心のよりどころを求める人たちの暮らし。『信仰の現代中国』イアン・ジョンソン
最初、この本は著者のイアン・ジョンソンが、外国人の目で見た不思議な、理解しにくい中国を書いたノンフィクションだと思っていました。でも、読んでみたら全然違って、道教の道院や仏教の寺院、そしてキリスト教の教会で活動する普通の人たちを何度も訪問して、根気強くインタビューして、彼らの活動を記録した本でした。
この本は全部で七部(章)に分かれているのですが、それぞれのタイトルは月の暦、啓蟄、清明、芒種、中秋、冬至、閏年と文学的です。そして、第一部の「月の暦」から始まり、全て二十四節気