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そもそも健全なセックスって何?性依存症と自覚するための3つの要素

こんにちは。依存症当事者のSiroです。

性依存症とは、セックスや自慰、ポルノ鑑賞や売春や風俗など、性的な行動に依存することで生活に著しく支障をきたしている状態のことを指します。

犯罪行為にあたるものを除けば、性行動そのものには罪はありませんし、セックスは悪いものではありません。むしろセックスとは、愛情表現のツールでもあり、人間にとって必要不可欠な営みです。

では健全なセックスと、そうでないセックスは何が違うのでしょうか?

健全なセックスとは

健全なセックスとは、常に相手と自分が当事者になります。自分がセックスをしたいと望み、相手もセックスをすることに同意している。これが健全なセックスです。

性依存症にありがちな、不健全なセックスとは

逆に性依存症の場合、強迫的(セックスをしなければおちつかない状態)で、自分の性的渇望を満たしたいという考えで頭がいっぱいになっています。相手の同意の有無などには関心が向きません。中には相手を物のように扱ったり、性的に搾取していることに無自覚だったりもします。

セックスの際の「同意の有無が重要」と言われる理由は、健全なセックスは双方の同意の上で成り立つからなんです。

健全なセックスと依存症のセックスについて簡単に説明しましたが、じゃあどんな状態だと性依存症を疑うべきなのでしょうか?

これは他の依存症にもあてはまると思いますが、3つの要素があります。

1.強迫感(習慣化してやめたくてもやめられない状態)

強迫感というのは、わかりやすくいえば「自慰をしないと寝付けない」とか、「定期的にセックスしないと頭がおかしくなる」といったように、「しなければならない」と強く感じてしまい、性的な行動を手放せないような状態です。先ほどセックスは必要不可欠な営みと言いましたが、別に定期的にセックスしないと人は死ぬわけではないのです。そういった考えに囚われている場合は、少し性的に強迫感を感じている可能性があります。

2.無力感(やめられない自分に対する絶望感)

無力感というのは、「またやってしまった」「もうしないって決めてたのに」「自慰ばっかりして自分はなんて無駄な時間を過ごしているんだろう」といったような、性行動に振り回されている自分にがっかりするような感覚です。セックスをした後に罪悪感を感じたり、浮気をしてしまって「こんなのはよくないからやめようと思ってるのにまたセックスしてしまった・・・」と自分を責める気持ちも、無力感といえます。

3.苦痛やストレスから逃げる目的でセックスや性行動をする

苦痛やストレスから逃げる目的でセックスや性行動をするというのは、簡単にいうと「性欲でムラムラしている訳じゃないのに習慣的にAVを見てしまう」とか、「仕事でイライラしたからトイレで自慰をした」とか、「情緒が不安定で不安から目をそらすためにセックスをした」といった感じで、本来の性欲とは関係なく、ネガティブな感情やストレスからの逃避手段として、無自覚に性行動を利用している状態です。

そもそも自分の性行動やセックスが純粋な性欲からきてるかどうかとか、ストレス発散にセックスするのなんて普通なんじゃないの?とか、いろいろ意見はあるとは思いますが、簡単に言えば、本人が納得出来ていて苦しくないならそれでいいんです。

大事なのは、この性依存症の3つの要素を自覚していて、本人が苦しんでいるなら、それは性生活を見直したほうがいいかもしれないというサインになるということです。

自分の性生活を振り返るなんてほとんどの人が経験がないと思います。今後性生活を振り返るためのチェックリストなども載せていきたいと思っています。

性依存症当事者の目線から、性依存症の専門書を翻訳した情報や、当事者として感じたことを中心に発信しております。 おもしろいな、もっと読みたいなと感じていただけたら サポートをしていただけると嬉しいです。