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風呂になる! 「山賊ふみまろナイト」東高円寺現地レポート(杉本健太郎)『暇』2024年3月号


2024年2月10日、東高円寺たまりBar

 2月10日夜8時、私は東高円寺駅のたまりBar(杉並区高円寺南1−22−18)にいた。当誌で「ふみまろの因数分解」を連載している山賊ふみまろの初イベントを開催する夜だからだ。昨年末からたまりBar店長の中江大珠君と「ふみまろの定例イベントをやるべきときがきた」と議論に議論を重ねて具現化したオールナイトイベントであるが、「タガが外れた心の山賊」としてのふみまろの人間性を十二分にひき出すため「大爆発」「とても尋常とは思えない」「ことによると馬鹿なのか」の3要素をキーコンセプトとしたTRASHBOOKS×たまりBarの共催イベントだ。

 当日はふみまろに金を貸している心優しい債権者の方も来場し(『暇』2023年11月号「『間合い』で人から金を借りるスキルとは?」参照)、のっけから大満席の大にぎわいでスタート。その場に強く働いていた「力」は明らかにふみまろの人望と間合いの引力だった。オープンマイク形式でふみまろをよく知る参加者の話を聞く。

——最近の山賊ふみまろから変化を感じることは?
参加者A「3カ月に1回ぐらいは山賊と会っているんですが、変化としては、だんだん思想を語ることが増えてきた」
参加者B「高度なことを言うようになってきたよね」
ふみまろ「高度だとは思ってないけど。ドストエフスキーとかああいうのを読んだりとか」
参加者B「あ、読むんだ?」
ふみまろ「めちゃくちゃおもしろい。去年の夏に『地下室の手記』を杉本さんの家からふんだくってきた。人間の深層心理が知れる文学ってのがおもしろいと思った。もともと俺は人間の精神に好奇心があるから。それのツールとして使う感じ。そういうのはある。それでちょこちょこ読んでいる」
参加者A「ふみまろは昔も天然だった。アグレッシブさでおもしろい」
ふみまろ「っていうか、俺は馬鹿なんだよ。パワー感はあったな」
参加者A「ふみまろは足が折れている状態なのに、二郎に誘ったら自転車に乗ってきた(資料写真)
ふみまろ「骨は折っても飯は食えるから!」

【資料写真】骨は折っても飯は食える

 午前2時をまわったあたりでふみまろは「超大盛ペヤング」をケチャップのみで食うなどし、その後も話は尽きず東高円寺の夜は明け、午前6時30分に山賊ふみまろナイトはクローズした。第2回以降は山賊ふみまろとさまざまなジャンルの表現者との対談形式となる予定だ。『暇』誌ゆかりのあの人物が登場するかもしれない。次回は5月ごろの開催を予定している。

『暇』2024年3月号「今年こそ間合いをやる」

【TRASHBOOKS既刊】


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