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2019年ラジオ備忘録

あけましておめでとうございます。
2019年もとにかくラジオ漬けの毎日だった。
朝、家を出たらイヤホンでラジオ、大学でも講義中は片耳イヤホンでラジオ、面接に向かう電車でラジオ、家に帰ってからスピーカーでラジオ…と、中学以来変わらない聴取量をキープできた一年だった。
その労力をもう少しでも就活に向けていたら就活留年しなかったのかもしれない。まあいい。

2018年の備忘録はこちら

昨年と同様に月曜日から曜日ごとにまとめていき、最後にラジオ年間ベスト10を発表する。

(月)
アフター6ジャンクション ×1
高田文夫のラジオビバリー昼ズ ×2
(4月~/枠移動)かまいたちのヘイ!タクシー! ×22
月曜JUNK 伊集院光・深夜の馬鹿力 ×1
菅田将暉のANN ×42
(10月~)チョコレートプラネットの東京遊泳 ×5

アフター6ジャンクションは、昨年に引き続き気になったアーティストが19時台の「Live & Direct」のコーナーに出るときに聴いた。毎日この番組を聞いておけば、世の中の流行りの音楽事情はうっすら押さえられるであろう情報量だ。ただ、如何せん優先順位の問題があり、この結果に留まってしまった。
the engyが気になっているときにちょうどゲストで来ていたので非常に助かった。
余談だけど、去年はじめてロッキンでRHYMESTERの生ライブ見て超かっこよかった。この間母親にマクガフィンのPV見せたら「この人たち20代?」って言われた。奇跡の齢50だよ母さん。

ラジオビバリー昼ズは、オードリーや爆笑問題やら高田文夫先生の子や孫たちに事件が起きたときの反応を確認するために聴いた。
70超えてあれだけベラベラ滑舌よく喋り倒すジジイって何なんだろうね。出役じゃなくて放送作家のはずなのに。いずれああなりたい。

かまいたちのヘイ!タクシー!は、水曜から移動してきて慣れないうちは聴取期限がいつの間に過ぎている事件が多発した。
謎の食レポ、下半期に突如始まったボイス大喜利や、樺澤マネ吉本坂オーデ応募など、とにかく雰囲気がゆるい。
定期的に宝くじを爆買いするくだりはずっとやってほしい。そして外れ続けてほしい。
でも、M-1決勝の裏でリスナー集めてスタッフがライブビューイング企画しちゃうのはダサいと思う。
何はともあれ、まじタピオカ〜ホント黒糖ラテの精神は忘れないようにしたい。

月曜深夜一時からのゴールデンタイムは、今年は菅田将暉のANNに軍配が上がった。
ラジオ始まってからすごい菅田のこと好きになった。スダスダ呼びすぎて、たまに本業はすごい俳優さんだということを忘れそうになる。そんな気のいいあんちゃん感が菅田将暉の魅力のひとつだと思う。
菅田将暉は何かに翻弄されているのがいちばん面白い。特別凝ったワードを使うわけではないのだが、素(に見える)のリアクションが共感できるのだ。
アルピー酒井とのUSJ珍道中に始まり、Creepy NutsとのBEEF、所属事務所社長との『セブンルール』出演(with福田)、マグマ…と、話題に事欠かない一年だった。
中でも、TOSHI-LOWゲスト回のぶっ壊れっぷりは最高だった。酒を飲み続け、進行を無視するTOSHI-LOW。困惑しながらもTOSHI-LOWの機嫌を伺う菅田。後枠のハマ・オカモトのANN0にも乱入するTOSHI-LOW。後ろで困惑する菅田。ネット上では賛否両論あったようだが、人情味に溢れる回で僕は大好き。

(火)
アフター6ジャンクション ×1
(4月~)チョコレートナナナナイト! ×4
レコメン! ×2
アルコ&ピース D.C.GARAGE ×50
ミューコミ+ ×1
火曜JUNK 爆笑問題カーボーイ ×45
(4月~)ミキの深夜でんぱ! ×24
Creepy NutsのANN0 ×50

チョコレートナナナナイト!は、静岡放送(SBSラジオ)で4月から放送が始まった新番組。
アルピー酒井がリトル有吉を目論んで国王としてメインパーソナリティを務め、「やばたん」こと愛媛朝日テレビからの刺客・激ヤバ新人アナウンサー矢端名結(やばた-みゆ)がアシスタントに抜擢された。
自分より年上(格上)がいないととんでもなく面白いチャンサカの本領が存分に発揮されている。
さらに、やばたんが名前に違わずヤバい。とにかく漢字が読めない。芸能に関する知識がない。ただめちゃくちゃ可愛い。インスタフォローしちゃった。
また、ゲストに地元のキャバ嬢やチーママを平気でブッキングしていてヤバい。チャンサカのカワサキドリフトといい具合にスイングしていて聞き心地がいい。
昨年、静岡放送のアナウンサー出身者と会う機会があった。そのとき、彼女はやばたんに勝るとも劣らないぶっ壊れっぷりを発揮していたので、恐らくこれはSBSの体質なんだろうと合点がいった。

レコメン!は、加藤史帆への興味で二回聴いた。
「ひなましょう」での有能ぶりから少し気になった。オードリー→日向坂で会いましょう→レコメン!と、興味が数珠繋ぎに連鎖していく様はラジオリスナーの特権だ。

アルコ&ピース D.C.GARAGEは、いちばんTBSラジオがスペシャルウィークを廃止した煽りを食らっているような気がする。アルピーは生のメールとの共闘感が楽しかったし、スペシャルウィークに向けて企画を仕上げていく様が連ドラのようで面白かった。
ただ、依然として面白いのは間違いない。「スゴろ9」のサイコボックス級のテーマからスタートし、川崎球場、『99人の壁』100万の使い道、デカペニ平子、オードリー若林×平子、MONGOL嘘800の「小さなコアのうた」、加地×平子、ロレックス×3、平子り総まとめと、トピックだけで盛りだくさんだ。
中でも、『令和の怪物』うしろシティ金子覚醒回は最高だった。後述するが、平成から令和への変わり目でひとりの芸人が死に、また生まれたのだ。そのあとの爆笑問題カーボーイでの金子の憔悴ぶりも必見。

火曜JUNK 爆笑問題カーボーイは、2019年も二人ともぶっ壊れていてよかった。
そして、旬な芸能ニュースを必ず扱ってくれるのでありがたい。煽り運転、闇営業問題、N国党と、(テレビで見られる)年末年始の漫才に昇華される過程をいち早く味わえる。
最終的に地上波にまで扱われたいぐちんランド事件、27時間テレビの太田の失態からの鬼越トマホーク登場、神田松之丞との丁々発止とメディアミックス。
ぜんじろう回以外は面白かった。

ミキの深夜でんぱ!は、4月から文化放送で始まった30分番組。
チョコプラ、ミキ、和牛、トレエン、相席スタート、とにかく明るい安村、東京ホテイソンと、文化放送は中堅芸人の箱番組が急に増え始めた。チョコプラはTBSラジオ、相席スタートはニッポン放送に囲われていたイメージだったのでうまいこと掻っ攫ったイメージだ。賞レース決勝を経験したネクストブレイク芸人をフックアップする傾向があるので、来年はオズワルド、見取り図あたりに光が当たるような気がする。
ミキはウエットな下ネタが多い。あの芸風でワーキャーに媚びないのは凄いと思う。ただ如何せんハイカロリーなので、良くも悪くも30分が丁度いい。

Creepy NutsのANN0は、二年目も相変わらず面白い。
『進撃の巨人』出演、「よふかしのうた」がメディアでヘビロテされ、ACTION!開始(松永)。ジブさん宇多さんとHIPHOP界の重鎮をゲストに招いて筋を通し、DJ松永のDMC日本一→世界一。「板の上の魔物」がドラマ主題歌抜擢、『アメトーーク(R-指定)』『ワイドナショー』『ゴッドタン』『ベストアーティスト(DJ松永)』でNEWSとコラボ『ウレロ』出演、ヒプノシスマイクへの楽曲提供と、各種メディア各タレントにCreepy Nutsの名を知らしめた。
来年は「オトナ」でテレビ東京のドラマの主題歌を担当し、ニッポン放送主催で中野サンプラザのトークライブ即完&ライブビューイング発表と、番組三年目に向けて弾みをつけた。
Creepy Nutsはラジオパーソナリティとしての能力を示す五角形のチャート表があるとすれば、ミュージシャンよりも芸人基準に近いと思う。リアクションメールに対する反応の勘と広げ方が抜群に上手いし、R-指定のフリートークの纏まり方、DJ松永の適度に舐め腐った態度とときどき見え隠れするラジオ愛、オードリー若林リスペクトの生き様スピットも最高だ。
さらに、「HIPHOPアーティスト」というバックボーンが独特なので競合が少ない。その中でも、さまざまな事象をHIPHOPになぞらえて話を広げられる知識と話術を兼ね備えているので飽きない。
これからも三四郎を超える年数を二部で担当して欲しい。

(水)
(4月~)ACTION! ×23
アフター6ジャンクション ×4
(~3月/枠移動)かまいたちのヘイ!タクシー! ×8
和牛のモーモーラジオ ×10
うしろシティ 星のギガボディ ×49
水曜JUNK 山里亮太の不毛な議論 ×3
(4月~)乃木坂46のANN ×2
(~3月/4月からリニューアルで一部)乃木坂46・新内眞衣のANN0 ×9
(4月~)佐久間宣行のANN0 ×32

ACTION!は、TBSラジオで長年続いた『荒川強啓デイキャッチ!』の後番組。水曜日は先述のDJ松永(Creepy Nuts)がメインパーソナリティ、幸坂理加アナウンサーがアシスタントを務める。
深夜帯の狂気を昼用にチューニングした松永と常連職人のお互いの「お前やってんなあ」感が面白い。双方を聴いているリスナーは共犯者になる感覚を味わえる。
昨年の早稲田祭のDJ松永トークライブを訪れた際、大学1年のMCの女の子(けっこう上手い)にも上手く対応していた松永を見て、彼が昼のラジオにも重宝される理由の一端を覗き見た気がした。
また、幸坂アナが物怖じせずに時折強めのワードをぶち込んでくるので、番組を聞いていて飽きない。デイキャッチの亡霊に叩かれがちなACTION!だが、ぜひこのまま突き進んでもらえたら嬉しい。2020年はパーソナリティの横の繋がりをもっと見たい。

和牛のモーモーラジオは、やる気のないアイドルラジオを聴いているような感覚に陥ってしまい離脱した。
リスナーからのメールがとにかくヌルい。和牛の返しもヌルい。彼らの漫才は好きなのだが、とにかく仔牛ウケに特化した彼らのラジオのスタンスは受けつけなかった。20代男性の僕は、元から和牛がリスナーに求めている層ではなかったのかもしれない。

うしろシティ 星のギガボディは、和牛と対照的にワーキャーからの脱却を図った一年だった。
邪沸ステッカー、ハードロックカフェ、「令和の怪物」爆誕、ヘビメタ編み物選手権〜フィンランド珍道中、パワハラ芸人K、vs.ゴスペラーズと、さまざまなジャンルとの対決に手を出した。
中でも、大きな転機はアルコ&ピース D.C.GARAGE爆笑問題カーボーイに金子とハライチでゲスト出演した際、ことごとく言葉のチョイスを間違えまくった結果、金子が『令和の怪物』として生まれ変わったことだろう。
それ以前から、作家・福田から「お前らには何も無い」と言い続けられ、『ゴッドタン』「ラジオ芸人」に三兄弟から唯一呼ばれなかったこともあり、金子はプライドをボキボキに折られた。他人に言われたことはとりあえずやってみようという「2019すぐチャレンジ」の姿勢になった。
4月にアルコ&ピースから「ヘビメタ編み物選手権」の厄介事を押し付けられた金子は、令和が始まってすぐの5月に7万円をかけてエントリー。あれよあれよという間にフィンランド行きを決め、7月には世界一に輝いた。
『ゴッドタン』で「腐り芸人」に呼ばれて放送までの間に優勝してしまい、「腐り」が弱くなってしまうというアクシデントはあったものの、下半期は全体的に上り調子を感じた。
2020年も、とりあえず何にでも挑戦するラジオであってほしい。

佐久間宣行のANN0は、2019年ラジオ新人賞。
アルコ&ピースのANN0への乱入、中井りかがパーソナリティを務めたAKB48のANNへのゲスト出演、ANNRを単発で担当した際の好評ぶりが評価され、見事水曜パーソナリティを担当する運びとなった。
佐久間さんを見ていると、「情報のインプット量」に凄みを感じる。お笑い、ラジオ、バラエティ、邦画、洋画、演劇、マンガ、音楽、配信動画、都内のグルメ…と、まさしく「エンタメすべてのインフルエンサー」の名にふさわしい網羅ぶりだ。作家・福田が好む洋画ネタメールの膨らませ方もお手の物で、テレビ東京の奇才の底知れなさに恐れすら感じた。
また、自身が強みと豪語する「ブッキング力」もピカイチで、二部にはおよそ似つかわしくない大物芸人や番組出演者、テレビ関係者など、他所では聞けない話が毎週タダで聴けるのは素晴らしい。
だからこそ、アナル/ディルドネタはもう少し抑えめにしてテレビの裏話とかが聴きたい。
佐久間さんの多忙ぶりから見て来年も継続するのは難しそうだから、最後はANNのきっかけにもなったアルコ&ピースをゲストに呼んでくれれば嬉しい。

(木)
上柳昌彦あさぼらけ ×2
高田文夫のラジオビバリー昼ズ ×1
アフター6ジャンクション ×4
(10月~)相席スタートの密会Midnight ×1
ハライチのターン! ×47
木曜JUNK おぎやはぎのメガネびいき ×27
ナインティナイン岡村隆史のANN ×11
(4月~)King Gnu井口理のANN0 ×25

ハライチのターン!は、2019年も現状維持で面白かった。
澤部のフリートークの中では、第三子誕生とネットニュースの話、ラグビーワールドカップを見に行った話が印象深い。岩井のフリートークでは、サンリオピューロランドとのあれこれ、秋葉原のヘッドスパ、伊藤沙莉とのBEEFが印象的。
10週経たずに終わることでお馴染みのコーナーは、笑ゥせぇるすまん、芸人格ゲーのコーナーが出色だった。
24時台三兄弟は、うしろシティが媒材として弄られることによって横の繋がりが保たれている印象がある。アルコ&ピースとハライチの間のやり取りの印象があまりない。澤部とアルピーは『しくじり先生』の「お笑い研究部」で共演しているし、定期的に局のイベントでも絡んでいるはずなのに。うしろシティを介さずともバチバチにやり合っている二組を見てみたい。

木曜JUNK おぎやはぎのメガネびいきは、全体の半分しか聴けなかった。
裏の岡村隆史のANNは、LOVE&SEX出川哲朗回、岡-1GP回をはじめとするイベント時にしか聴かなくなってしまった。
昨年は四千頭身のANN0を早々に見切ってメガネびいきを聴いていたが、今年はKing Gnu井口理のANN0が望外の面白さでリソースを食われたのかもしれない。
2019年の序盤は、とにかくピーパップの話をダラダラしていた印象がある。別に内容が面白いわけでもなんでもないのだが聴けてしまう。これこそ人間味のなせる技だろう。クソメンクソガールを(愛を込めて)バカにし、小木が家族の話をして、言い間違えとド忘れでわあわあ盛り上がって二時間が経過する。それでいいのだ。
年一で矢作が「俺が発掘した!」と、そこそこナノしれたアーティストを連れてくるやつ好き。chelmicoも一月からレギュラー始まるし楽しみだ。まみちゃん良かったね。

King Gnu井口理のANN0は、一月頭の単発からレギュラー化を勝ち取った番組。King Gnuの他のメンツ(特にもうひとりのフロントマンの常田大希)が全く喋れない中で、井口のラジオの才能はうまいこと分業化できていると思う。
とにかくニッポン放送の英断だったと思う。
一月の時点ではアルバム『sympa』をリリースしてメジャーデビューをするかしないかというタイミングで、今や知らない人はいない「白日」はMVすら公開されていなかった。
けっこう信憑性の高い『バズリズム02』の「これがバズるぞ!ランキング2019」で一位を獲得し、天下のSONY様からメジャーデビューしたとは言え、だ。
そんな時にレギュラー化を決断したニッポン放送の慧眼ぶりには頭が下がる。
肝心の内容も、リスナーメールからの展開は拙いながら作家・トゥルーマン翔との二人三脚に好感を持てる。また、急に売れただけあってエピソードトークが新鮮で熱量もパワーもある。岡村との絡みのスイング具合もゼロが始まって以来最高かもしれない。
定期的に井口がぶっ壊れて放送が立ち行かなくなったときのために「シーズン」制度を導入したのも効果的だった。
かなり忙しくなってしまったので、2020年度はWANIMAパターンで箱番組に移動することになるような気がするのだが、岡村との絡みがなくなってしまうのは惜しい。

(金)
アフター6ジャンクション ×1
(4月~/枠移動)神田松之丞 問わず語りの松之丞 ×28
古舘伊知郎のANNG ×6
松任谷由実のANNG ×1
(4月~)RADIO UnoZero ×2
マイナビ Laughter Night ×47
空気階段の踊り場 ×46
金曜JUNK バナナマンのバナナムーンGOLD ×9
(4月~/枠移動)三四郎のANN ×9
(~3月/4月から一部)三四郎のANN0 ×14
(4月~)霜降り明星のANN0 ×27

神田松之丞 問わず語りの松之丞は、アンガーマネジメントの効果か太田(爆笑問題)の叔父貴の教えのおかげか、怒りの熱量が少し減った気がする。
当たり構わず敵を作りまくった2018年は、ワクワクしながらも番組がいつ終わるかとヒヤヒヤしていた。
2018年12月に真打昇進が決まって以降、2020年までは番組は続くだろうなと安心する一方、綱渡り感が無くなって松之丞がどっしり構えだしたような気がした。もちろん、それは無責任ないちリスナーの意見であり、松之丞本人にとってみればいいことなのだが。
矢野誠一に30分ブチ切れ続けた回は最高だった。どこからその怒りの熱量が湧いてくるんだろう?なんでこの人はこんなにブチ切れているんだろう?と、とてつもなくワクワクした。
最近は笑い屋・シゲフジに自分が言いたいことを仮託させるという技を使い、しくじらないように注意している。もはや定番ネタである伊集院・志らく弄りはこの手法を流用している。
また、ブチギレる対象も自分より上の立場の人/自分が上だと勘違いしている人に絞っているから嫌味がなくて聞きやすい。矢野誠一らは前者であり、調子こいたツイートをする素人は後者だ。とにかく聴いていて痛快なのだ。
2020年は真打昇進という一大イベントが控えている。これからは、以前伊集院に噛み付いた松之丞のように、下の立場の人に噛みつかれることも増えてくると思う。僕は真正面からその相手と喧嘩する松之丞を見たいと願っている。

古舘伊知郎のANNGは、放送が月イチの二時間番組だ。
彼も佐久間さんと同様に知識欲が凄い。いくら歳を重ねても貪欲に知識を増やし、並外れたトークスキルは衰えを知らない。
エピソードトークに出てくる名前も有名どころばかりで、和田アキ子やらアントニオ猪木やら徳光和夫やら大御所がわらわら出てきてワクワクする。
思い出深いのは京大の教授の下を訪れたトーク。相変わらずディテールの描き方が精緻で面白い。仏教について興味を持った古舘が、専門家である京大教授にアポをとり面会する話なのだが、最後のトイレのシーンに至るまで記憶力と喋りの技術に圧倒された。
将来は古舘のように理路整然と喋れる人になりたいとぼんやり憧れた。

マイナビLaughter Nightは、いまいちばん手っ取り早くお笑いの情報収集ができるライブ/ラジオ番組だと思う。
まず無銭ライブだし、出てくる15~20組のメンツもハイレベル。僕が見に行った回では2019年M-1で世間を騒がせたぺこぱ、ティモンディ、岡野陽一などが名を連ねていた。ライブを見ずとも番組を聴けば、毎週4~6組の芸人のネタを聴ける。マジでありがたい。

空気階段の踊り場は、ドキュメンタリーラジオだ。
生きるのに不器用な若手芸人が生き様をぶつけ合う様子は、ぐっと惹かれるものがある。
「駆け抜けてもぐら」「詰め!もぐら将棋部!!」、かたまり元サヤ→婚約、KOC決勝進出と、2019年も盛りだくさんだった。
ひとつ語るなら「駆け抜けてもぐら」回だろう。もぐら少年と銀杏BOYZ・峯田和伸の10年越しの物語は上質なドキュメンタリーを聴いているようだった。
内容を掻い摘んで説明するのは野暮だろう。公式に音源が上がっている。リンクを貼ったのでぜひご一聴ください。
2020年は時間が30分から増えるといいなあ。

霜降り明星のANN0は、井口と同じく一月単発からのレギュラー組。関西でやっている『~だましうち!』と合わせて二本のラジオレギュラーはしんどいだろうなと傍目から見ても思う。しかし、オードリーやサンドウィッチマンら時代の寵児たちも通ってきた道なので、「20年続くラジオ」パーソナリティとして頑張ってほしい。
ただ、最近はふたりの消耗ぶりが目に見えて激しくなっている。聴いていて番組開始当初の勢いがあまり感じられない。
有魂リクを彷彿とさせる「ポケットいっぱいの秘密」、お互いのフリートークから盛り上がったポイントを数回限りのミニコーナーを立ち上げてはストーリーを紡いでいくスタイルなど、『くりぃむしちゅーのANN』を現代にアップデートしたような構成はワクワクさせられた。
しかし、徐々に霜降り明星とリスナーの距離が離れていったような気がする。粗品からリスナーを愛なく蔑視するような危うい発言が散見されるせいだろうか。僕はそんなに気にならなかったのだが、序盤の霜降り×職人の黄金タッグ感は最近は感じられない。
霜降り明星の対抗となり得る年末年始の芸人の単発組はミルクボーイと3時のヒロイン。
果たして継続なるか。

(土)
(期間限定)有楽町フレンズパーク! ×2
(~3月)ジャルジャルのしゃべってんじゃねぇよ ×1
オードリーのANN ×48
霜降り明星のだましうち! ×1
(~3月/リニューアル)WANIMAのANN 1CHANCE NIGHT FEVER ×2
ネガ→ポジ ×12
佐藤満春 in 休憩室 ×9

オードリーのANNは、2019年の個人的MVP。
「狙ってる女」→「狙女(そじょ)」→「クミさん」→「93番」と呼称が変わりまくった春日の奥さん、全国ツアーのフィナーレとなった武道館公演、春日婚約発表、春日フライデー「とんだ大バカ変態野郎」→「さよならむつみ荘」、山里結婚、くりぃむ上田ゲスト回、春日くんの作文、たりないふたり復活、若林結婚とイベントが盛りだくさんだった。
ライブビューイングで武道館公演を見たあとに思いがこみ上げてきて、感想を一晩で書いたのでそちらをご覧頂けると幸いです。
オードリーのANNについては書くと長くなるから自重しようと思う。
また、山里亮太の不毛な議論マシンガンズのネガ→ポジ佐藤満春 in 休憩室佐藤満春のon8Creepy NutsのANN0アルコ&ピース D.C.GARAGEヨブンのことなど、オードリー関連の話題が出てくるラジオがかなり多くなってきた。いまラジオを聴いていない人も、オードリーのANNから入ればすんなりラジオに馴染みやすいのではないだろうか。

(日)
杉咲花のFlower TOKYO ×1
有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER ×2
高橋みなみと朝井リョウ ヨブンのこと ×47
(5月~)#(ハッシュタグ)みちょパラ ×16
(~3月/枠移動)神田松之丞 問わず語りの松之丞 ×14

高橋みなみと朝井リョウ ヨブンのことは、朝井リョウの構成力に溺れる番組。
「2018年突入ー✨今年もみなさんよろしくお願いします(๑´ᴗ`๑)」でお馴染みの高橋みなみが無知担当としてリスナーに寄り添って朝井リョウの話を聴いてくれるので共感しやすい。
自身の生き様を晒す朝井に、朝井の偏見がすごいときは高橋に共感できる。
PRODUCE X 101の話、オードリー武道館の話、盟友・DJ松永の話、定期的に現れるラジオマジシャン回、高橋みなみ「よめ・だんな」婚と、話題は豊富だった。
とにかく朝井が内面を吐露してくれるので、人間性を愛せるようになる。小説家の思考回路を紐解くことができるのも面白い。
最近は今週の逮捕のコーナー、伝言板のコーナーが楽しい。

#(ハッシュタグ)みちょパラは、今年各ラジオで話題に上がったことをきっかけに聴き始めた。
みちょぱがリスナーからのメールを一刀両断する様子が新しいと思った。
「ハゲ・デブ・ニートは無理」と言い切る素直さ、クロちゃんゲスト回のカオスぶり、オヤジたちのドM心をくすぐる発言の数々が面白い。
ただ、おせつときょうたのスキー場紹介のコーナーはもう少しやりようがあると思う。

(特番)
ももいろクローバーZ ゆく桃くる桃 第2回ももいろ歌合戦
三四郎のANN 2019年新春初笑いSP
2BRO.のANN
霜降り明星のANN
SUPER BEAVER渋谷龍太のANN
乃木坂46生田絵梨花のラジオ(仮)
チョコプラが2019年、安定した人気を得る方法を考える冠特番『チョコカン』
HKT48・指原莉乃のANN
オードリーのANN 10周年記念全国ツアー in 武道館
花澤香菜のANN
宮下草薙のANN0
ラジ(コ)フェス(ゲスト:伊集院光、ジェーン・スー、赤江珠緒、おぎやはぎ、RHYMESTER宇多丸)
決戦!お笑い有楽城(EXIT)
日向坂46のANNG
Buzz Catch!(ガーリィレコード) ×3
銀シャリのANN
トム・ブラウンのANN0
松井玲奈のANN0
今日は一日"民放ラジオ番組"三昧~#このラジオがヤバい~
#このお笑いラジオがヤバい
#この声優がラジオがヤバい
#このアーティストラジオがヤバい
#この音楽番組がヤバい
内村光良のANN
金属バットのラジオバンダリー ×5
chelmicoのANN0
EXITのANN0
伊藤沙莉のsaireek channel
さらば青春の光のGO! GUY!
日向坂46のANN0
ミューコミプラス(トム・ブラウン、FUWAちゃん/トンツカタン森本)
かが屋のANN0
ひろなかラジオ
ハナコのANN0
三四郎と霜降り明星のANN プレミアムラジオフライデー!絶対聞いてくれよな!SP
弘中綾香のANN0
堀内健と出川哲朗のANN
決戦!お笑い有楽城
ハマ・オカモトのANN0
銀杏BOYZ峯田和伸とサンボマスター山口隆のANN0
根本宗子と長井短のANN0
どぶろっくのANN0
麒麟のANN
真空ジェシカのラジオ父ちゃん
中村倫也のANN

SUPER BEAVER渋谷龍太のANNは、幻の最終回を行った。ビジュアルと声の甘さの乖離に酔いそうになる。
いずれは友達・三四郎のANNにゲスト出演してほしい。

宮下草薙のANN0は、序盤のグダグダっぷりと後半の宮下を弄り倒すくだりのジェットコースターぶりが良かった。

ラジ(コ)フェスは、新たなTBSラジオのお祭り。
毎年やってほしい。

chelmicoのANN0は、ラジオや大学お笑いにまで精通する女性パーソナリティの特番ということもあり、2019年の特番の中でいちばん良かった。
Creepy NutsやKing Gnu井口がライバル視するだけあり、2020年のパーソナリティ候補最右翼かと思ったが、1月からTBSラジオで3ヶ月限定の番組が始まった。4月からはニッポン放送か…?

伊藤沙莉のsaireek channelは、ハライチ岩井とのBEEF回を聴いた。
ハライチのターン!を模したオープニングで、いい具合にハライチと組み合っていたので面白いなと思った。
伊藤沙莉の兄貴はM-1ファイナリスト・オズワルド伊藤であり、兄妹ともにラジオでも暴れてほしい。

ひろなかラジオは、神田松之丞ゲスト回を聴いた。
弘中アナと松之丞が互いに敬意を持って殴りあっている放送はワクワクした。
そして、オードリーのANNにゲスト出演した回の評価も相まって弘中綾香のANNへの期待も高まった。
それだけに弘中ANNのスタンスには落胆した。

ハマ・オカモトのANN0は、TOSHI-LOW(+菅田将暉)の乱入から始まり流暢なトークが魅力的だった。
Creepy NutsのANN0をはじめ多くの番組にゲスト出演し、自身も冠番組を持っているだけあって面白かった。
Creepy NutsのANN0には年一でゲストに来て欲しい。

真空ジェシカのラジオ父ちゃんは、ラフターナイトの年間チャンピオン特番。
ギガラジオ(YouTube)の狂気をなんとか枠にはめ込んで放送していた。「巨乳好きに悪い奴はいない」コーナーは最高だった。

中村倫也のANNは、菅田将暉のANNの代打特番。
中村倫也の柔軟さとリアクションメールの広げ方、作家・福田との相性がよかった。
イケメン俳優がラジオが上手いと男性からの好感度がめちゃくちゃ上がるなあと実感した。

ラジオ年間ベスト10

10.「女子高生みたいに言うな!」
12月12日放送 岡村隆史のANN

昨年に続いて開催された「岡-1グランプリ」。ミキ昴生がギャンギャン吠えている様子が面白かった。

9. 「矢野誠一イィィィッッ!!!」
1月13日放送 神田松之丞 問わず語りの松之丞

前述。

8. 「嫁の肩を抱かれて」
9月28日放送 オードリーのANN

かすがくんの作文初登場回。大好き。

7. 「匿名『MONGOL嘘800の小さなコアのうた』」
6月4日放送 アルコ&ピース D.C.GARAGE

加地メタルジャケットからの流れで平子がリスナーから糾弾された回。
なんで匿名なんだよこいつ。

6. 「エミール」
2月16日放送 オードリーのANN

若林が春日の実家を訪れたフリートークの回。
武道館用に用意したトーク候補を卸したのか!?と思うほど。
はい、エミール。

5. 「駆け抜けてもぐら」
4月5日放送 空気階段の踊り場

銀杏BOYZ・峯田和伸が『ダウンタウンDX』にてもぐらとのエピソードを話したことを受けて、もぐら側から見た物語。
ドキュメンタリーラジオの象徴。

4. 「9を10にしてください」
11月23日放送 オードリーのANN

若林結婚報告回。
「嫁が見え始めた」という岡村のフレーズを拝借した若林が数ヶ月にわたって張った伏線を回収した。

3. 「お前はずっとNo.2だ」
11月12日放送 火曜JUNK 爆笑問題カーボーイ

27時間テレビの太田の失態の目撃者としてゲスト出演した鬼越トマホークが暴れまくった回。
Twitterを見てみると、2019のベストラジオはこれでしょ、と推している人も多数見受けられた。
その後のタイタンライブ出演→プチブレイクの流れまで痛快だった。
年越し特番に出たときの「アルピーのネタはAVで言ったらスカトロ」も名パンチラインだった。

2. 「アーユーエドシーラン?」「(お前コカインやってんのか?)」
10月1日放送 Creepy NutsのANN0

ロンドンにてDMC世界一に輝いたDJ松永が、エド・シーランを探しに夜のロンドンを徘徊した回。
小雨の橋の下の若者に声をかけた松永は、逆に「コカインやってんのか?」とドン引きされていた。
「板の上の魔物」のPVではCreepy Nuts主催のフェスにエド・シーランが出演し、Creepy Nutsと佐久間さんが一部に昇格した様子が描かれていた。夢を現実にできるか。

1. 「敵はこんな近くにいたかゴラァ」
4月27日放送 オードリーのANN

春日フライデー回。
若林の激昴とクミさんの電話の最強タッグでなんとか「オードリー史上最大の危機」を逃れた。
佐久間さん曰く「生き様芸人」若林の実力な遺憾無く発揮されていて、結果として最高の放送だった。
そのあと、中川パラダイスに「さよなら」を告げた『オドぜひ』まで含めてぜひ。

2019年は芸人ラジオの事件がたくさん起きた年だった。
2020年は「アンタッチャブルのシカゴマンゴ」の文脈が回収されることを切に願う。

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