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【つの版】忍殺TRPGリプレイ小説・ライナーノーツ74

 おれだ。溜まったのでやる。気がつけば5月もそろそろ終わり、梅雨が近づいて来ている。端午の節句は旧暦五月午日、新暦では六月の梅雨の行事であり、飯が腐りやすく疫病が流行しやすいので、鍾馗人形や武者鎧や菖蒲の葉を飾って魔除けにしたという。古くよりちまきを作ったり、ドラゴンボートでレースをしたりもするが、たぶんなんかニンジャ真実が含まれている。雨が降らないと鯉のぼりも天に昇ってドラゴンにはなりにくかろう。

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総合目次◇ ◇時系列


【アーカイヴ・オブ・ユース】

 タイトルはアニメ『ブルーアーカイブ』のOPからだ。新しい景色が見たくて焦っているコズミックサイクラー、元ヒキャク・パルクールとして屋上を飛び回っていたフライングレッグス、返せないほどの過去を抱えていそうな気がするインヴィテーションが運命共同体としてオナタカミ/アマクダリ系列企業のアーカイヴを盗むミッションに挑む。全員むさい野郎どもだが気にするな。年がら年中重金属酸性雲に覆われているネオサイタマでは青空など滅多に見えないが、カスミガセキ・ジグラットの最上層からは見えるだろう。

 面白そうなシナリオがPOPしたので、手練れのあいつらにやらせてみた。全員シックスゲイツかシテンノ級の強さになったが、今回は戦闘が任務ではなく、気づかれずにデータを盗み出すのが目的だ。別にインヴィテーションだけでもよかったが、不測の事態に備えたということにしよう。脚力もワザマエも全員やたらと高いため、トラップにもセンサーにも引っかかることなくたちまちプレジデントルームに到着したが、そこへ招かれざる客がやってくる。元シナリオではストンコ隊長たちだが、キョートとの戦争もあるのにネオサイタマで企業の監査してるのも妙だと思ったため、こういう場に似つかわしそうなヴァニティにしてみた。そういやいつぞやこのチームとニアミスしてるな。お付きとしてヨモツブレードも添えてバランスもいい。ガチで戦えばチーム・フライングレッグスが勝ちそうだが、下手に戦うと政治的にヤバいため、見つからないように脱出せねばならない。

 幸いこちらは脚力もワザマエも高く、インヴィテーションはニューロンもイニシアチブも高いため、巡回ドローンを避けて休憩室改め電算機室に飛び込み、機を見計らって脱出すればいい。カラテ勝負ではないものの結構緊張したな。これもニンジャのイクサなのだ。

◆Blue◆

◆Archive◆

【プア・サム・シュガー・オン・ミー】

 タイトルはデフ・レパードの曲からだ。破滅的な女が中に入ってきて馬鹿騒ぎをし、ちょっとのフラッシュで頭がクラクラし、お互いに歩み寄ってやさしくする(砂糖を振りかける)ことになる。

 おれの次元ではメイヘムではなくタクシャカたちがコブラ教団ネオサイタマ支部を仕切っていたが、ソウカイヤを敵に回して壊滅しかかり、ニチョームへ逃げ込んできたことになる。となればニチョーム自警団の出番だが、現状の戦力ではガチで戦うと返り討ちにされかねないし、アイアンコブラ総帥が降臨してヤバい。なので交渉重点のミッションとしてみた。いつもの3人にザクロとブライカンも加えて5人でいけば圧力はかけられるだろう。

 そんなわけで各方面へ連絡をとり、アポイントメントをとって毒蛇の巣へ突入だ。門下生を殴ったりトレジャーを掠奪したりすればアレなのでスルーするしかないが、ヤクザがカラテアナコンダに食われようとするのを見殺しにすれば夢見が悪そうだ。殺してもマズイため囲んで叩いて気絶させ、ヤクザたちを解放するしかない。体力が多いが回避ダイスもないし、手練れニンジャ5人が一斉攻撃を食らわせれば1ターンで倒せる。

 そんなこんなで礼拝堂でのダンゴウだ。元シナリオではジツ重点のハデヤカなるニンジャとメイヘムが相手だが、今回は4対5とはいえ実力差もあり、互いにあまりやりたくないのが実情だ。タクシャカとしては立場上ニチョームの掟においそれと従うわけにもいかず、対話は並行線となろう。すわ全面戦争か、というところで、元シナリオのネタをひねってアイアンコブラ総帥とIRCコトダマ空間で直接交渉できることにした。こっちはハッカー系ソウルの超自然IRC通信持ちが2人、アーチ級ニンジャソウル憑依者が1人いるのだし、ソウルの格的にもドミネイターがふさわしい。そしてこの場をおさめるためには、「ドージョー破り」という形にしてタクシャカを純粋なカラテで打ち倒し、こちらの要求を飲ませればよい。教団は御本尊のお告げには従わねばならんし、カラテカルト教団なのだから納得するだろう。

 というわけで、ドミネイターとタクシャカの一騎打ちだ。ジツ込みならばタクシャカが有利だが、ドミネイターはボックス・カラテのタツジンスキル持ちで連続攻撃でき、カラテ勝負ならば勝ち目はある。とはいえタクシャカは体力で勝り、ニューロン値が高いぶん回避ダイスも多く、先手をとって猛攻を畳み掛けてくるので油断ならない。ドミネイターが負けたらアーチ級ソウルの覚醒とかで復活させようかと思っていたが、アドレナリン・ブーストや緊急回避ダイスをなんとか削り、体力を削りきって勝利した。ブッダやボディサットヴァは起きていたようだ。しかしソウカイヤと敵対するカルト教団と共存するってのも、なかなかリスクがでかそうではあるな。

◆Pour Some◆

◆Sugar On Me◆

【ウェアウルフ・バイ・ナイト】

 タイトルはマーベル・コミック&スタジオの作品からだ。実際「人狼」に関するシナリオではあるが、ダイアウルフ=サンはおれの次元ではもう死んだので出てこない。ネオカブキチョで騒ぎを起こせばソウカイヤや傭兵の出番だが、ニチョーム内の調査はニチョーム側がやるしかなかろう。

 前回の冒険でドミネイターが単独で大活躍し名声を稼いだため、バランス調整として今回彼女はお休みだ。代打としてファイアキラーに出てもらうがファイアランナー&ドゥームキラーと名前や能力がかぶるな。まあタツジンスキルはハッカーだけでカラテはさほどでもないしよかろう。トライアングルリープ・ランスキックが当たれば体力を4も削れるのでそこそこ強い。

 元シナリオの展開を端折りながらやっていくと、ホームレスのねぐらにたどり着く。元シナリオでは発狂ホームレスはすでに死んでおり、薬瓶から犯人をたどっていくのだが、足がつくようなもんを置いておくのもどうかと思い、周りのホームレスも暴走させてイチモ・ダジーンにする策としてみた。モータルとはいえヘルズ・クーポンをキメたような戦闘力と回復力を持ち、ボス級なため乱戦状態になればニンジャ3人といえど手こずる。首を刎ねれば死ぬかもだがそうもいかず、元シナリオのネタをひねってジツ発動判定でジョルリ・ジツの糸に気づくことにした。前回も超自然IRC通信でなんとかしたし、全員kill-9持ちだから監視カメラにハッキングをかませばちょうどいい。なんか展開や台詞や地の文がジョジョめいたが気にするな。

 元シナリオでは謎の怪しげな製薬会社が背後にいるが、この次元では黒幕を邪悪なホームレスのニンジャとしてみた。Bingでタイトルイメージを作ったらかっこよさげなのが出たので使ってみたかったのだ。そいつが潜んでいるとなるとたぶん例によって下水道だろうし、なんでこんなことをしてるかというと気が狂ってるからだろう。結構あたりのニンジャソウルを引いたため、調子に乗りすぎて自我がイカれたのかも知れない。なんかキャプテンジェネラルめいているが気にするな。相方のニンジャもおらず、ジョルリの手駒を補充するとなると、下水道最大戦力のバイオ白ワニをジョルリ化するのが手っ取り早い。ただ本体が狙われて集中が難しいので1体とした。

 モータルやサンシタなら押しつぶせる戦力だったが、ジョルリ化白ワニは普通にブッ殺せるし、手練れ3人でかかれば問題ない。回避ダイスが高くコブラ・ゲン・ジツも使うため少々手こずったが、無事に倒すことができた。だがやらかしたことがあまりにヤバく、このまま生かしてソウカイヤに渡せば危険だし、カイシャクするのが一番だろう。下水に包まれてあれ。コブラ教団もニチョームの外で結構殺人はしてるが、まあそれはそれだ。

◆人◆

◆狼◆

【ハングリー・ゴースト】

 タイトルはScars on Broadwayの曲からだ。Violent Sohoにも同名の曲があり、The CureにThe Hungry Ghostという曲がある。もとはブディズムでいう「餓鬼」のことで、欲望に執着し過ぎて餓鬼道に堕ちた亡者をいう。

 例の作品『ドカ食いダイスキ!もちづきさん』をニンジャ案件に絡められないかなと思い、それっぽいシナリオがあったのでやってみた。ドカ食いではなく飢え死にしかけてディセンションしているので真逆ではあるな。実際悲劇ではあるものの、派遣されたソウカイニンジャたちは邪悪なので意に介さず、同情も慈悲もありはしない。アンブッシュでサイバネジャーナリストは瞬殺したし、あとはニンジャを二人掛かりフクロにするだけだ。セオリー通りにアトモスフィア上昇までカラテ応酬し、即応ダイスをつぎ込んでサツバツ攻撃を放ち、緊急回避ダイスやアドレナリン・ブースト、体力を削っていけばいい。SYSSによるスカウトは失敗したが、ブッダが寝ていて死神も来ないので、ロートバイト自身が立ち上がって抵抗したものの、無慈悲に倒された。血糖値スパイクに包まれてニルヴァーナに至るがいい。

◆Hungry◆

◆Ghost◆

【ネオ・サイバー・マッドネス】

 タイトルはskillkillsの例の曲からだ。『ニンジャスレイヤー フロム アニメイシヨン』では第12話のEDだった。歌詞もMVも完全にネオサイタマだな。女子高生がネオサイバネをフル装備して狂気に陥り、闇から闇へ敵を徹底的に葬り去り、無慈悲なキリステ・シンジケートのニンジャエージェントがエントリーし、カラテ漲り睨み合ってハッキヨホーし、へし折られてインガオホーしたところでニンジャスレイヤーがWasshoiする。ナムアミダブツ!

 原作はAoMだが、おれのAoS次元ではソウカイヤが存続しており、ハウリンウルフのトジカタ=サンはヘイ・ジウではなくソウカイヤに泣きついてくる。まだエメツテックが出回っていないので、構成員が全員サイバネ化してるハウリンウルフはそこそこ強いはずだが、それを殺しまくってて尻尾も掴めないとなれば、ニンジャの可能性は否定できない。スカウト部門が動いてもおかしくなかろう。まあリンホとモニコはあからさまにヤモトとアサリのリブートめいているし、ソニックブームが関わるとますますラスガめくな。

 原作であれだけ派手に動いていてなかなか尻尾を掴まれなかったのはスゴイが、モニコがハッキングで情報を消して回ったりしていたのだろう。しかし彼女はエンジニアでハッカーではなく、完全には消しきれない。元シナリオでは屋形船に残った映像から芋づる式に情報が抜かれるが、殺しの現場に学校指定のセーラー服を着ていくってのもどうかと思うし(ヤモトは着てたが)、まあまあ隠匿できていたとする。ならばハッキングではどうにもならない目撃証言をドドブナがゲットしていたら、というわけで精肉店の店主と店員が犠牲になった。だいたい情報は集まってきたが、どうするか。

 元シナリオではリンモニコンビの情報が完全にバレ、ヤサにカチコミかけて捕縛か始末することになるが、原作ではモニコがサイバネパーツを買いに来て捕まっていたので、それを再現してみた。あたりを引いたのでリンホがたちまちWasshoiし、路地裏での戦闘となる。いろいろ盛って強化したものの、相手は重サイバネのモータルで、こちらはサンシタとはいえニンジャが2人、かつ1人はムテキ持ちだ。気ィ張って面と向かえばなんとかなる。

 リンホは例のテッコによるのかカタナが超振動しており、基本ダメージ2で連続攻撃を放ってくるヤバいヤツだ。脚力もこちらより上で連続側転もできる。ムテキを持たないトラッフルホッグがモニコを運搬すると死にかねないので、アイアンウルフがタンクとなってヘイトを稼ぎ、こちらのシマにおびき寄せつつスリケンで牽制する。そこでリンホは滅多斬りをやめ、全力で超振動カタナを振るってサツバツを出せばムテキを貫通できる。危ういところだったがアイアンウルフが根性を見せ、見事に躱しきって反撃し、恐るべき重サイバネ女子高生を戦闘不能に追い込んだ。これがニンジャだ。だが、ネオサイタマでニンジャがモータルを虐めると死神が襲来る。

 そんなわけで今回はブッダが起きており、ニンジャスレイヤーのエントリーだ。いるかも知れない黒幕的にもリンホのサイバネがソウカイヤ・オムラ連合に渡るとうまくなかろう。アイアンウルフはムテキである程度攻撃を防げるため、やわらか豚のトラッフルホッグに狙いが切り替えられ、股間破壊を食らってしまった。このままでは実際死ぬが、仲間も組織もあるんだよ、というわけで、アイアンウルフにかばってもらいつつヤクザポストからヤクザを召喚してなんとかする。ついでに女子高生コンビも始末したかったが、ブッダが起きていてフジキドの人間性をプッシュしたため助かった。終わって見れば主要登場人物は誰も死ななかったな。本編ならソウカイニンジャは死んでいただろうが、AoSでは主人公補正が入るので生き延びやすいのだ。

 かくしてリンモニはなんとか生き延び、たぶんニチョーム送りとなった。リンホの復讐は終わっていないが、ハウリンウルフにカチコミかけるとニンジャに返り討ちにされるし、ソウカイニンジャを殺したいフジキドと協力することになるのかも知れない。備えよう。

◆技◆

◆殺◆

 今は以上だ。また溜まったらやる。次は名鑑だ。

【以上です】

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