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◆気がついたらスキをつけていた「逆噴射小説大賞2022」作品まとめ03◆

 おれだ。溜まったのでやる。前回から1週間、開始から17日ほどで、すでに150発以上の銃弾が発射されている。月末の締め切りまでは1週間もない。まだ撃ってないやつは、思いついたらとにかく撃て。やる気はやれば湧いてくる。その手に持ってるGUNの引き金を引いてみろ。おまえの錆びついた脳ミソのエンジンに油が回り火が灯り、MEXICOの風が吹く。銃弾がいつの間にか充填され、熱が湧き出してくるのを感じるはずだ。

 おれの二発目はこれだ。あとでライナーノーツもしよう。おまえもやれ。ピックアップもしろ。

◆月◆

一発目。月面着火

 月面着陸ならぬ着火だ。蒸気機関に石炭を焚べるように、人工の月は燃料と音楽を焚べられて輝く。いにしえの偉大な音楽ソウルが燃える時、月は美しき光を放つのだ。それを手に入れるには、亡霊との演奏あるのみだ。

◆侠◆

二発目。任侠サイボーグ組

 未来において機械はカタギとなり、人類はヤクザとなった。いにしえよりヤクザはカタギの社会に寄生し、暴力と狡知を拠り所とする存在だ。そしてカタギを乗りこなしハックする様は、まさに寄生虫……否、寄生獣か!

◆箱◆

三発目。箱のハコは歯

 不気味なるホラーだ。集合体恐怖症の方は気をつけていただきたい。歯を抜いた跡から血と水産物が湧き出し、指が、スマホが、足が体が、ばらばらに崩れてなにかに変わっていく。そいつから送られたものとは。コワイ!

◆橋◆

四発目。橋に集うものたち

 馬を降りて、七歩で橋を渡れ。ワニの群れる川の彼岸から、胡乱な物乞いたちがそう告げる。逃げれば一つ、進めば二つ。賭け、駆け、架けろ、運命を。どのみちこちらは追い詰められた身だ。橋の向こうには何が待つのか。

◆走◆

五発目。女神の疾走

 黒髪で黒縁メガネの酔っ払い女、ミアが疾走る。右手に俺の銃、左手に酒瓶を持って。俺の車の助手席に俺を乗せて、悪党どもを殺すために。銃も撃たずにカラテで倒す。疾走れ!疾走れ!どこまでも!俺を乗せて!

◆Driver's◆

◆High◆

今は以上だ。また溜まったらやる。

【以上です】

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