やはり生きていく中で人とのつながりは避けては通れない、大切なものだ、難しいものだと感じています。

5“働く”


そして四日目から実際に五日間、ぷかり堂で働かせていただき。
ぷかり堂の皆さんが生産者さんやお客様と接する様子を見て、そして私も実際にお客様や生産者の方と関わる機会を多くいただきました。
緊張しながら、ぎこちないながら、お客様と言葉を交わしたり、生産者の方と話したり。
商品に関することもあれば旅について伺ってみたり、私のことについて話させていただいたり。
この商品以外でも「つながる」という経験が特に素敵に感じました。
“やはり人と人との近さって嬉しいんだな、これだな。”そう感じました。


ワークショップのご案内もしました

お客様の動きを見ているけれど見ていないようにさりげなくしたり。
「よろしければカゴお使いください」
「全部入る袋のサイズはこれですね」
「全ておまとめでよろしいですか?」
柔らかい雰囲気の中でお客様のニーズを見落とさないように、常に声掛けや行動の気遣いがされていて。
ぷかり堂にお客様が行きたくなる気持ちがわかります。
商品も大事。そして人もそこにある空気感も。

そしてスタッフの皆さんの温かさに本当に感謝の毎日でした。
実際に5日間、多くの仕事を本当に丁寧に教えていただいて。

「インターン生だからこのくらいで。これは慣れているスタッフの方で」
となっても全くおかしくはない中、本当にお店に関することをたくさんさせていただきました。
これが私は本当に嬉しかったです。
短い期間しかいない人に多くを教えてくださるということは、そうできることではないと思います。
きっとぷかり堂の皆さんがされた方が早かったことがいっぱいあったと思います。
そんな中で丁寧にたくさんの仕事を教えてくださって。本当の仕事環境を体験させていただきました。一インターン生だけではなく、人と人として接してくださって、嬉しかったです。

本当に感謝の気持ちと、皆さんの懐の大きさへの尊敬を真面目に、日々感じていました。
このぷかり堂の皆さんの“在り方”の素敵さも感じての生活でした。
私もこういう大人になりたい、接せられる人になりたい、と思いました。

またゴミの出し方、通勤事情、屋久島のカラオケバー(笑)など日常についてのたくさんお話ができたことも嬉しく感じていました☺️暮らしているなあとしみじみ感じた日常でした。
また皆さんにお会いしにやってきます~😊

6屋久島で暮らして


休憩スペースから見えるこの景色が大好きです

私は屋久島に来たのは実は6回目なのですが、今までは研修やイベントの参加などで、実際に「暮らし」たり屋久島の日常を感じることはほぼなく過ごしてきました。
そして今回ぷかり堂で働かせていただいて、試行錯誤しながら料理とお風呂と洗濯。
夕陽を見ながら帰ってルンルンで家事をしたり、逆に帰ってもしばらくだらだらしたり。
お休みの日には山に登ったり、大好きな友達と会ったり、
仕事おわりに「ちょっとご飯行こうか」となったり。
そのリフレッシュで仕事がもっと楽しくなったり。
「暮らし」ました。
でも実は自分で料理をするのも初めてで(笑)
それで大変なこともありましたが、試行錯誤したり、工夫したり、何かで補えないか考えたり。口では大変だと友達にもハプニングを報告しながら、内心
「ひゅ~私暮らしてる~🎶」
そういう気持ちもいたと思います(笑)楽しかったなあ。
少し包丁で手を切ってしまった時は
「私が包丁で手を切っている、、、!」
料理をする人のステータスのような気がしたのでちょっと嬉しいとまでは行かないけれど、そんな気持ちになりました(笑)
傷口が浅かったからこう言えるのだと思いますが(笑)

これが日常だとしたら最高だと思う、そんな10日間でした。
間違いなく日常なんだけど幸せがいっぱいあって特別で、
特別なんだけど間違いなく日常で。
よくわからないけれど、表現するとこうなりました。
屋久島のあの空気、大自然を無意識に感じる日常だからこその充実感もきっとあると思います。やっぱり屋久島は好きなところです。

そして「暮らすこと・仕事をすること・リフレッシュすること」
この三つはワンセットだと生活しながら感じました。
自分で暮らしていることでの自信が仕事に繋がったり、逆に暮らしのリズムが崩れると仕事への影響を感じたり。
だから暮らしを整えようという気持ちが湧いたり。
仕事をするからリフレッシュがもっと生き生きしたり。
全てが繋がっている感覚でした。

今までは母に全て任せていた家事。
屋久島で自分で暮らしを作る大変さと楽しさをもらって、実家に帰ったらまず自分で暮らしを作ろうと思っています。
大好きな屋久島で今回感じた大変さも幸せも、日常に帰っても味わおうとする暮らしを作りたいです。

「屋久島だから楽しかったんだ」「やっぱり屋久島は特別だから」

としてしまうとせっかくの今回の大切な経験がだけが美化されて。それはちょっと違うので。存分に今回の「暮らし」を、屋久島から帰っても日常でもしていきます!!!
そしてまた屋久島に、ぷかり堂に!近いうちにまたひょいっと行かせていただきます😊

ぷかり堂の皆さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
お世話になりました。10日間という短い間だったのにも関わらず温かく関わってくださって本当にありがとうございます。
皆さんとぷかり堂と屋久島の幸せを祈っています😊

大切な10日になりました。関わってくださった皆さん、本当にありがとうございます!!


ありがとうございました!

武内優里

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?