見出し画像

Discordのオンラインパーティ(リハ)やってみた。メリット・デメリットを説明するよ

先日、Discordを使ったオンラインパーティのリハーサルを実施したところ、思った以上に良かったことがたくさんありつつ、気になるところももちろん見つかったので、まとめてみなさんにご紹介いたします。オンラインパーティを開催する時の参考としていただければ。

Discordって?

Discordを知らない方のために説明しますと、Discordというのは主にゲーマーの人がよく使っているチャットツールです。

Slackに近い感じのUXで、ユーザーが自由にサーバー(Slackで言うところのワークスペース)を立てられます。
また、ボイスチャット機能が非常に優秀なのでオンラインゲームのボイスチャットツールの代用として使われるケースもあるようです。

Remoに近いことができるDiscord

で、数あるビデオ会議ツールの中でもなぜDiscordを選んだかという話なのですが。
このご時世なので、オンラインイベントって何かやりたいよねーという話を仲間内で進めていました。
ZoomやHangoutといった代表的なビデオ会議ツールだと、1つの会合の中で1つの会話しか作れないために、リアルイベントにあるような無数の会話、および人とのつながりの発生が見込めません。
なんかいいツールないのかな・・ と思っていたところに登場したのがRemo。Remoは上記の問題をパーフェクトに解決する仕組みとUIを備えていました。(黒田さんの記事で知りました。ありがとうございます!)
ぶっちゃけ、最初はRemoでやる予定でした。しかし・・

Remoは料金体系的にはなかなかに厳しい。体験版アカウントもありますが、体験版だと2時間までしかイベントを開催できません。
また、利用規約に怪しい記述があるとの情報もあり・・ 全くの個人開催ならともかく、いろんな人や組織を巻き込んだイベントとなるとちょっと厳しいんではないかという懸念がありました。
Remo、機能は最高だけど諸条件厳しすぎる! 代替手段なんかないんか・・ と悩んでいたところにやってきたのが、Discordの神アップデートでした。

Discordの神アプデ。何が変わった?
Discordはもともとはテキスト、およびボイスチャットのツールでした。で、ビデオ会議の仕組みはおまけ程度についていただけ。そこに、やってきた神アプデ。最大25人まで同時にビデオ会議ができるようになったのです。
え、それだけ? 何なら他のビデオ会議よりしょぼいやん、と思ったそこの方、それがそうではないんです。

Remoと同じような「雑談」体験が、Discordでもできるようになった
Discordには、もともと1つのサーバー内で自由に複数のボイスチャンネルを作成できる機能がありました。つまり、「声だけ」であれば、Remoと同じく同時多発的な会話を行うことができたのです。そして、ここにビデオ会議機能が加わったということは・・
そう!Remoと同じく、同時多発的なビデオ会議を1つのイベントで発生させられることができるようになったということです。しかもRemoよりも料金的な設定はかなりやさしい(というか基本無料でほぼ無制限。課金すると配信クオリティを上げられたりする)。圧倒的安心感!とうことでDiscordを選択するに至りました。

Discordオンラインパーティ(リハーサル)、どうやって実施した?

画像4

(実際のパーティの様子)
会社のSlackで声をかけ、最大でだいたい20人くらいの人に集まってもらいました。開催時間は19:30〜22:00。
Remoと違って「強制的に全員にプレゼンするモード」というものは無いため、全員にプレゼンテーションする場合はそれ用の部屋に集まってもらうような段取りとしました。
基本的には本番同様の流れで、雑談 -> 全体プレゼン -> 雑談 -> 全体プレゼンと、時間で区切って進行させました。

オンラインパーティ(リハ)でわかった、Discordのメリット

リハーサルを実施したところ、Discordのメリット・デメリットが色々見えてきたので、解説いたしましょう。

音声機能が優秀!何も気にせずに快適に雑談できる
何よりもまず一番驚いたのは、音声機能の優秀さ。zoomやhangoutといった一般的なビデオ会議ツールと違って、タイミングを気にせずに発言することができます。
どういうことかと言うと、zoomやhangoutの場合、誰か1人の発言だけをピックアップして他の人の発言を強制的に抑える機能が常に存在します。おそらく、1本の音声チャンネルを参加者全員で取り合いするようなモデルなんじゃないかなーと思うのですが・・

スクリーンショット 2020-05-04 10.35.59


Discordだとこれがなく、発言をかぶせても抑え込まれることなく正常に聞こえます。それが何人であっても!
おそらく、参加者全員の音声チャンネルを全てMixした上で共有するようなモデルを採用しているのでしょう。

スクリーンショット 2020-05-04 10.36.05


これがめちゃめちゃ快適で、いかに普段のビデオ会議で自分が我慢していたのかというのがわかります。
特に、「あいづち」を遠慮しないでいい、というのがより会話に対するリラックスを生んでくれて素晴らしいです。というか、普段のビデオ会議は「あいづち」すら気を使わなくてはいけないので、じつはかなりストレスがあるんじゃないでしょうか・・?

権限設定が細かくできるので、リハーサルや打ち合わせ/練習を同一イベント内でできる

スクリーンショット 2020-05-04 10.28.15

次に良かったのが、権限設定をかなり細かくできるところ。この機能のおかげで、「雑談部屋は全員話せる」「プレゼン部屋は登壇者しか話せない」という縛りをつけることができて、イベントに効果的にメリハリをつけることができます。また、地味にいいのが「登壇者だけのリハーサルや練習」のための部屋を作れるところ(例えば上の画像だと、「LT練習部屋」はLT登壇者と管理者しか入れない)。イベントの中盤で発表をする人とかが、ギリギリまで控室で練習できるというわけです。

テーブルへの自由な移動はもちろん、「誰かを呼ぶ」という操作もできる

スクリーンショット 2020-05-04 10.48.15

(ユーザーアイコンを右クリック→移動先を指定→テーブル名の操作で可能)
先述したとおり、Discordでは複数の会議テーブルを作れるし、テーブル間の移動も自由なのですが、実はそれだけでなく「他のユーザー」を強制的に移動させる」ということもできます。「この人に友達を紹介したいなー」と思ったり、「この会話にはあの人を呼ばねば!」と思った時に連れてくる、というリアルイベントでありがちな行動も、Discordならできるということです。

テキスト機能が充実していて楽しい

画像6

もともとテキストベースのチャットツールだからか、Slack並にテキストチャットの機能が充実しております。これによって、テキストコミュニケーションのワイワイ感が増し、登壇者のみ発話ができる全体プレゼンテーションの時でもテンションの高いコミュニケーションを保つことができます。

オンラインパーティ(リハ)でわかった、Discordデメリット

お次はデメリットをご紹介。

UIがこなれてない!迷子になってしまう時がちょいちょいある
Discordが多人数ビデオ会議に対応したのが最近だからか、UIがあまりこなれていない、つまり使いにくくなっているところがありました。
例えば、ビデオ会議をしている時にテキストチャットを見に行くとビデオ会議が最小化されるのですが、初見ユーザーだと「あれ?ビデオチャットが終わっちゃった?」と勘違いしてしまうし、ビデオチャットにどう戻ればいいか混乱してしまいかねません。どういうことかと言うと、

スクリーンショット 2020-05-04 11.07.17

このようにテーブルAで会話している時に、ふと「中央ステージチャンネル」のテキストチャットを見に行くと・・

スクリーンショット 2020-05-04 11.02.35

UIがこうなる。モードが切り替わったように見えて、テーブルAには参加が続いている状態。画面中の「←テーブルA」となっているテキストリンクを踏むと、さっきの画面に戻れる。
おそらく初見の人には何が起きたかわからなくなる・・
これはいい感じに直していただきたいですね。

ビデオ通信がこなれてない!映像が来なくなってしまう時がちょいちょいある
同じくビデオ会議実装の練度が低いのか、複数人でビデオ会議中にランダムな組み合わせで「特定の人のビデオが表示されない」という現象が起こることがありました。AさんはBさんが見れない、CさんはBさん見れるけどDさん見れない、みたいな。
おそらく何らかの情報のキャッシュが邪魔してるっぽい挙動でした。一旦接続を切る/再接続する、という操作で直ることがわかりましたが、これも一般的なビデオ会議ツール水準のことを考えると改善していただきたいですねー。

ネイティブアプリはSnapCameraの入力に対応していない
最近だとzoomもそうなんですが、ネイティブアプリだとビデオの入力装置からSnapCameraを選ぶことができません。ブラウザ版だとできるのですが・・ 変なフィルターで自由に遊ばせてほしい!

スマホ版はビデオ会議にまだ対応していない
Discordはスマホアプリもあるのですが、現状だとビデオ会議機能に対応していません。近日中のアップデートで対応するとのことなので、もうちょっと待てばスマホでも参加が可能に・・!

こうすればよかった!今後のDiscordパーティへの改善点

機能的なメリット・デメリットの他に、パーティのルールをもっとこうした方がよかったよね、というのも発見できました。

部屋があっても、それだけではなかなか散らばってもらえないので対策が必要
今回リハをやったイベントの趣旨の1つが「いろんな人と話して雑談をする」なのですが、特に何も指示をせずおくと1つの会議室に20人近い参加者が全員集まり動かない、という事態に陥りました。
その状態になってしまうとトークをする基本メンバーは多くて4、5人。それ以外は全く発言せず、何ならミュートをかける消極的参加姿勢となる・・という現象が起きました。
これは望んだ状態と真反対なので、仕組みによる解決が必要です。
積極的解決方法として出たアイディアは「話題ごとにテーブルを設定する」。エンタメについて語る部屋、ビジネスについて語る部屋、などなど。
消極的解決方法としては、「部屋に入れる人数を絞る」ということになります。Remoの方法ですね。
どちらの方法を取るかは現在検討中です。

テキストチャンネルも自由に作れるので、パーティの趣旨とか操作の説明はチャンネルにまとめた方がよさそう
リハーサルの時にはそこまで頭が回らなかったのですが、テキストチャンネルが情報アナウンスとしては一番アクセスがしやすいので、これを最大限活用するべきです。
パーティの趣旨や、DiscordのUIでわかりづらいところの説明など、あらかじめテキストチャンネルにまとめておけば説明もしやすいし、参加者もわかりやすくなりそうです。

Discordのオンラインパーティを体験できるイベントのお知らせ

Discordオンラインパーティ、話はわかった。で、実際のところどうなの? と思ったそこのあなたに朗報です。
これまで説明で書いていたオンラインパーティリハーサルの本番が、5/8に実施されます!
実際リハーサルをやってみて、他のオンラインツールではなかなかない楽しさが得られたので、自信をもっておすすめできます。
参加者はまだまだ募集中です!ご興味のある方はぜひお越しください。
参加のご登録はこちらから。


この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

好きなことや思いついたことを気軽に書く用のブログです