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しばらくずっと(詩)

しばらく
ずっと
ぼくが枯渇しかけている


しばらく
ずっと
透明なきみが欲しいと切望してる


深く深く潜りすぎたので
闇深い海底から水面まで


進むが遅い



しばらく
ずっと
思い描いてる



蒼く碧色の美しい光


しばらく
ずっと
息をしていなかったので



楽々と当たり前に出来ていたはずの
呼吸の仕方を忘れたらしい


黙って、
お喋りして、息を吐く



黙って、
お喋りして、きみがいない


しばらく
ずっと
心臓(むね)が痛む



しばらく
ずっと
きみが遠い



楽々と当たり前に出来ていたはずの
身体中にきみを行き渡らせる
その方法を忘れたらしい



しばらく
ずっと
透明な光を思い描いている



光にたどり着けたら
透明なきみを流し込めたら



頭のてっぺんからつま先まで
神経を張り巡らせて
血管を張り巡らせて


頭のてっぺんからつま先まで
隙間なくきみで埋めつくして



しばらく
ずっと
ぼくを潤していて







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