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L'art pour Le Macrocosme 220803

曰く、話は冥王Ereshkigal(エレシュキガル)が治める谷Cuthah(クター)にて起こる。
愛王Ishtal(イシュタル)は、イシュタル伝で述べたとおり、万物と精霊達の王Anu(アヌ)より創られ月日を経ていない時分、配偶精霊であるDumuzid(ドゥムズィッド)を、この冥王により拉致監禁された。
以来、自身及び自身の領地、領内の精霊達に不都合が発生する度に、冥王の仕業に違いないと決めつけ、わざわざこの陰気な谷までやって来ては、激しく言い立てるようになってしまった。
そこで、遂に愛王イシュタルとの諍いに辟易した冥王エレシュキガルは、諍いの内容が、イェコーン(精霊達の間で呼ばれる、人類を始めとする惑星内生物の総称)の生と死を巡る論争へと発展したところで、箱庭を一つ拵えた。
そして、この中に眠ったままのイェコーンの核を13個落とした。
"13のイェコーンのうち12個は、起こされても快のみを感じる。だが残りの1個は苦痛を味わう。さて、全員起こした後の箱庭はどうなる?" と、冥王は言う。
"第13のイェコーンの為に、残り12のイェコーンは力を合わせてこのイェコーンを助けようとするだろう。そうして皆で幸せを模索していく筈だ" と、愛王は言った。
"私は混沌に賭けよう"
こうして仁義なき賭けの火蓋が切られたのであった。

テヴェール経典、箱庭ノ記序章より、一部抜粋

作者不詳
訳 Xin Noir
編 R. Noxini
出版 Nox-0
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【テヴェール経典】箱庭ノ記序章

Ereshkigal: 君もしつこい精霊だね、イーシァ。結果は混沌だと目に見えている。何度やっても結果は同じだよ
Ishtal: いいえ、エレシュク。イェコーンの本質は純粋で清らかなもの。自らの欲望は二の次よ
Nergal II: こいつら全員生き残ったら、手前が食べてもいいですか、ご主人


SINです。画伯基文藝創作名義です
自分独自の創作物と言う名の、具現化絵それから、一部抜粋の物語2作目でした
普段の絵柄を変えましたが、如何にも遠近法だとかの概念も無い体の、古代壁画風味に仕上げました
世界観が伝わりましたら嬉しいです

喜ばしい話なのですが、Twitterでは、パブリックドメインの絵を描くよりも、このようにして、何年も脳内を燻ぶっていた宇宙の一部を少しずつ少しずつ出して、載せていっている方が反響が速いと感じています
それは文藝創作魔神冥利に尽きる、誠に光栄な事だと思っています
改めて、ご覧になった方、拡散下さった方、いいねを付けて下さった方、それから新たなフォロワーとなって下さった方には御礼申し上げます

最後までご覧頂き有難うございます🌱

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