ガクセイ気分

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頭の体操のためにくだらない話を「書く習慣」というアプリで書いてます コメントやアドバイス頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。

最近の記事

「届かぬ想い」

みんなの安全守ります♪全米ライフル協会♪ 流れるCMを見て実感がわいてきた ほんとにアメリカにいるんだ… 僕は難しい手術を受けるためにアメリカに来てさっき手術を終えた 腕には点滴、嬉しいアメリカンサイズ さすがアメリカ…何もかもスケールが大きいや 今日を迎えるまでにずいぶん時間がかかった 手術が怖くてゴネていたら親がプロ野球選手を呼んでくれたりもした 「プロなら僕の為にホームラン打ってよ」 結果は3三振で途中交代、3打席目、バットを短く持ってヒットを狙った事

    • 【短小説】スリル

      「スリル」 ガシャン! 思いっきり屋根瓦を踏み抜いてしまった 早く逃げないと… 異変に気付き犬がけたたましく吠える 腰まで埋まってなかなか抜け出せない となり近所の犬まで吠えだして大合唱が始まった だから犬はキライなんだ 私は通称「キャッツアイ」この道20年のベテラン怪盗だ 表の顔は平凡な二児の母で万引きGメンの仕事をしている 絶対的な立場から万引き犯に説くモラルや人格否定ほど気持ちの良いものはない その後、優しい言葉で語りかけ理解を示し、心からの謝罪を

      • 【短小説】     あなたとわたし

        「あなたとわたし」 「久し振りだね…あれからもう二年が経ったね…実はわたし……今度結婚するんだ」 かつて結婚を誓ったあなたへ…ようやく結婚の報告が出来たよ 「すごく優しい人でね、人柄に惹かれたんだ。きっかけはあの事故で私の担当になってくれた…」 あなたを裏切った事になるのかな? あなたは「そんなことないよ」って優しく微笑んでくれると思うけど… 「…あの人待たせてるからそろそろ行くね。あなたが大好きだった甘栗、お供えしたから沢山食べてね…さようなら」 大きな栗の木

        • 【短小説】哀愁をそそる

          「哀愁をそそる」 「綺麗だよ、エッチだね」 大根にそう語りかけるのは真っ黒に日焼けした寡黙で不器用な男だ セクシー大根を作り続けて20年が経つ 実を言うとニュースやネットで取り上げられるセクシー大根はすべて彼の作品だ 彼自身が褒められることはない、それでも世間の評判は彼に届いている 「あんな男と別れちまえよ、あいつにお前はもったいないぜ」 彼の褒め方によって様々なセクシー大根が生まれる、団地妻大根が好評だ 出て行った妻のことも少しは褒めていたら…しかし結婚して

        「届かぬ想い」

          【短小説】もう一つの物語

          「もう一つの物語」 プルルル…プルルル… 鳴り止まない着信音 日々の生活に疲れた私は会社とは反対の電車に乗り海に来ていた 昨夜、天候が荒れたせいだろう、浜辺には色んな物が流れ着いていた カギ爪、ドクロの旗、イカダセット 生まれ変われってことか…? 私は大海原に漕ぎ出した 本日は快晴なり ……… 財布から別れた妻の写真を取り出す 未練がましい奴め…生まれ変わるんだろう?しっかりしろ 私の上空を旋回していたオウムが肩に止まった 「船長!船長!奥さんデスか

          【短小説】もう一つの物語

          【短小説】眩しいあの娘

          「パシャパシャパシャパシャ!パシャパシャパシャパシャ!」 ものすごい数のシャッター音だ 僕は今、陸上競技場に来ている 今、跳んだのはテレビで話題になった高校陸上界のアイドルだ 高校生の陸上大会なのにすごい観客の数だ 噂では芸能事務所のスカウトも足を運んでいるらしい それにしても女子陸上ってこんな刺激的なカッコで競技するんだ… 女子がスタートラインに並ぶ 一斉に脂っこい男達はカメラを構える 欲求の大きさを具現化したかのようなデカいカメラだ 「パシャパシャパシ

          【短小説】眩しいあの娘

          【短小説】つまらないことでも

          「つまらないことでも」 みなさんは吉川晃司と大友康平をご存じでしょうか? いいえ、違います、彼らはロックスターではありません。 彼らはある暗殺機関に属していた殺し屋なんです。 そして私はその暗殺機関で受付嬢として働いていました。 二人の男と一人の女…そうです、吉川と大友は私を巡って争ったことがあるんです。 吉川晃司と言えばシンバルキック。 その威力は凄まじくシンバルパンチの二倍の威力があったそうです。 そして大友康平と言えば華麗なマイクスタンドパフォーマンス。

          【短小説】つまらないことでも

          【短小説】懐かしく思うこと

          「懐かしく思うこと」 先週、学生時代、部活で共に汗を流した友達から連絡があり、15年振りに再会した 最初は学生時代の懐かしい話で盛り上がっていたが話題は現在の話へ 僕は「外資系で時間に追われながら働いてるよ」と言った 友達は数年前に会社を立ち上げて順調に業績を伸ばしてると答えると急にビジネスマンの顔つきになった …この流れはマズい 僕は慌てて学生時代の話に戻して事なきを得た 食事のあと、友達の買い物に付き合うことに 友達が立ち寄ったのはペルシャ絨毯の専門店

          【短小説】懐かしく思うこと

          【短小説】紅茶の香り

          紅茶の香り ついに捕まってしまった 全部並べたら体育館1つじゃ足りないとベテラン刑事は言った ここらが潮時か ベテラン刑事は言った 「腹減っただろう?」 ここで「はい」と答えれば観念したと見なされる 「…体育館に綺麗に並べると約束してくれますか?」 「もちろん」 私は今日、下着泥棒を引退する 「私がやりました」 ベテラン刑事は優しくうなずいた ドアが開く 紅茶の香りが広がる …冗談だろう? テーブルにはダージリンとシフォンケーキ 下着泥棒だぞ…

          【短小説】紅茶の香り

          【短小説】誰にも言えない秘密

          「誰にも言えない秘密」 日本海の荒波が育てた逞しい広背筋から生まれた力が拳へと伝わり彼女のボディに突き刺さった。 土台無理だったんじゃ、穏やかな湖で生まれた淡水人魚の彼女にいくらボクシングを叩き込んでも海水人魚に勝てるわけねぇわ。 満身創痍の彼女をそっと湖に戻す…斜めに泳いどる…もうダメかもしれん。 「じゃあの」 わしはそう呟いて広島へ帰った。

          【短小説】誰にも言えない秘密

          【短小説】鏡

          「鏡」 何も釣れなかった…二週間ぶりの休日だったのに…こんなことなら家で寝てればよかった なんだか浜辺が騒がしい…近所のチンピラだ、そいつらに羽交い締めにされてボディブローを食らってるのは…ウミガメ!? ウミガメならいいか… 気配を殺し足を早める 「ちょっと待って下さいよぉ!」 若手芸人?…いやウミガメが喋ったのか!? チンピラがこちらに気付く 逃げ出す僕、逃げる者を追いかける習性のチンピラ 目が覚めた…綺麗な人がたくさん…キラキラした場所…もしかしてここは

          【短小説】突然の君の訪問

          「突然の君の訪問」 「へぇ、綺麗にしてんじゃん?おっ、エッチな本発見!」 「ちょ、やめてよ!」 まさかこんなやり取りを高校のアイドルだった君と出来るなんて… 「あらー…ホントに最低限のモノしか置いてないね」 冷蔵庫、ロデオボーイ、ベッド…無趣味でつまらない男の部屋…なんだか急に恥ずかしくなってきた ドアを開けた瞬間、君だとわかった、卒業して15年も経つのに君は全く変わってない 「テレビとか見ないの?」と彼女 「あ、無いからスマホのワンセグで見てるんだ」と僕

          【短小説】突然の君の訪問

          【短小説】愛言葉

          愛言葉 「山」 「川」 「入って」 忍者に合言葉は必要 愛に言葉は要らない

          【短小説】愛言葉

          【短小説】「声が枯れるまで」

          「声が枯れるまで」 彼が私を置いていってしまう どうしてみんな私を置いていってしまうの? 誰か…誰か彼を助けてっ…! その時、ジープが土煙をあげ救護所の前で止まった 土煙の中から現れたのは白衣を着た五人の男たち 私は彼らにすがって懇願した 「お願い!彼が死んでしまう!助けて!」 すると無精髭のリーダーらしき男が答えた 「すいません…私達は国境なき肛門科医師団なので…」 私は声が枯れるまで叫んだ 「死ねぇー!…死んでくれぇー!」

          【短小説】「声が枯れるまで」

          【短小説】開けないLINE

          「開けないLINE」 私をのぞいてみんな開けているようだ どうしよう…バレてしまう 授業が始まる前にこれからクラスメイトとなる皆と少しだけ話したが誰も私より知識があるとは思えなかった 一人は「何もしてないのに動かなくなる」と もう一人は「寂しかったから」と 最後の一人は「腰痛で毎日つらい」と愚痴をこぼしていた そんな人達だったからつい自分は充実したスマホライフを送っていると吹聴してしまった それなのに… 様子のおかしい私に気付き頬に大きな傷がある教官が近付い

          【短小説】開けないLINE

          【短小説】夜景

          「夜景」 夜景の見えるレストランに着いた時、プロポーズされると感じた この時を待っていたはずなのに… 料理を注文するときタッチパネルをぐっと押す彼を見て醒めてしまったのだ さらに操作ミスで目玉焼きハンバーグが四つも来た事も拍車をかけた 私…この人で良いのかな? そう思った瞬間、堰を切ったように溢れ出した メンソレータムを使い切る彼 髪を切りすぎて風邪を引く彼 車酔いする彼 交差跳びが出来ない彼… ふと顔を上げた時、そこには居たのは醜悪なガマガエル これ

          【短小説】夜景