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一週間日記 5/19〜5/25『INDIKA(インディカ)』とか『カースト アメリカに渦巻く不満の根源』とか

ゲーム、映画、読書などの記録。

巨人・大鵬・日記

子どもたちに大人気、1週間日記のお時間です。

それにしたって、なにをやっても楽しくない。どうしちまったんだ世の中は!なにが退屈って、カプコンの名作ベルトスクロールアクション『天地を喰らう』の続編が待てど暮らせど発売されないのが退屈なんですよ!

アナタ(カプコン)は「そんなの忘れたよ」って無責任に言うかもしれないけど、アタシ(私)は覚えてるんだからね!『天地を喰らう2』のエンディングで、顔のまわりに火の玉を浮かべた曹操が「3も出るといいな〜」って言っていたことを。

アイレムの『怪傑ヤンチャ丸』ですら3まで出ているというのに、間違いなくベルスクの歴史に残るであろう傑作シリーズが2で終わってしまうなんてのは人類に対する裏切りでしかありません。アナタ(カプコン)にはアタシ(私)を楽しませる(『天地を喰らう3 司馬懿兄弟のシバシバ珍道中(仮題)』)義務があるの!

わかったらもう行ってちょうだい!アタシ(私)は『エイリアン vs プレデター』のワンコインクリアにチャレンジするから。

■遊んだゲーム

『EA SPORTS FC 24』

最近はこれしか遊んでいない。友だちといっしょにやるクラブモードが楽しすぎる。なお、私の分身である田中角栄選手が所属するチーム「ほぐし屋角栄」は現在、リーグ最下層で前衛活動(連敗記録とも言う)を追求しています。

まったく勝てませんが、楽しくて仕方ないです。

『INDIKA(インディカ)』

19世紀末のロシアを舞台に、修道女のインディカが悪魔の囁きに抗いながら雪原、巨大な缶詰工場などを旅するアドベンチャーゲーム。

若く敬虔なインディカだが、過去に起きた事件によって修道院では除け者扱いで、与えられたお使い(書簡を届ける)を責任をもって果たそうとするもさまざまな困難に見舞われる。そのたびに、インディカの脳内には悪魔の囁きが響き、ときには地形まで変化して行くてを阻むのだ。対抗手段は祈りだ。どんな不幸に見舞われるようともインディカは神を信じ、祈りの力によって道を切り拓いていく。

悪魔の仕業かそれともインディカの幻覚なのか、異次元的なパズル要素は見ているだけで楽しく、ドット絵で描かれる回想シーンのアクション要素も心地よいアクセントになっている。タイトル名やスクリーンショットからアバンギャルドな内容を予感するかもしれないが、いい意味で本作はちゃんとゲームになっている。とは言え、物語のほうは期待どおりの仕上がりなので安心してほしい。

僕がとくに「いいなー」と思ったのは19世紀末のロシアーー世界初となる社会主義国家樹立を目前にした時代という点。マップ内には各所に燭台が設置されており、そこに明りを灯すことでポイントが得られるのだが、一箇所だけポイントが得られない場所がある。その燭台の前に飾られているのが、カール・マルクスの写真なのだ。マルクスはかつて「宗教はアヘン」と言ったそうだが、確かにインディカの神に対する態度は贖罪というよりは依存に近い。まあ僕は学がない人間なのでこれ以上いうとボロしか出ないので口を慎むが、歴史と宗教に明るい人がプレイしたらたまらんのではないか、思ったりしました。

■読んだ本

『カースト アメリカに渦巻く不満の根源』

一般的にカーストというとインドにおけるカースト制度が頭に浮かぶが、アメリカ建国以前から現代まで続く黒人差別も、明らかなカースト制度であると、本書は言う(とは言っても黒人と白人の関係は本書のはるか以前からカーストと呼ばれていたのだが)。カーストがいかに黒人を不当に扱ってきたかを明らかにする流れの中では、ナチス・ドイツがアメリカの黒人奴隷制度を大いに参考にしたという事実も明らかにされる。そのほかにも自由と平等を謳うアメリカの不都合で不愉快な事実が、つぎつぎと突きつけられる(奴隷制を象徴する銅像や記念碑がアメリカには大量にあるが、ドイツにヒトラーを称える像があるだろうか?など)。

本書を読めばブラック・ライヴズ・マター運動がなぜあそこまで激烈なものになったのかが納得できるだろうし、同運動への悪趣味なカウンターとして発せられたホワイト・ライブズ・マターがいかにバカげていて、それでいて笑えない冗談なのかが理解できるはず。

400ページ以上ある重厚な一冊だが、読む価値のある一冊だと思います。おすすめです!

■近況

本屋に行ったらポール・オースターの追悼コーナーがあって、彼の死を知った。僕は学生時代にずいぶんとサリンジャーにかぶれていて、サリンジャーのような作品をもっと読みたいといろいろと触れるなかでポール・オースターの『リヴァイアサン』に出会い、夢中になった。社会人になってからは小説自体をほとんど読まなくなってしまったこともあり、ポール・オースターからは久しく離れていたのだが、先日住んでいるマンションの催しで住人どうしによる本の販売会があり、そこでオースターの『ブルックリン・フォリーズ』を見つけて、10年ぶりくらいに彼の小説(『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』は読んでいたけど)に触れ「やっぱりいいなぁ!」と再び熱が高まっていただけに、今回の死はじつに惜しく悲しい。まだ読んでいない作品がいくつかあるので、そのうち読もうと思った。

おしマイケル。

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