移民焼き畑国家、日本『「低度」外国人材』安田峰俊
安定の安田峰俊さんのノンフィクション。悪名高い「技能実習制度」で騙されて、日本に来てひどい目にあったベトナム人や中国人たちを取材したもの。普通、こういうテーマの本は社会問題を告発する重たいものになりそうですが、安田さん独特の筆致で、ユーモアを交えた語りがおもしろく読ませてくれます。
安田さんによれば、一般的な技能実習生をレポートした、「真面目で誠実なアジアの若者が、日本の悪辣な仲介業者に騙されて」という型にあてはまるパターンは少なく、騙される側にも知識不足や誤解・思い込みが