『踊る大捜査線』エッセンスも楽しめる密室殺人ミステリー『厳冬之棺』孫沁文(阿井幸作訳)
最初のページからひきこまれる、一気読み必至の良質なエンタメです。文章のテンポがよくて、構成も上手いので、ただただ、密室殺人が楽し……..じゃなかった、次々展開される密室殺人のミステリーを読むのが楽しいです。訳者は安定の阿井幸作さん。
まず、主人公の優秀な梁良(リャン・リャン)刑事が「織田裕二似」ってところでニンマリ。なんせ、『踊る大捜査線』リアタイ世代ですから。織田裕二の役って優秀だけど、それ以上に熱血さの方が印象に残っていますから、リャン刑事が「署内の人間関係を大事にして