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サポート/サクセス領域における「ナレッジマネジメント」と「生成AI」の未来

【🎄freee Success Advent Calendar 2023🎄】∼18日目∼

freeeに入社して5年目の Kyohei です(前職は魚屋さん。毎日始発で築地市場・豊洲市場・大田市場に行ってました🐟)


「最低限の労力で、最大限の成果を」をモットーに、カスタマーサクセス事業部の企画チームにて「生産性/品質の改善」「各種システムの運用/管理」を行っております。

今回はカスタマーサポート領域における
①「ナレッジマネジメント」の活動状況
②「生成AI」の活用状況

について簡単に記事を書かせていただきます (・∀・)!!


▽▽「ナレッジマネジメント」について▽▽

1.サポートの現場課題

freeeのサポートは「チャット・メール・電話」の3つのチャネルで構成されており、年間約20万件以上のお客様からの問い合わせに対応しております。

その中で抱える課題として、以下の3点が挙げられます。

📝[管 理] 組織横断で情報蓄積する仕組みがない
🔎[検索性] 情報が散在し、検索が職人技になっている
📊[品 質] 情報の最新性・正確性を管理できていない

様々なサービスやプロダクトがリリースされる中、知識が”会社”に蓄積されず”ヒト”に蓄積(属人化)してしまっている。freeeが目指す「統合体験」を実現するためには、freee全体で情報共有体制を強化することでレベルアップを図る必要がある。


2.情報収集フローの整備

課題解決の手段として検討したのが「ナレッジマネジメント」体制の強化です。組織横断で共通のナレッジツールを導入し、そこにナレッジを集約させることで情報収集のフローを1本化し、上記課題を解決していきます。


3.ナレッジツール導入による期待効果

期待する効果としては以下の3つを想定しています。

🧡情報収集における心理的負荷軽減
📈品質の安定・向上
📊生産性の安定・向上

さらに副次効果として「オンボーディングコスト削減」や「自己解決率の向上に伴う管理コストの削減」なども見込めるので”一石五鳥”!!!


4.ナレッジツール導入後の活用状況

当初想定していたサポートだけでなく、サクセスやセールスなどにも活用範囲を広げ、現時点(2023年12月時点)で650名以上が活用、1750ページ以上のナレッジが集まるツールへと成長してきています。

freeeのサポート領域においては、まずは繁忙期にナレッジツールの活用を推進することで、品質や生産性の改善を図る予定になっております。

「freee人事労務」⇨ 年末調整(12月-1月)
・「freee会計」  ⇨ 確定申告(1月-3月)

定量的な効果測定はまだまだこれからですが、今後は「サポート⇔サクセス⇔セールス」と部署横断でそれぞれのナレッジを共有し合うことで、さらなる相乗効果を狙っていきたいと思ってます。


▽▽「生成AI」について▽▽

1.生成AIとは?

「生成AI」とは「ジェネレーティブAI」とも呼ばれ、さまざまなコンテンツを生成できるAIのことです。従来のAIが決められた行為の自動化が目的であるのに対し、生成AIはデータのパターンや関係を学習し、新しいコンテンツを生成することを目的としています。

https://www.nri.com/jp/knowledge/glossary/lst/sa/generative_ai


2.想定される「生成AI」の活用

  1. 📞サポート領域での回答作成アシスト

  2. 💻各種申請・組織間連携に対するアシスト

  3. 📳生成AI型チャットボットとしてユーザー解放

ナレッジツール上に最新性・正確性・網羅性が担保されたデータベースを構築する環境が整ったことで、生成AIの活用が可能となった。

まずは1.2.から優先的に実証検証中。
社内の特定領域で検証を進め、その成功事例を他部署にも流用。また、将来的には外部向けに活用できないかも併せて検証していきます。

※※「第1回検証テスト」を実施※※

▽検証条件

・「サポート領域」にてテスト実施
・質問内容を生成AIに入力することで回答生成
・特定領域の「ナレッジ・過去履歴・ヘルプ」を学習
・当該領域に関する例題をサポートスタッフが模擬対応
・模擬対応するスタッフを<生成AI「有・無」>かつ<エージェントレベル「junior・senior」>でグルーピングしABテスト

▽検証結果
ChatGPTの「活用あり」の方が「活用なし」の場合と比較して、品質・生産性ともに”優位”であるという結果が出た(詳細は以下を参照ください)

■生産性(対応時間)
⇨junior:「生成AI有」の方が明確な優位性が見られた
⇨senior:大きな優位差なし

■品質
正答率(正しい回答ができているか)
⇨junior・seniorともに「生成AI有」の方が明確な優位性が見られた

伝達率(適切な伝え方ができているか)
⇨junior・seniorともに「生成AI有」の方が明確な優位性が見られた


3.解決すべき課題

  1. データの最新性・正確性・網羅性の担保

  2. 回答精度(堂々と間違った回答を提示してくる)

  3. セキュリティ(個人情報が入力された際の情報管理)

課題としては上記の3点が挙げられます。
まだまだ検証段階なので、課題は山積みですが…1つ1つクリアし、新しい技術の導入によって生産性/品質にイノベーションを起こす!結果としてfreeeのユーザー様に”最高のサポート体験”を提供できるように取り組んでいきます🙌🙌🙌


▽▽さいごに…▽▽

カスタマーサクセス事業部の企画チームでは一緒に働く仲間を募集してます!気になった方は是非一緒に働きましょう!

👉カスタマーサクセス本部 サポートプロジェクトマネージャー
👉
カスタマーサクセス本部 カスタマーサポートオープンポジション

明日の記事担当は「Erina Tsukimura」さん!!
是非色んな人の記事を読んでみてくださいね!




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