謎の転校生 (全7回・第1回)
●01)
店は商店街のほぼ真ん中、ただし、細く長い階段をもぐらのように降りた地下にあった。ここならば多少騒いだところで外に迷惑をかけることはない。
貸しきりの店内に集まった男女は皆私と同じ歳のはずだが、三十路近くなると老い方に差が出てくるのか、やけに老けている奴もいれば、まだ二十歳そこそこに見える奴もいる。平成元年生まれの私たちは、小学校を卒業して十七年。誰かが言いだして久々のクラス会が開かれた。前回がちょうど大学を卒業した二十二歳の時だったから、あれから五年が経つ。
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