It's My Life

連絡手段がEメールからLINEやSMSに変わって、短文で自己表現する機会が増えた。
そして、今の常識に追いつけない人は「時代遅れ」のレッテルを貼られ、イマドキの人の嘲笑を買う。

Twitterを見ると顕著だ。
赤いエクスクラメーションマークの絵文字を使っているアカウントは既に見込みがない。
旭日旗をヘッダーにしているアカウントには関わってはいけない。逆もまた然り。
芸能人に罵倒のリプライを送る専用のプロフ画像初期設定アカウントもダメだ。

売れていないグラドルのリプライ欄は地獄だ。
どうにか繋がろうとする接触厨とタレントからのリプライが生きがいの認知厨の宝庫である。
僕は疲れた時にそんな無間地獄を覗く。

LINEの口調というのも考えものだ。
まだ関係性が出来上がっていない相手に対して、どんな文体で返信しようか?
大学に入った当初は迷走していた。
印象を柔らかくするために語尾に「笑」つけようか。括弧もつけた方がいいのか。半角ダブリューの方がいいのか。
文体で格好つけるなんて考えなくていいのに。過剰な自意識は人を殺す。

YUIよろしく「返事はすぐにしちゃダメだ」という考え方に染まりかけたこともあった。
頭の中がFLOWER FLOWERである。そんな日々はGood-bye days.
LINEなんて即レスこそ至上至高だ。脳ミソを使わずに思い浮かんだ言葉を綴るに限る。

そういえば、中学の頃にも同じような悩みを抱えていた。まだEメールの時代だ。
メールには署名という機能がある。「iPhoneから送信」というアレだ。今は「○○大学○○学部○○学科○年 (名前)」の打ち込みを省略するのに重宝している。
当時の僕は何を思ったか、そこに気に入った曲のサビの歌詞をコピー&ペーストしていた。
自分の趣味嗜好を暗に伝えることでブランディングしようとしていたのかもしれない。
小学校の同級生の女子と久々に連絡を取った時、「なにこれ?笑」と言われたのを思い出す。
この「笑」には嘲り蔑み揶揄皮肉といろいろ含意される。

miwaのライブでアップテンポな曲でも立たずに観覧している客に腹を立て、3ツイートに渡って怒りをぶちまけていた時代である。
そりゃこれくらいの尖り方をするだろう。
いま考えれば、あの人は関係者か何かなんだろうな。別にライブなんて自分なりに楽しめばいい。

ここのところ、LINEも自分を飾らないようにしようと決めた。
!や顔文字の多用は心を削る。度々の「!」は素っ気なさの隠れ蓑だ。
無理に「イマドキ」に染まろうとするのは疲れる。時代を気にして軸を失くしたオッサンは滑稽だと思う。

最近、ゼミのLINEグループができた。周りから一年遅れてゼミに入った僕は、なぜかゼミ長になった。
はじめてのゼミ飲み会についてのLINEを流した。

「ゼミ長の〇〇です!よろしくお願いします!」

エクスクラメーションマークのオンパレード。
まだ初対面の相手には自分を偽ったままでいるしかなかった。
よく考えたら僕はまだ21だし、オッサンではない。まだ時代に食らいついていたい。

それでもきっと大丈夫。
マジメにやってきたじゃない
情熱なくさないように
ススメRock'n roll Life.

#コラム #エッセイ #LINE #Twitter

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