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2023年1月22日 16:56
交互に眠る寝台が時間を止めるカーテンの隙間からさす光が冬の鳴き声を拾うあれはよくやってくる猫だった去る季節の流れの中で散歩する尾マフラーをきつく締め直す空気をのこさないよう念を入れて薬缶で湯を沸かす時間だけ休める朝方には躰をたたんでいる電車が一気に停車しドアが開くひらいた扉が作るうつろな道はホームを幾つも跨ぎ光の道筋をしるし……横断します初めて降りる駅の懐か
2023年1月18日 00:03
胸に張る蜘蛛の巣に質問するように胸をおさえた書けなかった言葉はどこへ行ったのか、と深く沈んだ芽を摘めるのにちょうどいい手の強さを獲得するまで潜水を続けた水面に映る月を見れなくても夜行バスの揺れのように信じるということは目を閉じて海底へ進む終わりがかろうじて読める旅完成した蜘蛛の巣に水が引っかかる無意識に挟み込んだ栞が点滅する ✽ ✽ ✽1/7の琉球詩壇の