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明日海を見に行こう

【あらすじ】
ここ数週で仕事が忙しくなり、私生活もほんのり不調だし頭の中はキャパオーバー!
あーーっ、久々に非日常的な景色が見たい!!!!!
別世界みたいな景色が見たい!!!!
そう思った金曜日の昼下がり、千葉県民の私
は「千葉県 海」と検索したのだった。

7月29日(金)
13時ごろ

千葉といえど東京寄りに住んでいるので、館山や九十九里は遠すぎる。なるべく家から近い海を調べると、数駅先の海がさっそく見つかった。
インスタで雰囲気をチェックすると、どうやら白い砂が敷き詰められているようで、「映え写真を撮ろう♡」みたいなポストがあった。
映えないよりは映えるほうがいいっしょ!とギャルのようなマインドになった私は終わりの見えない仕事に戻ることにした。

21時ごろ
割と残業をしてしまいクタクタになってしまったが、電車の中で明日のスケジュールを立てることにした。
どうせ見るなら朝焼けか夕焼けが見たい。しかし明日は土曜日。日中や夕暮れ時はファミリー、カップル、パリピばかりになりそう。
一人で来た女でも周りを気にせずリラックスできる時間帯であることが大事なので早朝を狙うことにした。

では、朝焼けの写真を撮るには何時に行けばいいのかを調べると、日の出の一時間前から張り込めというブログが出てきた。
さっそく日の出時刻を調べると出てきた時刻は「4:45」。当然その一時間前は「3:45」。日の出早すぎわろた。
スピッツの「♪明日海を見に行こう〜眠らないで二人で行こう〜」っていう歌を思い出した。
絵になる光景を描いた素敵な歌だと思う。でも私は眠りたいし一人なんだよなあ。

夜通し張り込む元気も場所も無かったので、とりあえず始発にすることにした。
バスの始発に合わせると6時ごろの電車になるが、家から一時間以内で着けるらしい。さすがに朝焼けは無理だけどまあいっか。
起きれるかな。起きれなかったら日曜にしよ。などグダグダ考えていたらアラームもかけずに寝落ちしてしまった。

7月30日(土)
5時頃

奇跡的になぜか目が覚めた。
のに二度寝してしまった。

5時半すぎ
奇跡的にもう一度目が覚めた。
起きなきゃ!!!!という使命感に駆られ、化粧もそこそこに全力で支度。

6時頃
出発。
予定していた電車よりは遅くなったが7時前には着けるようだった。
まだうっすらと空に赤さがあって、暑さはほんのりレベル。
いつも会社に向かうときは人通りが多い道も、ランナーか犬の散歩の人たちが数人いるぐらい。
すでに非日常は始まっている。ワクワク。
電車も空いていたしワクワクしたので車内で自撮りした。載せないけど。

電車を降りてバスに乗り換えた。
バス乗るのって緊張する。前から乗るのか後から乗るのか、支払いは先なのか後なのか。
グダグダしてると責められるし。苦手。
でも今回は優しい運転手さんだった。一安心。

バスから見る景色にもワクワクする。
海風のせいか団地のベランダがものすごく錆びているのを眺めたり、まだ6時半ぐらいなのに洗濯物がしっかり干されていて、普段の自分は余裕で寝ている時間なのにみんなマメだなと思ったりした。
知らない街の知らないマンションの一室にも生活している人がいるっておもしろい。
思えば普段電車から景色を見てるときもそういうことを考えたりしている。
自分はそういうことを考えるのが好きみたいだ。

6時40分ぐらい
終点で降りたものの、この近くに本当に海があるのかという雰囲気だった。
道が合っているのか不安に思いつつまっすぐ進むと、おしゃれな白いデッキが見えてきた。
海だ…!!!!!!
海だよー!!!!!!!

おしゃれすぎてびっくりした

デッキにはテーブルと椅子が数セットあり、既に地元の方と思われる人たちで数席埋まっていた。
夫婦や、ワンちゃんを連れている人、一人で来ているおじさんなどがいて、たまに知り合いであろう人たちが仲良く話していたりした。

デッキの左サイド。

砂浜の白さと対比すると水はそこまで綺麗というわけではなさそうだった。
でも調べたところ昔よりはずっと綺麗になったらしい。

テンションが上がって、落ち着きなくデッキの右に行ったり前に行ったり左に行ったりしながら写真を撮った。

右サイドからの景色
左サイドからの景色。工場らしきものと船が見えた。
前からの景色

撮影タイムを終え、椅子に座って海を眺めた。
風が強めに吹いていて波の音がよく聞こえた。
疲れたときによくSpotifyで波の音を聞いたりするが、久々に聞いた本物の波の音はとても大きくて身体が飲みこまれそうだった。
少し曇りがかっていたけれど遠くの空は晴れていて、海はゆらゆら青くうねっていた。
涼しい風に吹かれ、とても心地よかった。チルってやつだ。

浜辺も歩いてみた。
サンダルの中に砂が入り込む。
足の裏に感じる砂の感触が気持ちいい。
砂浜を歩くの、何年振りだろう。

人差し指が長いギリシャ型、外反母趾、扁平足。

ふたたびデッキに戻り、ノートに感じたことを書いたりした。
途中何匹かワンちゃんが来てとてもかわいかったし、インスタグラマーって感じの女の子が砂の上でポーズを取って撮影メンバーっぽい人が撮っていた。インスタ職人の朝は早い。(私も写真撮ってたから人のこと言えない)

そろそろお腹が空いたので帰ろうかなと思い始めた頃、デッキにいたおっさんが大声で歌い出してうろつき始めたんだけどあれは一体何だったんだろう。不審者?
おとなしくしてたワンちゃんたちがびっくりして吠え出しちゃって飼い主さんが申し訳なさそうにしてたけどあれは100%おっさんが悪い👎犬たちに謝ってくれや😠という気持ちになった。

8時頃
歌うおっさんだけは印象が悪かったものの、満足したので駅へのバスに乗り込んだ。
だけどこのまま帰るのも勿体無い気がして、朝ごはんを食べられる場所を調べた。
駅の近くに喫茶店があり、そこでモーニングがいただけるとのことでそこに向かうことにした。

8時半頃
駅前のビルの2階、緊張しながら店内に入るとマスターの「いらっしゃいませ〜」という声が聞こえた。
座っていいのかなとアセアセしていると優しそうな声で「お好きなところにどうぞ〜」と言われた。

窓が見える席に座り、モーニングのBセットを頼んだ。
ちょっと古いけど清潔感のあるお店だった。
昔は喫煙ができたようだけど今は全面禁煙らしい。

レトロでかわいい。棚には新聞や週刊誌が置いてある。
前のお客さんのお水がいいかんじ。

店内には60代ぐらいの一人で来ているおじさんが数人いた。
さっきの海もそれぐらいのおじさんが一人でたたずんでいたし、おじさんは一人になりたいのかもしれない。
そして私は世のおじさんたちと感性が似ているのかもしれない。

私の後にも常連のおじさんが何人か入ってきた。
慣れた手つきで棚から週刊誌を持って席に着き、マスターに「いつもの」と注文していた。
「いつもの」って注文している人、リアルで初めて見たかもしれない。テンションが上がった。
マスターはそういう常連さんにも長話をするわけでもなく、かといって突き放すわけでもなく物腰柔らかく一言二言何か話して調理場へ戻っていった。
なんかいいなと思った。

調理場から聞こえてくる音もいいなあと思っているとモーニングが来た。
豪華!ってわけじゃないんだけど、手作り感があって絶対うまいやつ〜🍳

案の定おいしかった。
イメージ通りのあったかい味。
コーヒーも美味しかった。ごちそうさまでした。
お店で誰かと特別なにか話したわけじゃないけど、絶妙な距離感で優しい接客をしてくださって心が温かくなった。

9時過ぎ
喫茶店を出て街の方を散歩しようかと思ったものの、暑くなってきたので帰ることにした。
駅にはこれから海に向かう人が結構いたので早く行って正解だったなと思った。

っていう感じで海を見てきました。
行ってよかったです。
やっぱり朝焼けか夕焼けも見たいけどファミリー、カップル、パリピに囲まれたらリラックス&チルどころじゃなくなりそうなので、冬の早朝とかはアリかもしれないと思います。
早朝海チャレンジクセになりそう🤪🌊

ここまでお付き合いいただきありがとうございました🙏

#日記 #海  #散歩 #喫茶

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