You Tubeに参戦した話。

この1週間で、たくさんの方が記事に「スキ」を下さったり、フォローをしてくださいました。記事をご紹介くださった方もいらっしゃって、本当にありがとうございます!

じつは、このタイミングで編集者ポリシーを2回に分けて書こうと思っていたのですが、やはり紙生まれ紙育ちのデジタルへの挑戦エピソードは、皆様にも興味深いのだなと…。

ということで、今回は@BAILA編集長時代、2022年4月に始めたYouTubeのお話をします。

スタートしてみて私を悩ませたのは、編集長として致命的なことでした。

「面白いのかどうか、自信が持てない」。

たとえばファッション写真を選ぶとき。何十枚と写真があろうとも、「これだ」と思う1枚は光り輝いており、瞬時にわかるのです。 
インタビュー写真なら何十枚と画面で写真をスクロールしても、「この表情…!」という奇跡の1枚には、確実に手が止まります。
原稿もしかり。興味深い記事は、読んでいるのを忘れます。心が動き、読了時にふんわりと満足感が広がります。

写真とテキストのバランスも見ながら、この記事って本当に面白い?本当に読んでくれる人に伝えたいことが伝わっている?とひたすら考えながら、もはや四半世紀超え。一瞬の風をつかむような感覚は、きっと、編集者の方々でしたら、みなさん、独自の勘やスキルを持っていらっしゃると思います。

ところが。

制作会社さんにお願いしてYouTubeをスタートしたものの、慣れないプラットフォームで四苦八苦。そもそも、今の時代、動画は当たり前のように発信しなければならないコンテンツです。動画制作はノンノ副編時代にも経験していたものの、「運営する」というよりは単発のコンテンツを制作していた感じで、KPIもKGIもありませんでした。

とにかくどんなに優秀な制作会社さんにご協力いただいても、「決定」はこちらの仕事です。しかし…

「創ったコンテンツが面白いのかどうか、要所要所でジャッジする経験値がほぼゼロ」

「どの着地点が面白いのか、自信をもって判断できない」

という、致命的な弱点が露呈したのです(弱点というか、人にお仕事を発注するレベルにない)。

そもそも、私がYouTubeをやりたかった理由のひとつに、雑誌メディアに携わっているスタイリストさんやエディターの方々の魅力を動画で届けたい、というのがありました。

ファッションや美容の分野の第一線で働くプロフェッショナルのみなさんは、本当にユニークで、雑談してると笑いが止まらないくらいなのに、ゼロイチを創り上げるクリエイターとしての能力がすさまじい。かと思うとちょっと抜けてるところもあったりして(それを隠さない)、ギャップもまた魅力なんです。

長くなるので結果から申し上げますと、
バイラチャンネルの中に、スタッフの方々が登場してくださっているコンテンツで、10万回、50万回を超えているものがいくつかあります。
それは、私が「これは絶対に面白い!」と撮影中や編集のチェックのときに確信をもったものでした。(ハリセンボンの箕輪さんが素敵な先輩に変身するコンテンツもしかり。私も登場しておりますのでよろしければぜひご視聴を!もうまもなく、掲載期間終了なんです)

動画でも、自分の「面白い」を信じていいんだ、と思えた瞬間は、いろんなことが腑に落ちました。女性誌メディアで培ってきた感覚や、熱い想いをのせることこそ、その媒体らしいコンテンツが動画でも実現できて、それこそが究極の武器なのだと。

YouTubeのKPIは「1年後に登録者1万人」だったのですが、23年4月にめでたく目標を突破。

「中の人」となってご尽力くださった外部制作会社の皆様、モチベーションを持ってがんばってくれた編集部のスタッフ、、、本当に感謝です。
動画に挑戦したことで得たものは、新たな人とのつながり(初めましてのかたと、もともと仕事していたスタッフとの新しい絆)でもありました。

編集長の仕事のひとつに「新しいことを始める」があります。他媒体に比べたら遅かったのですが、私をはじめ、関わったスタッフの仕事のスキルにもなりました(私も、上手ではないですが、ショートは撮影したりします!)

「yoi」でも、YouTubeはしっかり動かしていこうと思います。

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