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スランプと失恋はニアピン賞。



2020年のとある日、
突然、私のアイデンティティのひとつである"文章"が書けなくなってしまった。

書いては消して、書いては消して。
いつまでも完成しない下書きは、200を超えてた。

人生で一番好きだった彼に彼女が出来たことを知った時と同じくらいの悲しみで、ガチで吐き気がした。


言葉が浮かばない、書きたくない。
前からじわじわとそんな気配はしていたけれど、
本当に書き方が分からなくなってしまって。

どうして書けないの?理由は何なの?



考えても何も思い浮かばなくて、
いつの間にか心の中に高く積み重なっていた
どす黒いなにかとともに、
心も身体も泥沼に沈んで動けなくなった。


無事死亡。
疲れてる。とにかく休もう。



そこから丸1年ほど、
自分のことを書くのをやめてた。

いや、正確には何度か書こうと試みたけど
公開には至らなかった。

書くことの楽しさは、もう忘れようとしてた。



でも、定期的に頭をよぎるんだよね。
元カレみたいにさぁ。笑

ふと、連絡してみたくなってスマホを取り出し、
文字を打ってみるも、
やっぱりやめておこうと画面を閉じる、
みたいなあの感じ。笑

"書いたあとの満たされた気持ち"を無意識に思い出してしまう。




とりあえず、文章以外のことに目を向けよう。

そう思っていても、私はSNSの中でもTwitterがお気に入りだから、だらだらと見てしまっていた。

140の限られた文字数の中に、奇想天外な概念をぶち込んで来る世界がおもしろくってお腹がよじれるほど笑ったし、そのセンスが心底羨ましかった。



くそっ。私もなんかかっこいい文章を書きたい。
こんなに自分の紡ぐ文章が好きなのに。

小学校時代の至福は、図書室でベートーベンやショパンなど偉人の伝記を読み漁ることだったし、学校の勉強で最も得意なことが作文だった。


周りの子達がやっとの思いで言葉を絞り出している中、私のモーニング娘。の鉛筆は爆速で作文用紙を文字で埋めて尽くしていたし、

みんなの作文も書いてあげたいくらいだよ、といつも思っていた。

私の人生の99%はこのテンションで生きていた。




それなのに。書くことが恐怖だなんて。
…私は一体、なにがそんなに怖いんだ???


自問自答して分かったことは、
「言葉で傷ついたり、傷つけるのが怖い」ということだった。


どうやら私は、無意識に傷ついていたらしい。
他人から他人に向けられたひどい言葉に。



目の前に流れて来るLINEニュースやバズツイート。
それらを何の気なしに覗きこむ。

コメント欄には、それぞれ自分なりの解釈や知識、思いを自由に語っている人達がいる。

その中に存在する誹謗中傷、悪質なコメントを通りすがるたびに嫌な気分になった。


「言葉を、そんな風に使わないでくれよ」



見なければいいことは分かってる。
見てもスルーすればいい。いちいち気に病んでたらキリがないことも分かってるけど。


悲しい。


◯ねとか◯すとか、それ以外でも人を傷つけるための言葉って、刃物で突き刺すのと同じくらいひどいダメージを心に与えている。


その言葉を目にした人はもれなく全員、自分に向けられたわけでもないのに全自動でサクっと心を刺されてしまう。最悪。

こればっかりは、慣れない。いつでも傷つく。




これらを防御出来る人も沢山いる。
けれど私は、出来ない。


他人に向けられた言葉なのに傷ついてしまう自分の弱さが嫌だった。


それに、人を傷つける発信をしている人だって本当は傷ついていると思っている。攻撃は良くないけれど、満たされない心が新たな傷を生んでいる。

そんな世界が悲しくて、どんな言葉を選んで書けば良いのか分からなくなって、怖気付いてしまった。



もういっそのこと、LINEで「クリスマス」「ハロウィン」って打ったら背景にエフェクトが出てくるみたいに、

ディスったら☠️とか🥺とか「わたしは今ごきげんななめでーす😤」みたいな表示が出る仕様にしたら良くないか?


話がそれた。


言葉そのものに影響を受けているとばかり思っていた私はふと、書くのが怖くなった理由にはっきりと気が付いた。

「言葉って、どんな言葉で伝えるかよりも、どんな気持ちを乗せているかの方が大切なんだ。」

「本音に嘘がつけないから、怖いんだ。」



だって私は、憧れの作家さんのようになりたくて、辛い日常でもキラキラした文章を書こうと必死だったから。

それって、フェイクだもん。

ドロドロした部分やかっこ悪い部分を抜きにして、素敵なライフスタイルやマインドを綺麗に美しく書いて魅せることを気にしていたし、

ガチガチの女子受け100点満点の文章を意識して書いてたから。



それは読み手に、気持ちのこもっていない「ありがとう♡感謝♡」をうんざりしながらスクロールさせるという、迷惑な現象を生む。


建前だけで自分を素敵な人に見せるためのテンプレな文章を書いたり、

気持ちは置いてきぼりのまま、天国言葉を言うだけでいいことを起こしたいという驕りには、読み手側は違和感をすぐに感じ取る。



私は心の内を明かすことを怖がって、
トガった角を丸くして発信していたばっかりに、

気持ちと文章の内容が離れてしまっていた。




社会ではずっといいこちゃんを装っていたし、
本音を書くのは今でも怖い。

でも本当は、学校教育への疑問や
どうして沢山の人が不倫を悪として晒すんだろうとか、

タブーに斬り込みたいとずっと思っている。




マジョリティの声を上げることで、
世界が広がったり自由に自分を生きられる人が増えたら嬉しいし、

私の最大の武器は癒しだから、心に寄り添いながらほくほくと癒せる存在になれたらこんなに嬉しいことはありません。



これからは、斬り込みつつもあたたかくてクスッと笑える、読んだら少しでも元気になってもらえるような愛に溢れた文章を書いていこうと思う。



やっぱり、私は書くことに恋をしてる。

言葉には書き手の気持ち、内側のエネルギーが乗って世界に届けられるということを、身を持って知ったから。


悩み苦しむことは汚くもあり美しいものだから、

文章に起こすことで生きざまが残るのは嬉しいし、これからも良きパートナーとして書くことと生きていこうと思う。





というわけで、仲里依紗さまに憧れているイミューズ千怜が作家になりきりスタイルでお送りいたしました。


今後は、西洋占星術や意識理論はもちろんのこと、

最近ハマっているパリジェンヌ、菜食や食育、アロマなど日常も書き綴っていきますので

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xoxo

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