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乳児ボツリヌス症って、何をいつまで気をつければいいの?蜂蜜だけじゃない?

 子供の離乳食が始まり、蜂蜜は乳児ボツリヌス症になるから口にさせてはいけないと耳にすることが多くなってきました。蜂蜜はだめ!と耳にするものの、いつまで食べさせてはダメなの?蜂蜜以外なら乳児ボツリヌス症とは関係ないの?そもそも乳児ボツリヌス症って?と疑問に思うことが多々あったので、確認してみました。以下について共有いたします。
※前提:大人も対象となるボツリヌス菌による食中毒は対象外とします

1.そもそも乳児ボツリヌス症って?
2.いつまで気をつければいいの?
3.蜂蜜以外に気をつけるべきものはあるの?

1.そもそも乳児ボツリヌス症って?

 生後1歳未満の乳児において、ボツリヌス菌という芽胞
(芽胞とは:熱や薬剤に強い、耐久力を持った細胞のこと)を形成する菌が低酸素状態に置かれると増殖し、毒素を作り出すことにより乳児に影響を及ぼす事象のことを言います。120℃で4分間加熱しないと死滅しない耐熱性を持ち、土壌や河川に広く存在しています。蜜蜂が花などから採取して作られた蜂蜜は、ボツリヌス菌が混入する可能性が高く、蜂蜜は加熱処理を行わないことから、1歳未満の乳児には与えると危険!と言われています。ボツリヌス症を発症すると、便秘が数日続いたり、ミルクを飲む力が弱くなる、元気がなくなる、泣き声が弱々しくなる、首のすわりが悪くなるなどの症状が発生します。

ハチミツによる乳児のボツリヌス症
蜂蜜を与えるのは1歳を過ぎてから。
芽胞とは?

出典

2.いつまで気をつければいいの?

 生後1歳まで気をつければ良いと言われています。生後1歳以上になると、離乳食等で腸内環境が整ってくるため、他の腸内細菌がボツリヌス菌よりも強く、乳児ボツリヌス症について気にする必要がなくなります。

3.蜂蜜以外に気をつけるべきものはあるの?

 以下について注意するべきと言われています。
・蜂蜜、蜂蜜入りの飲料・お菓子等
 (パンやジュース等原材料に蜂蜜が使用されていないか注意)
・コーンシロップ
・黒砂糖
・土がついたままの野菜など
・井戸水
 土壌や河川に広く存在していることから、調理する際はしっかりと土を洗い流すといったことに気をつける必要があります。

乳児ボツリヌス症に注意
乳児ボツリヌス症の発生原因と考えられた井戸水からの菌分離
自家製野菜スープが原因と推定される乳児ボツリヌス症-東京都

出典

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