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クリティカルシンキング(批判的思考)

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2021年2月の記事一覧

自己都合な解釈をするときに起こるあの現象「批判的思考」+24

クリティカルシンキングシリーズの続きです。(+10,+20,+21,+22,+23) 前回は、常識の定義と常識を決めるまでのプロセスの説明をしました。今回は、「認知的不協和」についてです。 こんなときあなたはどう考える?たとえば「クレヨンしんちゃん」のしんちゃんが、昼寝をしている母みさえのために庭の洗濯物を畳もうとしました。しかし洗濯物を洗濯干しから取ろうとしたところ、まちがって地面に落としてしまいます。外は雨が降っていて地面はぐちゃぐちゃ。洗濯物も汚れてしまいました。

「常識」を信じて傷つかないための処方箋「批判的思考」+23

クリティカルシンキングシリーズの続きです。(+10,+20,+21,+22) 前回は、習慣的な原因帰属のパターン次第では、抑うつ傾向が出てしまう話をしました。まちがった帰属スタイルを使い続けると、いつまで経っても正確な原因帰属はできません。 今回はそんな間違った原因を帰属するときに足を引っ張られる「常識」について考えます。 ここでの常識の定義 ここでの常識の定義は、「普遍的に正しい事実」とします。[常識]は文脈によって意味が変わりやすいので注意してください。「あたりまえ

抑うつ的な帰属スタイルに気をつける「批判的思考」+22

クリティカルシンキングシリーズの続きです。(+10,+20,+21) 前回は、原因帰属を行うときの4つの視点をご紹介しました。この4つの視点を行き来できると建設的な原因帰属が行なえます。 今回はこの4つの視点の使い方次第で、抑うつ状態になったり、逆にレジリエンス状態(逆境に打ち勝つ)になったりする理由をご紹介します。 いつ、どんなときも、アホな自分?前回の復習からいきましょう。原因帰属を行うときの視点は以下の4つです。 結果が起こったとき、この4つを使って原因を帰属す

原因帰属の4つの視点「批判的思考」#21

クリティカルシンキングシリーズの続きです。(+10,+20) 前回は、自己奉仕バイアスを説明しました。今回は、自分の行動を帰属するときに参考になる4つの視点をご紹介します。この4つの視点を持っておくだけでもムダに悩む回数が減り、建設的な思考がやりやすくなりますので、使ってみてください。 1.内的⇔外的テストで高得点を取れたのが、自分の努力次第と捉えるか、テストがカンタンだったからと捉えるかの違いです。言い換えると、自分に焦点を当てるのか、環境に焦点を当てるのかの違いとも言