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2024年5月の記事一覧

砂金➖詩

 私の好きな物書きが言った
「しあわせは、川の底に輝く
 砂金のようなもの」
 愛も似たようなもので
 鮮烈さなど要らなかったと知った

 さんざめき蕩けるような川の底
 目を移ろわせれば反射して輝く砂金
 一粒ずつ拾ってください

 人を愛せたことは
 同時に大きな悲しみが
 確約されたようなものだ

 だけどその砂金の輝きを見つめていると
 見つめていると

鋒を君に突き立て流れ出るは生命

ここは終点➖詩

暁の空の色が溶けた海を見ていた
さざなみは私をまた一人にした

もう行く先はない

滅びゆく体 腐りゆく体液

寂しさにほんの少しミルクを注いだような波の音
ゆらめいて消える ゆらめいている

私は 本当にここに来たかったのだろうか

みんなどこに向かっているの?

燃えるような朝日も
芯から凍えた私を置き去りにする
指先はぎこちなく

ここは終点、行く先はない。

この広い浜辺に閉じ込められてい

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