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テスラの収益源は車ではない!?

最近、テスラの株が暴落したことで話題になりました。
テスラはEV車の販売としては、正直赤字を出していたり、
生産が安定していなかったり不安要素が多いです。
しかし、実はテスラはEV車の販売で利益が出なくても、
他で収益を上げる手段を持っています。
これが意外と知られていないため、今回まとめてみました。

テスラの概要

テスラは2019年の販売台数は約36万台で、
よく比較されるトヨタが1074万台であるため、約30分の1です。
利益もトヨタが2兆円超であるのに対し、テスラは常に赤字です。
しかし、時価総額は今年7月にトヨタを超えました

テスラが評価される理由

評価される理由はいくつかあると思いますが、
主な理由は、
「将来性」に尽きると思います。
どれだけ現時点で赤字を出していても、EVに関しては世界一で、
いづれEVの時代が訪れます。
既存の自動車メーカーはEVに参入しつつも収益の問題から、
ガソリン車とHV車に比べると、微々たる台数しか販売できていません。
投資家は将来必ず世界一の企業になるという
期待を込めてテスラに投資
しています。

現状のテスラの収益源は競合の自動車メーカー!?

テスラの将来性に期待が集まっているという話をしましたが、
テスラも含め自動車メーカーは、
コストが高いEV車の販売には苦労しているのが現状です。
しかし、テスラのようにEV車を売っていると実は大きな特典があります。
それが、ガソリン車、HV車の販売権を自動車メーカーに売れるということです。
特に欧州、米国や中国で規制が始まっています。
例えば中国では国内に自動車を3万台以上生産・輸入する企業に対し、
NEV規制
が課されます。
NEV規制は簡単にいうと、
ある一定比率以上のNEV車(EV・PHV・FCV)販売を義務付ける
というものです。
このルールを守れなかった企業は次の年から国内販売を禁じられます。
なかなか厳しいルールですよね。
NEV販売に遅れをとってるGMなどは相当苦労しています。
しかし、このルールを守れないメーカーは、
クレジットとして条件を過達している企業から足りない分を
買うことができます。
下記記事は米国の排気排出権をGMがテスラから購入しているという記事です。

中国のNEVクレジットは多くの自動車メーカーで足りていないため、
100%NEVのテスラは1台販売するごとに約30万円のクレジットを競合に売る
ことができるそうです。
2020年第2四半期だけで、クレジットの売却益は約458億円に上るそうです。

テスラは現状は遅れをとっているメーカー✖️からクレジット売却ビジネスで資金を集めつつ、シェアを伸ばすという戦略です。
政府の規制も見方につけているという部分がテスラのあまり知られていない強みの1つだと思います。

まとめ

今回はテスラの車の販売以外で収益を上げている
という一面について紹介しました。
もし、この記事で反応が良ければ中国の規制について
詳しく書いた記事も書こうと思います。
その際はNEV規制と並んで排気ガスの排出量を規制するCAFC規制もあるので、
そちらも紹介したいです。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。


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