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島型レイアウトのオフィスはなぜ無くならないのか?

日本のオフィスにはいわゆる島型レイアウトのオープンな空間のオフィスが多いのですが、わたしたちは島型レイアウトが働く場として最適なのでしょうか。最近自分のオフィス見直しを考える機会があり、ちょっと気になったので掘り下げて考えてみました。

オープンなオフィスの目的はコラボレーション

壁や仕切がなく、島型レイアウトでオープンな空間のオフィスを導入する目的は、同僚や上司とのコミュニケーションが活発になり仕事上のコラボレーションが進むからという点です。周囲のメンバーとアイデアを出し合い、活発に議論する。情報共有も簡単におこなえるし目の前に皆の姿があるのでチームの一体感が出せる、そんなところでしょうか。

でも島型レイアウトにしただけで果たして周りのメンバーとのコミュニケーションは活性化されるでしょうか。会議室でもないのに皆でアイデアを出し合ったり議論したりするでしょうか。

実は島型レイアウトでは会話が減る

ハーバードビジネススクールの2018年の調査によると、オープンなオフィスでは対面コミュニケーションが7割減り、代わりにメールやチャットなどのテキストコミュニケーションが5割増えたそうです。

この原因は、オープンな空間なのでプライバシーがないこと、空間に大勢の人間がいるので視線が気になって気が散ってしまい自分の仕事に集中できないこと、が挙げられます。

もっと集中できる空間がほしい

わたしが働いているオフィスでは従来の島型レイアウトなので、周りの人の視線が気になります。(自分が思ってるほど周りの人はわたしのことを気にもとめていないのでしょうが)仕事に関係ない雑談が耳に入ることもありますし、キーボードをたたく音がうるさい人もいます。人の集中力は有限のリソースなので、くだらないことでちょっとずつ集中力が削られていくのはイライラします。

だから以前から集中できる空間がほしいな、と思っていました。いまはテレワークが進んでいるので自宅で集中できるといえば集中できるのですが、やはり働く環境としては会社のオフィス空間の方が格段に上なので会社に集中できる空間がほしいところです。

これからのオフィスは人中心に考えたい

そうは言ってもいろいろな人と同じ空間で働くことのメリットはあります。何気ない会話から新しいアイデアが生まれることもありますし、ディスカッションから物事が良い方向に進むこともあります。ただ、だからといって働く人のプライバシーや集中力を犠牲にはしない方が良い。

どんな業務なのか、どんな働きかたをしているのか、コラボレーションやコミュニケーションと集中のバランスをどう取るか、チーム単位の個室や集中ブース、会議室、ファミレス席などをどう効果的に配置するか、などこれからのオフィスデザインは働く人中心に考えたいですね。

※参考記事


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