見出し画像

「良いデザイン」ってなんだろう?

ひとことでまとめると:見た人や使ってる人が「良い!」って思えば良いデザイン

冒頭から誤解を生みそうな表現になってしまいましたが、どういうことを指しているのか?はちゃんと書きますのでもうちょっとお付き合いください。

どういうこと?

ドン・キホーテのポップを思い出してください。
文字量・色・レイアウトなど、情報の詰め込まれ方がすごいですよね。
ネットに溢れるおしゃれなデザイン講座を基準に採点したらめちゃくちゃ低い点数がついてしまうと思います。
(弁明:ダサいもの代表みたいに書いちゃってますが、私は書き文字が好きなのであのポップが好きです)

でも、ドン・キホーテを利用するユーザーは値段の安さいつでも開いてること、たくさん商品があって面白いものが買えることなどに価値を感じています。

仮にポップの色数を抑えて・余白を十分に設けて・最低限の構成要素にしたところで「こういうのがカッコいいよね!」というデザイナーの気持ちが満たされるだけでしょう。
情報がギッチギチになったとしてもユーザーが「へ〜、こんなものもあるんだ〜」と思えるような説明文を追加する方がドン・キホーテユーザーにとって良いデザインなはずなのです。

しかし、あのポップをApple Storeで使ったらそれはそれは悪いデザインに早変わりします。
ユーザーの属性が全然違うので「なんだこのダサいポップ、Apple終わったな」なんてコメントされる姿が浮かびますね。

---

まとめると、絶対に良いデザインというものは存在しなくて、「この場所においては良いデザイン」「あの人達にとっては良いデザイン」を適切に選ばなければならないということです。
デザインのコンセプトを決める前に「これって誰が見るんだ?どこで使われるんだ?」を考えたいですね、というお話でした。


なんでそう思うようになったか?

ここからはオマケです。
私自身を振り返ると大学3年か、4年の初めくらいまではオシャレでカッコよければ良いデザインという気持ちが強かったと思います。
もちろん分かりやすさや使いやすさも意識していましたが、それはあくまでカッコいいことが前提での意識でした。

なんとなく違和感を覚えたのは、大衆っぽいブランドや企業がいかにも最近っぽいロゴやシンボルにリブランディングする案件をよく見るようになったからかもしれません。
「そんなかっこいいロゴだけど、サービス自体は安さ重視なんだよね……?」と不一致を感じてしまいました。

あとは、保存アイコンがいつまでフロッピーディスクなのかという話もそうです。
フロッピーを使ったことのある世代にとっては「物理的にフロッピーを刺して保存した」体験があるので分かりやすい記号なのでしょう。
でも、使ったことのない世代には何も実態に即さない記号なのでピンと来ないで覚えゲーな状態かもしれません。

こういった事象をぼんやり眺めているうちに、オシャレ=良いではないんだなと感じるようになり、少しずつまとまってきた考えを投稿するに至りました。

最後まで読んでいただいてありがとうございます!