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ビジネスを改革したければストーリーがほしい

最近わたしの会社で営業改革をしてサブスクのビジネスに注力しようという話になりました。

これからはサブスクだよね、だけど…

モノ売りがメインの会社なのですが、数年前から「保守サービスや月額モノなどのサブスクビジネスに取り組まなきゃこれからの時代はダメだよね」という話は社内で出ていました。そして社内の誰もが同じ意見でした。

でもこの数年、だれもまじめにサブスクビジネスに取り組んでいませんでした。経営トップからサブスクビジネスに注力するという方針が出ていたにも関わらず。

モノ売りとサブスクは何もかもが違う売り方

モノ売りとサブスクって水と油というか、ビジネスの根本がまったく違うのでモノ売りの営業がサブスク商品も販売するって難しいんです。モノ売りビジネスは売り切りで、販売時点で全額売上となるのでどちらかというと短期的な数字を追いかけます。一方サブスクビジネスは、単月では売上が小さくできるだけ長く使ってもらうことで売上が積み上がるので長期的な数字を追いかけます。収益化するタイミングがまったく違うので意識する時間軸も違う。だから当然売り方やお客様との接触方法も違ってきます。

新しいことって必然性がないと取り組めない

そこへもってきてあらためてサブスクビジネスに注力するという話が経営陣から持ち上がってきました。ずっと方針に掲げているのにだれも取り組まないし全然形にならないので業を煮やしたのかもしれません。

新しい仕事や業務改革って、よほどの必然性がないとなかなか人は動きません。どうしても目の前の仕事をこなすことに意識がいってしまいます。わたしの会社でもその必然性をきちんと考えてこなかったので数年前からサブスクに注力するという会社の方針にも関わらずだれも取り組めなかったのです。

会社から給料をもらっているのだから会社の命令に従って新しいビジネスに取り組むべき、というのは正論なのですが現実的にはなかなか難しいもの。理由を説明され納得して始めて人は一歩踏み出せる。会社のトップがお題目のような方針を掲げただけでは組織が自動的に回ることはないんです。

方針を出すときは、なぜその方針を出すことになったのか背景や理由、今後自分たちがどうなりたいのか、お客様や社会をどうしていきたいのか、といったストーリーで語ってほしい。そのストーリーが必然性となり現場を動かす推進力になります。ただ作業として取り組むのか、きちんと納得し自発的に取り組むのかではその後の成果が大きく変わってくると思います。


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