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【今日の一曲】 4/24 特別編 Powfu - death bed

こんにちは!今日は、いつもより深掘りしようと思います。最近、Spotifyなどのチャートで急上昇している一曲を、歌詞解釈までしようと思います。これは取り上げないわけには行かない。

death bed (coffee for your head) - Powfu feat. beabadoobee

早速、歌詞を見ながら見ていきましょう。

Don't stay awake for too long, don't go to bed
I'll make a cup of coffee for your head
It'll get you up and going out of bed
そんなに長い間起きていないで、ベッドに行かないで
コーヒー1杯作っておくから
これでベッドから起き上がれるからさ

まぁ、別にそこまで特別なこともないですね。カップルの日常を切り取ったといわれても変じゃない、無難なコーラスから始まります。けど、1行目の矛盾には疑問が浮かびます。寝ればいいのか、起きればいいのか。。

Yeah, I don't wanna fall asleep, I don't wanna pass away
I been thinking of our future 'cause I'll never see those days
I don't know why this has happened, but I probably deserve it
I tried to do my best, but you know that I'm not perfect
I been praying for forgiveness, you've been praying for my health
When I leave this earth, hopin' you'll find someone else
'Cause yeah, we still young, there's so much we haven't done
Getting married, start a family, watch your husband with his son
I wish it could be me, but I won't make it out this bed
I hope I go to heaven so I see you once again
My life was kinda short, but I got so many blessings
Happy you were mine, it sucks that it's all ending
眠りにつきたくないんだ、意識を失いたくないんだ
僕らの未来を考えていたんだ、その日を見ることはないから
なんで起こったのかわかんないけど、多分こうなることだったんだろう
できる限りをしたけど、僕が完璧じゃないってことはわかってるでしょ
僕は自分の許しを請い、君は僕の健康を祈っていた
この地球から離れたとき、君が他の誰かを見つけることを祈ってる
だって、僕らは若いし、まだやってないことであふれている
結婚し、家族を持ち、君の夫と息子を見守り
僕であって欲しいけど、ベッドから出ることはないみたい
君にまた会えるように天国に行きたい
人生はなんか短かったけど、たくさん恵まれた
一緒に入れてよかった、全部終わるなんて残念だ

ちょこちょこ、日本語で違和感がないように意訳しています。なにこれ重おおおお。って聴いた時になりました。Powfuは、病気か何かにかかった、最期の人の目線からリリックを作っていってると。それも、まだ若い人の目線で。平和な暮らしの中での、大きな不幸。それも、変えることができないもの、と考えると、軽い伴奏に合わない重み。逆に、これぐらいのギャップがないと、聴いていられません。笑。この後のコーラス、聴いてるのも結構重いなー。

特に、最後の1行はかなりの意訳です。「君が僕のでよかった、全部終わるなんてガッカリだ」がもっと直訳っぽいですね。個人的に、ガッカリと言うより、残念にしたのは、ここだけなんか、客観的に見た目線で歌われているような気がして、残念といったほうがより曲の空気に合っているかなと。

それでは、コーラスを挟み、Verse 2!

I'm happy that you here with me, I'm sorry if I tear up
When me and you were younger, you would always make me cheer up
Taking goofy videos and walking through the park
You would jump into my arms every time you heard a bark
Cuddle in your sheets, sing me sound asleep
And sneak out through your kitchen at exactly 1:03
Sundays, went to church, on Mondays, watched a movie
Soon you'll be alone, sorry that you have to lose me
君がここにいて幸せだ、うるっときたらごめん
幼い頃は君がいつも元気をくれた
馬鹿げた動画を取ったり、公園を散歩したり
犬が吠えたら僕の腕に飛びついてたよね
君のシーツにくるまり、子守唄で僕を眠らせて
そしてキッチンから1:03ちょうどに家からこっそり出て
日曜日は教会、月曜日は映画
もうすぐ君はひとり、僕を失うことになる君が可哀想だ

ここは、現状というか、過去の回顧をしていますね。昔の思い出を語り合っているのでしょう。これがまたリアルですね。
私は1:03のくだりのところのリズムがすごく好きです。

ここも、最後の行は意訳ぎみです。ここでのsorryはこのverse1行目のsorryとは違い、「お気の毒に」とか、「可哀想」のニュアンスが入ってきます。「ごめん」と訳しても問題はないのですが、しっかりと謝っている時のsorryではないことを示すのに、可哀想としました。

この後、コーラスが4回ほど続き、最後はフェードアウトしていくという。。フィリピン系の歌手beabadoobeeの曲Coffeeをサンプリングしたコーラスですが、ピッチを上げて、声を子供のようにしているのも、この曲には効果的です。平和な感じを出しつつも、キツイ現実を表現しています。

Powfu自身も、このリリックを噛み砕いていて、コーラスの1行目からある矛盾をどう解消するかを考えた時に、ベッドに死のコンセプトを与えることで、コーラスと自身のverseに一貫性を持たせたと。

20歳のPowfuですが、すごい世界観を持たせてくれますね。あと、クリーンな歌詞でchill系のラップというのが新鮮。最近、explicitな歌詞が増えすぎて、当たり前になっているような気がして、これでまたcleanな曲も復活して欲しいですね。強い言葉を使わなくても、強いメッセージ、ストーリーを送ることはできるんですもの。
奥が深い一曲です。皆さんも聴いてみてください。

Powfu本人の解説付きの歌詞はGeniusから。洋楽の歌詞を見るならこのサイト一択です。

*追記:詳しい歌詞解釈系の記事を新しく投稿しました!ぜひご覧ください!


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