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【雑感】2022/8/3 名古屋vs浦和(ルヴァン杯)

いつもDAZNで中継を見ているときは手元に気になった場面をメモして、最低限そこだけは観返しながら書いているのですが、今回はAmazonプライムでの見逃し配信がすぐに出て来ないので、記憶のままに書いてしまいます。なので、今回はいつもよりは薄め、短めです。


名古屋は6月にリーグで対戦し、その時には浦和が前半のうちに3-0としてしまったことで記憶から抜け落ち気味ですが、この試合では名古屋があの試合の後半を0-0で終えたのが良いイメージとしてあったのか、それに近しいスタンスで入ってきたと思います。

名古屋は保持も非保持も3-4-3をベースにしていて、非保持では重廣、石田、仙頭の3枚が岩波、岩尾、ショルツをチェックし、内田、森下の両WBが浦和のSBの位置にいる選手(左は大畑、右は敦樹か宮本がこの位置に入るのが多かった)に縦スライドしていく。さらにはレオシルバと永木がIHてきに振舞う選手を意識するというイメージで、浦和のビルドアップ隊やその1列前のところまでをかみ合わせていたように見えました。

序盤は大畑のところまで出ていく森下の背後に大久保や小泉が抜け出していくアクションもありましたが、どうしても後ろから滞空時間の長いロングボールを入れていくとチアゴとの競り合いでは分が悪かったかなと思います。狙う場所は良いけど、そこに入れるボールの性質や、そこで発生する競り合いの組み合わせがイマイチだったかなと。


なので、飲水タイムの後あたりから岩尾が最終ラインを出入りしたり、大久保をより内側のプレーに参加させたりして、名古屋が作ったかみ合わせの良さを回避しようとしていたように見えます。

こうして大久保が岩尾担当の選手(石田or仙頭)の背後でボールを引き出すような場面があったものの、図にすれば分かりやすいですが、後ろに人数を割いている分、相手のプレッシングラインを越えた位置でオープンにボールを持てる選手が作れても、その先の選択肢が少ないのでなかなかチャンスを作るところにすらいけませんでした。

そんな中で大外に開いたモーベルグと内側を駆け抜けるランニングマン・宮本のところからゴールが生まれたのは、「9番がいないから。。」という決まり文句を色々言われたシーズン序盤にはなかなか出来なかった、苦しくてもゴール前を個人の質、瞬間的な連携でなんとかするという部分が改善されつつあるのかなと思いました。チームとしての構造を立て直すための時間稼ぎは個の能力でやりたいよね、ということです。


名古屋の保持に対しても、6月の試合の後半と同様に3バックの前にレオシルバと永木の2枚がいるということで、なかなかプレッシングが定まりませんでした。基本的には2トップが中央を塞いで、左右CBに大久保とモーベルグを押し出していきたいということだったのかなと思いますが、ここを縦スライドする時にどこのコースを切るのかがちょっと曖昧になっていたように感じました。

特に名古屋の左CBはスタメンの河面も途中出場の丸山も左利きで、ボールを左足の外側に置けるのでそのままの体の向きなら外にも縦にも蹴れるし、体をひねれば内側にも蹴れる状態です。なので、ここに対して寄せていく選手がどの角度を消しているのかを周りに伝わるような矢印の出し方をしたかったところです。

また、4-4-2対5バックではどうしても相手のWBが外側に余ってしまうので、過剰に横方向へ圧縮しに行って逆サイドへ逃げられてしまうと対応が間に合わなくなってしまいます。これを嫌ってか、基本的には2トップ、2CH、2CBの中央6枚はあまり外側へ流れるような動きをしなかったと思いますが、そうなると縦スライドしたSHの背中でSBが相手のWB+シャドーとの数的不利を強いられやすい形になります。

そういう要素が組み合わさって浦和のCH脇、あるいはその一つ奥まで最後尾からズバッとボールが入ってしまったり、丸山がボールを持った時には対角にボールを飛ばされて対応が後手に回ってしまうという場面が何度も発生しました。


後半はマテウスという個人によるバグにも翻弄された感じがありましたが、それ以外にもこうした構造的な不具合というか、上手く設定できていない対応があったと思うので、これは中2日で手当てが必要だろうと思います。

ほとんどの場面で名古屋のビルドアップは最後尾が3枚でそこに誰かが下りてくるという動きは無いので、浦和の方は誰が、どこへ、どういう角度で、という設定は考えやすいように思います。あるいは、矢印を出すことで相手に根元を使われるのであれば、最初から前を3枚にしてしまうというのもあるかもしれません。


長谷川監督のような全体的にガチャガチャする、少々距離があってもスプリントして球際の場面を作りに行く「強さ」を押し出すスタンスのチームに対して、上手く相手をいなしきれないのはずっと続く課題で、この試合では主審のジャッジもそうした局面を奨励する傾向があったように思います。

ファウルを受ける側のチームのサポーターだったので不満には思うのですが、「もっとファウル取れよ!」というよりは「そんな簡単に潰されないでターンとかカラコーレスで外せよ!」という思いの方が強いです。相手のスタンスだけでなく、ジャッジとの相性が悪かったとしても、それが勝てないことの言い訳にするのはダサいなと思うので。

特に小泉はカードを1枚もらっているのに、自分や味方が潰されてもファウルを取ってもらえないところに不満を抱えてちょっと不機嫌にプレーをしているように見えました。気持ちは分かるけど、それでは優勝を狙うチームの中核にはなれないかなと。展開に合わせてプレーを荒くする必要はまったくありませんが、そういう状況でも精神的にニュートラルな状態でいられるタフさが持てると良いなと思います。これは小泉だけでなく、他にも該当する選手がいると思いますが。


さて、ショルツとモーベルグの怪我の具合や、川崎戦から続けてスタメン起用された選手たちの疲労度は心配ですが、すぐに3連戦の2試合目がやってきます。前の試合で出た課題に対してはきちんと回答を用意するのがリカルド体制の長所ですから、まとまったトレーニングは出来ないと思いますが、そこに期待をしたいと思います。


今回も駄文にお付き合い頂きありがとうございました。

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